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女子力?

やっと書けた。(@_@)

また誤字脱字が有りませんようにっ!

 週が明け、久々に制服に袖を通した。

 先週のように目の下にクマは無い。


 教科書と道具類は昨夜、鞄とセカンドバッグに詰め込んだ。


 今日は屋上のテラスで食事することを香澄とゆりは、なぎさ先輩、このは先輩と約束している。

 このため、お弁当のオカズを分担して作るという重要な役目を与えられたから、今日に限って、朝の五時に目が覚めた。

 僕の担当は、卵焼きとウインナーだったけど、これがまた微妙に難しい。


 ウインナーは、カニさんとタコさんに決まっているが、卵焼きは、好みを聞いてないから、二種類用意した。砂糖の甘い奴とみりんの大人っぽい奴の二つだった。


 卵焼きは中をとろりとしたのが砂糖の方で、厚焼きにして、上手に仕上がった。


 みりんの味付けは、料亭の本物っぽい感じに仕上げた。みりんはこのはさん用なんだけどね。

 あの大人っぽい方が厚焼きを喜ぶとは思えないからね。


「んっ、良くできた!」


 僕の持ち分の弁当のおかずが無事に出来上がったので、少し大きめのタッパに詰める。

 ……空いてる場所があるな。


 人差し指をこめかみに当てて、頭を少し傾け、ちょっと考る。


 ……私、可愛い?


 じゃないっ!


 頭を横に振って、いらん考えを振り払うと、深めのフライパンを握り、適度に水を入れる。

 強火で2分弱、プクプクと泡が立ちすぐに沸騰した。


 パントリーの中に入り、長めのケースの中からパスタを取り出して、必要な分だけ握った。

 だいたい直径として、人差し指位の量だ。


 これを、無造作に半分に折って、沸騰したお湯に入れ、ササッと冷蔵庫の中をのぞき込んだ。


 卵とベーコンにタマネギ、ピーマンを取り出して、タマネギとピーマンだけを流水で洗い、卵以外を食べやすい大きさに切りながら、別のフライパンを用意して、オリーブ油を入れて加熱する。


 最初に一口大に刻んだベーコンを焼き、少し焦げ目が出てきた時に片側に寄せ、空いた場所で卵をスクランブルにして味塩と胡椒で薄味をつけた。


 茹でていたパスタを摘むと芯が少し残る程度だったから、んっ、丁度いい感じ。

 パスタを茹でているフライパンを笊でこして、パスタと共にタマネギとピーマンを卵とベーコンの中に流し込んで、フライパンをグルグル回す。


 以前なら、持ち上げて前後に振って混ぜたのだが、今の非力さではそうはいかない。


 再び味塩と胡椒を混ぜで、隠し味の醤油を垂らす。

 一口味見すると、少し薄味だけどOKだった。



 ──さすがは私だ!



 母から徹底的に女子力をしつけられただけはある。



 早速、タッパに移すが、少し多めになってしまったので、夕飯のおかず用にサラダ皿に盛りつけ、ラップを被せて冷蔵庫にしまう。


 ふう、さて何時かな?


 生成りの地にカラフルな花柄のエプロンを脱ぎながらキッチンを出て、壁の時計を見ると、まだいつもの支度時間よりも五分早い。


 自分の部屋に戻って、再度、鏡で身なりをチェックする。


 さて、今日も頑張りましょうかね!

 鏡の中の自分に挨拶をしてから鞄を持つと、いつもに増して足取りが軽い。


 ……朝から料理って、めんどくさいと思っていたけど、上手に出来たら気分いいな。

 やっぱ、女子の生活の方が何をやっても楽しめる。

 近頃は、そう思える余裕が出来るようになってきた。


 将来的に結婚はあり得ないけど、今のうちに女子力を鍛えて、いっぱい楽しむんだっ!



 ☆



「ほぉ、これを琴美が作ったわけね」

「えっへん!」


「どれどれ?」

「私も」


 みなさんが、一口だけと手を出した僕の料理には、感嘆の声があがった。


「うっわー。琴美ってば、美味しい。私の嫁だ」

 いや、ゆりはの嫁ならこのはさんが小姑なので、絶対に勘弁ね。


「本当に、これならいつでもお嫁に行けるわっ!」

 なぎさ先輩のお婿なら大歓迎ですが、お嫁はちょっと……。


「私の専属のシェフに欲しい」

 ……このは先輩の言葉は、冗談なのか本気なのか分からない所がとても恐いよ。


「ねえ、琴美っ、私にこのパスタの作り方を教えてくれない?」

 はい、それはもう、手取り足取り、ぴったりくっついて教えましょうね、香澄ちゃん。



 妄想を抱きつつ、意外にも好評だったシンプルパスタ。

 うん、作って良かったな。


 何気に、他の方々のオカズを覗くと、分担されたもの以外の一品が入っている。

 みなさんの女子力はとても高いな。


 こんなグループに僕が入っているなんて、感無量ですよ。


 屋上にいる他の方々からも、チラ見されていることがよく分かる。


 このメンバーは目立つ、とにかく目立つのだ!


 華やかであり、一人一人が放つ存在感が凄い。

 ことに香澄となぎさ先輩の姉妹なんて、PCの検索に出てくる程、注目を集めている。

 みんなが羨ましいんだろうな。


 まあ、僕もだけどね。


「……ちゃん、ことちゃん?」

「えっ、あっ、はい」


 心配してくれているのか、なぎさ先輩の顔が間近に迫ると慌ててしまう。

 しかし、この至近距離がなぎさ先輩と香澄の距離感みたいだ。

 よく二人いる時にはとても近くで話している。


 まあ、何というか……、言葉にするなら『ごっつあんです!』が正解かな。


「あっ、琴美ってば私達を見て笑ったでしょう。なんなの? 言ってごらん?」


「なら私が当ててやろう。うーん、なぎさと香澄を見ながらか? なら答えは簡単!」


 僕を見ながらニヤリと笑い、耳を貸せと言うと、このはが小声で呟いた。


「ダメだよ。ごっつあんなんてね!」


 この後、口止め料が缶ジュースだけで済んだのは安かったと思うべきだろうね!!

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