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姫って何故?

なんとか、更新出来ました。良かった〜!(笑)

「琴美ちゃん、分かったってば、あなたの今までの人生に不幸な事があったってこと。

 極端に綺麗な顔だったがために起きた不幸というべきなんだよね。


 男の子からは焼きもちで、ハブにされ、女の子からは、誰も抜け駆けご法度になってたし、当のご本人が見つめているのは、上級生の素敵なお姉様とは、誰も寄り付かなかった訳だ。


 せめて、あなたが男子の中に積極的に入って会話とかしていたなら、少しはマシだったかもしれないけど、もう過去の話だね。でも、頑張れば、友達の一人ぐらいは出来たんじゃないの?」

「うん、僕も中学の頃は頑張ったけど、僕がいるだけで、一人で女子の注目を集めてしまうから、仲間から外されたんだ。だから、高校からは誰にも期待して無かった」


「そっか、やっぱり頑張ったんだ。

 でも、それって分かる。女子でも可愛過ぎる娘が一人いるだけで、男子の注目はその子に集まるから、仲間と言っても微妙な雰囲気になるし、基本的に、そういう部分は、男子も女子も同じだよ。本人には悪気は無いのにね」

 香澄の話だから真実味が増す。


「あっ、それってば、香澄の話だよね?

 だから、なぎさ先輩にお姉様になって貰ったのか。私は、お姉ちゃんが同じ学校に居たから、大丈夫だったけど……」


 ああ、そうか、やはり香澄ちゃんも同じような体験をしてたのか。ゆりはも同類だけど、姉がいたから一人になることは無かった訳か。

 何だか納得いくよな。

 しかし、お姉様って何なの?


「ヒロト君だった頃、私達の間では、窓際の姫って呼んでたんだもん。

 男子からも女子からも姫でとおってたみたいだし、そのあだ名に込められた気持ちは、人それぞれだろうけど、私は素敵なあだ名だと思ってた。それに、その頃から女子の多くはあなたとお近づきになりたかったはずだよ。少なくとも私は友達になりたかったし」

「……ほ、ほんと?」

「ホント!」


 香澄とゆりはが揃って肯定する。

 知らなかったのは本人だけ、つまり僕だけが知らないということだった。

 女子でも友達が出来る可能性はあったのか?

 女子と仲良くしてたら、自然と男子も僕のところにやって来ただろうに、今や後の祭りにしかならないのが残念だよ。


「だけど僕が、ひ、姫って、やっぱりおかしいよね」


 みなさんに相槌を打って貰いたかったけど、誰もが嘘はつけないとばかり、首を横に振る。


「お姉様って、何なの?」

「それは、私達の学校は元々女子校だったから、その伝統の一つなのよ。香澄みたいな子は昔からいたから、私から妹にならないかって、お誘いしたの。

 元々、家が近くで小さい頃から知ってたしね。

 妹と言っても、お昼ご飯や買い物とかを一緒したりするお友達みたいな感じだよ。だから、香澄の悩みは私の悩みなんだよ。これで分かった? 琴美ちゃん」

「ああっ、そうなんですね。いいな!」


 あっいかん、つい本音が出てしまった。


「あらっ、嬉しいわ。ねぇ、次に香澄と買い物する時は、琴美ちゃんも一緒しましょう」

「はっ、はいっ!」

 僕にしては、迷わず二つ返事だった。

 だいたい、外は苦手だから断るんだけど、なぎさ先輩となら、どこでもOKですよ。



 ☆


 香澄とゆりはの間に割り込み、べったりとくっつきながら、話していたのだか、他のお二人さんは終始和やかな感じだった。


 でも、知らない美人は何となく怖い。

 僕の目を覚ますキッカケを与えてくれた言葉を放った謎の人物のことだけど。

 誰だろう?


 …………って、この人、よく見ると何回か見たことがある。えっと何処でだったかな?


 あっ、生徒会長の隣にいる人だ。

 なら、生徒会の方なんだろな。

 キチンとした考えを持ってるし、なぎさ先輩よりもキチンとした雰囲気を漂わせている。


 まあ、なぎさ先輩は僕にとって別格だから、もう考えるのはよそう。


「あのね、ヒロト君が姫って呼ばれるキッカケはね。ある写真が出回ったからなんだよ」

「ええっ、写真って……」


 香澄からの発言は、かなりショックだった。


「ほら、これのことよ。 PCで加工されてるけど、このヒロト君は可愛すぎる!」

「あっ、それは貴重なものだね。それって、落札額が学食二ケ月分だったっけ?香澄も好きだねぇ!」

「いいでしょう。可愛いのには、目が無いし、事実、このとおり可愛いのですから!」


 そう言って、僕にもたれ掛かる。

 なんとも微妙な気持ちになるよ。


 どんな写真か知りたくて、香澄に見せて貰ったのだが、これが作り物とは思え無い程、自然な写真だった。


 微妙に髪の長さや色は違えど、今の僕にそっくり。顔の輪郭を丸く切り取り、他の女の子に自然な感じに貼り付けたんだろうな。しかし、よく出来ている。


 だが、写真よりも、これが生徒手帳に挟んであるとは、どういう事なのか?


「それで、幾ら儲かったの? ゆりは?」

 和かに生徒会の方が発言した。


「うっ、お姉ちゃん? なんで犯人を私に決め込むの?」


 ……お姉ちゃん?

 ってことは、ラノベ作家のこのはさんなのか?

 なんで僕の家にいるんだよ?


「さっきは、他人事みたいに話してたけど、それはあなたが作ったものでしょう。

 コミケに行くお小遣いが足りないと言ってたよね。その時期に私からPCを借りたから、何に使ったのかを調べた訳よ。さあ、白状なさい!」


「一枚、千円程度かな?」

「何枚売ったの?」


「覚えてない」

「私の情報なら、◯万円と聞いたけど?」


 ゆりはの顔色が変わってきた。多分当たりだったのだろう。恐るべし、このはさん。


「さあ、みんな、これからファミレスでケーキ食べながら続きを話しましょう。

 ゆりは、ご馳走さま」


 このはさんの笑顔は素晴らしく、ゆりはに抵抗する術は全くと言える程、残されていなかった。

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