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とんでもないチートでした

前回水の妖精の名前について友達にウンディーネは精霊の名前だろ、妖精が上位種なんだから下位の精霊な名前付けんないい加減にしろと言われたので変更しましたw(半分ほど冗談です)

ちなみに今回最長です。

周囲からうるさい声が聞こえる。

確か俺は……


あぁ思い出したわ。

妖精達に名前をつけてたら魔力切れで気絶したんだった。

なんつーか起きるのがクソだるい。

もうしばらく寝ていたい。


「起きてー」

「起きてー」

「起きてー」

「起きてー」

「………」


「……凄いうるさい」


「起きたー」

「起きたねー」

「おはようー」

「大丈夫ー」

「………」


妖精達の大合唱にたまらず起き上がるとそこは俺が倒れた裏路地だった。

太陽の高さも同じだしそれほど時間は経ってないらしい。

というかまだ身体がだるい……

これは相当魔力を消費したらしい。

流石は妖精。

というかこいつら服変わってるじゃん。

イグニスは赤いドレス、オルヴィアナは青いドレス、シルフィードは緑のドレス、ノールは茶色のドレス、メアは黒いドレスになっていた。


「俺が気絶してからどれぐらい経った?」


「10分ぐらいだよー」

「そんなに時間は経ってないよー」

「まだ無理しちゃダメだよー」

「魔力が結構減ったからねー」

「………」


あーやっぱり結構魔力が減ったようだ。

どれぐらい減ったのかなっと。


「”ステータス”」


《ステータス》


【名前】リョーマ 【性別】男 【年齢】5歳


【レベル】4


【体力】140/140


【魔力】89/13500


【魔法】無属性魔法Lv3


【スキル】魔力制御Lv9 魔力感知Lv6 魔力隠蔽Lv3 魔力操作Lv6


【ユニークスキル】超会話new


【称号】唯一神のお気に入り 英雄の卵 妖精達のお気に入り 妖精達の契約者


おおう……かなり魔力が減ってたな。

やっぱり妖精5人との同時契約はキツかったか。


そして何故かスキルは全部が1レベルづつ上がっているな。

やったのは契約だから魔力操作以外が上がるのはおかしくないか?

隠蔽も感知も制御もしてないぞ。


あとは俺自身のレベルが一気に3も上がってる。

レベルってこんなに簡単に上がっていいものなのか?


そして何より魔力量が5000も増えてる。

原因は確実に妖精と契約したからだろうなぁ。

妖精と契約すると魔力量増えんの?

というか5000増えたってことは妖精1人につき魔力量が1000増えるの?

普通にすごくない?


一番気になるのは超会話にくっついてるnewの文字。

超会話は前からあったのにnewがついてる。

すげぇ気になる。


どこかワクワクしながら超会話を押す。


【超会話】


ありとあらゆる生物と会話が可能。


相手の好感度、意思、状態異常などに関係なく会話を行える。new


相手の言葉の裏の意味を読み取ることが出来る。new


会話によって相手の思考を誘導することが出来る。new


相手の嘘を見抜ける。new


……どんどんチートになっていくな……

でもこのスキルは戦闘には確実に向いてないな。

まぁ魔法は妖精魔法をこれから教わるしまぁいっか。

でも.....


「魔力が無いな……今日は無属性以外の魔法の修行は無理そうだな……」


「えー!」

「修行したかったー」

「また明日ー?」

「残念ー」

「……私達が……」


「うん?」


「……私達が魔力をあげれば……」


「おぉー!そうだよー」

「私達が魔力をあげればいいんだー」

「メア頭いいー!」

「それやろー!」


妖精や精霊は肉体そのものを魔力で構成している。

故に物理攻撃が一切聞かないという利点はあるが魔力濃度の高い場所でしか実体化出来ないという欠点がある。

しかしこの街周辺は魔力濃度が異様に高い。

魔力を感じられるようになった時にはかなり驚いたものだ。

何せこの街の周辺だけほかの街とは比べならない魔力濃度なのだ。

父さんの用事で隣街まで行った時にうちの街に比べると異常なほど魔力濃度の差がはっきり分かった。


この街の周辺には何かがあるのだろうか?

今度ゆっくり探索してみよ。


おっと、話が脱線してしまった。

要するに妖精にとって魔力はとても大事なものなのだ。

それを俺に渡してくれるというのは俺を信頼してくれていると言ってもいいのだろうか。


ちなみに彼女達は今は実体化はしてない。

誰かに見られたらめんどくさいことになるのは確実だろう。

この街の魔力濃度なら余裕で実体化出来るだろうけど今言った通り見つかればとんでもない大騒ぎになるだろうと、実体化はしないでもらっている。

完全に俺の都合だから申し訳ないとは思うけれどこればかりは仕方が無い。

これがお互いにベストな選択だろう。


「じゃあ送るねー」

「私も送るー」

「私もー」

「わーい!」

「………」


ゴウッと大量の魔力が契約により妖精達と俺の間にできた繋がり(パス)を通じて送られてくる。

いやいやいや!! なんかとんでもない量の魔力が送られてきてるんですけどー!?

待ってこれやばい! 許容量超えるって!


「ストップ! ストップ! これ以上は無理だって!?」


慌ててステータスを開き確認すると予想通りとんでもないことになってた。


《ステータス》


【名前】リョーマ 【性別】男 【年齢】5歳


【レベル】4


【体力】140/140


【魔力】25742/13500


【魔法】無属性魔法Lv3


【スキル】魔力制御Lv10 魔力感知6 魔力隠蔽Lv3 魔力操作Lv7


【ユニークスキル】超会話


【称号】唯一神のお気に入り 英雄の卵 妖精達のお気に入り 妖精達の契約者


魔力量が限界値超えてる!?

こんなことあり得るのな.....

いやいや落ち着いてる場合じゃないじゃん! これ俺大丈夫なの?

とりあえず魔法を使えば余剰分の魔力は無くなるはず。

でも街中で魔法をぶっぱなす訳にもいかないし、よし! ちょっと街の外に出よう!

そうと決まれば早速!


「リョーマ? こんな所で何してるの?」


.....ねぇタイミング悪過ぎない? 神様これは試練か何かですか? だとすれば全力で抗議したいのですが。


(違います〜)


うおっ! びっくりした〜

今返事返ってきたよね? お祈り中じゃなくても話しかけてこれるんですね。


「リョーマ?」


「なんでもないよアリス」


にっこり笑いかけながら返事をしたら赤面していた。

ふっ、5歳児なんてちょろいぜ!


ちなみにアリスは幼なじみってやつである。

俺にはアリスを含めて4人の幼なじみがいる。

アリスはその中でも一番仲がいい。

前世でぼっちを決め込んでた俺からすれば大躍進(だいやくしん)だ。


「アリスこそこんな裏路地に入ったら危ないよ? 早く帰ろう?」


「う、うん///分かった///」


アリスは顔を真っ赤にしながら俺に向かって手を伸ばしてくる。

これはあれだ。手を繋いで欲しいっていうやつだ。

前世の俺なら思わず何を企んでいるのかと疑ってこの場を去っていたかもしれない。

しかし今世の俺はコミュ力に全振りしてあるのだ!

なのに何故か5歳児とは思えないステータスになっていたのだが…...


とりあえずこの場を離れよう。

自然な流れでアリスの手を握るとアリスは耳まで真っ赤にしてうつむいた。

うん可愛いです。

できればその純粋さを失わないでいただきたい。


アリスの手を引き裏路地を抜け出す。


しかしまずいな…...

そろそろこの行き場のない大量の魔力をなんとかしたい。

ならここは新しい力を使わせてもらいますか。


超会話スキルの思考誘導。


「アリス、俺はちょっと寄るところがあるから。悪いんだけど先に帰ってくれない?」


なるべく申し訳なさそうな顔を意識するのを忘れない。

会話においては表情も大事なのだ。

俺の超会話による思考誘導は完璧じゃない。

相手が少なくとも納得できる要素がないと効果を発揮できないのだ。

修得したばかりのスキルだが何となくわかる。

これがユニークスキルだからなのかそれともスキルとはそもそもそういう物なのかは分からない。


するとアリスは残念そうに手を離した。


「そっか...分かった。じゃあまたね」


「おう、またな」


しばらくお互い手を振り合っていたがアリスが名残惜しそうに人混みの中へ消えるのをしっかりと見届けてからダッシュで門に走り出す。


気のせいか、いつもより走る速度が段違いで速い気がする

うんやっぱり気の所為(せい)じゃないわ。

確実にいつもより走る速度が速いね。

まぁ原因は後で考えよう。

それよりも今はこの溢れ出るような魔力を何とかしなければ……


そうこう言ってるうちに街の門に来てしまった。

ここまで来るのに1分もかからなかった。

まぁいいや、早く着いて損は無いんだし。


「ようリョーマ! 何やってんだ?」


「ガルムおじさん! 久しぶりです!」


ガルムさんは父さんと同じ冒険者だったらしいけど左腕に大怪我を負って冒険者を辞めざるを得なかったらしい。

そのあと冒険者時代の実力を買われてこの街の門番に就職出来たそうだ。


「最近フェイのやつが元気がなくてな、また今度遊んでやってくれ」


フェイはガルムさんの一人息子で俺よりも誕生日が早く、先にステータスを見ていた。

いつもみんなを引っ張るリーダーシップを持っていて、同世代の子供達からそれなりに頼りにされていた。


「分かりました。今度みんなで遊ぶことにしますよ」


「あぁそうしてやってくれ。それで街の外に何か用か?」


「はい。ちょっとだけ外出を」


ガルムさんは顎鬚に手を当てて考えていた。

ええいめんどくさい! 思考誘導!


「大丈夫ですよ。そんなに時間はかかりませんから」


「ふーむ……どれぐらいで帰ってくるんだい?」


「だいたい10分程ですね」


「どこに行くの?」


「ちょっと近くの草原です。昼寝がしたい気分なので」


「分かった許可しよう。10分ぐらいで帰ってくるんだよ」


「ありがとう!」


なんとか上手くいったな。

思考誘導はかなり便利なスキルだな。

ほかのスキルもいずれ試そう。


そんなことを考えながら近場の草原に向かって走る。


「とうちゃーく! 大体30秒か……」


いつもなら3分ほどかける道をわずか30秒で踏破した。


「よし! じゃあイグニス! 俺に妖精魔法を教えてくれ!」


「教えるー!」

「いいなー」

「私が教えたかったー」

「次は私が教えるのー」

「……私も教えたい」


「順番でね~今日はイグニスに教わるよ。じゃあ教えてくれ」


「うん! まず妖精魔法はねー2種類あるの!」


「2種類?」


「うん!魔力を妖精が貰って妖精が魔法を使うのと、妖精が魔力を魔法使いに渡して使う場合の2種類だねー!」


あののんびりしてる妖精が真面目に解説してる.....

いやこの場で思うことじゃないかもしれないよ?

でもさ、普段のほほんとした妖精を見てる俺からしたら違和感がやばい。


「私達が魔力を貰って魔法を使う場合は魔法陣の構築にしか魔法使いの魔力を使わないから魔法使いは魔力の節約ができるねー! でもって妖精の魔力を貰って魔法使いが魔法を使う場合は魔法陣にも魔法そのものにも妖精の魔力に魔法使い本人の魔力が合わさるからちょっと制御が大変になるけど威力はこっちの方が高いよー」


「ならそっちの方がいいんじゃないか? 妖精魔法を撃ったら大体の敵はそれで終わるだろ?」


過去の文献に軽く目を通して見たのだがそこには妖精魔法のことも書いてあった。

なんでも魔法の一撃で一国の軍隊が壊滅したらしい。

とんでもないな。


「さっきも言った通り制御が難しいからねーもしも制御に失敗したら絶対死んじゃうし周辺の地形もかなり変わっちゃうよ?」


流石は妖精魔法。

一筋縄ではいかないらしい。


「それにねー普通の人間が妖精の魔力を注がれたら身体がもたないよ?」


「はい?」


「妖精の魔力と人間の魔力は質が違うからねー込められてる力が違いすぎて人間じゃ絶対耐えられないんだよねー」


「.....俺はそれを思いっきり注がれてるんですけど?」


「大丈夫なようにちゃんと魔力の総量を上げたから絶対大丈夫だよー」


最初の頃は魔力量を上げる特訓をひたすらやっていたのはそういう意味があったらしい。

ということは魔力総量が1万を超えてても余裕で許容量オーバーしてるんですがそれは。


「というわけでリョーマは私達から魔力を貰って使う方でも全然問題は無いよー」


「分かった。じゃあそうするよ」


「うん!じゃあ早速魔力を集めてみてー!」


言われたとおり魔力を集める。

いつもとなんだか魔力の感じが違うのは妖精の魔力を注がれたからだろう。

身体の中を流れる魔力を手のひらに集めてみるとだんだん手のひらが熱くなってきた。


「それじゃあ私の後に続いて詠唱してねー!」


「おっけードンと来い!」


イグニスの雰囲気が少し変化する。

どことなく真面目になった気がする。


「燃え盛る炎の玉よ!敵を焼け!」


「燃え盛る炎の玉よ!敵を焼け!」


突き出していた手のひらの先で1メートルほどの大きさの魔法陣が展開される。


「ファイアーボール!」


「ファイアーボール!」


魔法陣から炎の玉が発生する。

()()1()0()()()()()()()()()()()()()()()()()


「は? .....はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


この威力はおかしいだろ!

妖精魔法は妖精から魔力を貰えば妖精魔法じゃない普通の魔法にも魔力を乗せることが出来る。

その結果がこれだ。

魔法の位階は下から順番に初級魔法、下級魔法、中級魔法、上級魔法、特級魔法、超級魔法、神話魔法となっている。

その中でも最も位階の低い初級魔法であるファイアーボールですらこの威力なのだ。

本当の妖精魔法は一体どれほどの威力なのか…...

これは使いどころを考えないととんでもないことになるぞ。


「おおーすごい威力ー」


相変わらず妖精は呑気なものだ。

改めてファイアーボールが起こした()()()()()()()()()()

そこははっきり言って地獄だった。

地面は当然のようにえぐれ、ところどころ融解しているところもある。


するとどこからか力が湧いてくるような感覚があった。

力を使ったのに力が増えるってどういう事!?


慌てて本日3度目になるステータスの確認をすると、そこには驚きの結果が表示されていた。


《ステータス》


【名前】リョーマ 【性別】男 【年齢】5歳


【レベル】6


【体力】170/170


【魔力】35721/15238


【魔法】無属性魔法Lv3 火属性魔法Lv1


【スキル】魔力制御Lv10 魔力感知Lv7 魔力隠蔽Lv2 魔力操作Lv6


【ユニークスキル】超会話


【称号】唯一神のお気に入り 英雄の卵 妖精達のお気に入り 妖精達の契約者


レベルが上がってるー! 魔力総量上がってるけど結局またオーバーしてるー!

もうダメだ.....ツッコミどころが多すぎる…...


「じゃあ次は私の番ねー」


「オルヴィアナ? 次って何が.....まさかまだ魔法撃つのか?」


「当然だよー全員の属性の魔法を撃つんだからねー!」


「まじか.....」


この後何とか全員分の魔法を撃って帰路についた。


ちなみに気になっていた突然足が速くなった事と、魔法を撃った後レベルが上がった理由は妖精に聞いて判明した。


足が速くなったのは許容量をオーバーした魔力が俺の身体から漏れだし、気がつかないうちに身体強化を行なっていたらしい。


そしてレベルが上がった原因は簡単で俺が撃った魔法に魔物や魔獣が巻き込まれたかららしい。


なんとも言えないレベルアップの理由にリョーマは帰路の中釈然としない気持ちでいた。














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リッチ(金持ち)でリッチ(死体)なダンジョンマスター https://ncode.syosetu.com/n9823fi/ こっちもよろしくお願いします!
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