表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空に響く歌声  作者: 麻香
1 一期一会の一日
7/66

第陸話 椛の検査室


最新の機器が並ぶ検査室に入ったら、目の前の教師烏水 椛(うすい もみじ)がこちらに向かって座りながら椅子を回すと、いきなりニヤリとしだした

「あらあら、二人ってそういう関係だったのぉ」

朱茶色のセミロングを適当に束ねた髪に、眼鏡をかけた白衣姿で行儀悪く足を組んでいた。見た目は色っぽい美人。おまけに若いので生徒に絶大な人気を誇っている。

職業は能力科の女教師で、力も強くランクはAだとか。


「断じて違います」

ちなみに、おれの遠い親戚らしく生徒と言うより弟の様な扱いで昔から会っていてプライベートで会うときは“椛姉さん”と呼んでいる


「天童美希と申します、あなたは・・なぜここに」

美希が作り笑顔をして自己紹介した。

「烏水 椛と申します。訳があってここで能力の制御装置の研究をしています」

あわせるようにして姉さんが丁寧に挨拶した。


「烏水・・・なら知ってて当然だな」いきなり、裏の美希が出現した。

「もしかして、二人は知り合いなのか?」初対面にこの性格で美希は話さないはず・・・

「いや、一族としては知っているだけで、彼女個人に会うのは初めてだ。」

「へー」わけわかんねー


「これから世話になる、美希で良いぞ。」

「かしこまりました」「敬語もだ」 美希が完璧に怒っているのを視て姉さんは・・。

「わかりました・・・・検査の仕方は知らないですね美希さん」


何だ今のやりとり

「総真くんと一緒に特別コースが良いかしら」

「ちょっと待って姉さん」「なんですか総真くん」

「良いのか、だって天兎族の本家だけなんだろう」

「私は天童家本家だ。なんの問題もない」

きょとんとした顔で美希が言う・・・へーそうだったんだ・・・。


「そう、美希さんは事実上、天兎族の女王様と言っても良い人・・本家なのよ」

「えっ、じゃあ、天童って・・・え・・」

(まつりごと)をする天童家なのか!?でも、確か何年か前に、全滅したって聞いたぞ!!・・・・


「で何をする椛」

「名前でよんでくれるのは嬉しい限りね美希ちゃん」ほっとかれました、俺。

「・・・・目的は」「能力の暴走の範囲を調べることが主ね・・・」

しかし、俺はなんでこんな急展開に付き合わなきゃならないんだ。

無視をして美希と椛が話している間、総真は部屋の隅で頭を抱え込んでいた。

それにしても、美希の不機嫌さが、いっこうに減らないんだけど


「じゃあ着替えるか」「まって・・その隠れている総真くんを目隠しした方が良いかもよ」

「めんどくさい、血まみれになるし」「・・・・美希ちゃん“目つぶし”と“目隠し”は違うの。まぁ、わたしが見張ってるからその間に着替えて」

さらっと流したけど俺もしかしたら眼が潰されてたかも知れなかったんだよなぁ美希は発想が狂ってやがる。まてよ・・・ここで着替えるのか?よやばくないかよそれ


「ごめんね、総真くん・・・はいこれつけて」

姉さんに渡されたのは黒いはちまきの様な布だった。


目隠しを俺が巻いた後すぐに、しゅるしゅると衣擦(きぬず)れの音と共に金属が机におかれる音がした。たぶんさっきの拳銃だろう。


「全部ここに置いてね、機材壊したくないし」椛姉さんの声が近くからした。

まずいな、これ・・見えないと妙にエロいぞ・・・・。

美希の服から次々と武器らしき物が机に置かれている、そんなに持ってきても学校はゆるしてるのかよッ・・・本当におかしい学校だな警察に捕まるんじゃないか?


俺が唾を飲み込むとまた椛姉さんが

「あぁそこの横に置いてある着物に着替えて」と真上から聞こえた。俺はというと検査室の机のそばに小さくうずくまっているのである。今、美希は下着ってことだよな・・・。

『この状況、きついな』



~3分後~


「良いよ外すから待ってて」するすると布が外された。白い寝間着(着物)の美希が恥ずかしそうにしていた。その瞬間---ガツン---  

「・・・っ!・・・痛ってー!!」「いい音したわね」

美希に問答無用でローキックを喰らって後ろの机の角に頭がぶつかった。椛姉さんはにこやかに見物している・・・理不尽だ。赤面しながら美希がそっぽを向くのと同時に姉さんがこの事件を切り上げた。


「そのドアあけたら中の部屋でまってって」「・・・・」美希は立ち止まっている


驚いた顔をした姉さんと警戒する美希。何かに気づいたかのように姉さんが

「あぁ、大丈夫、強力な結界が張られてあるから、誰にも気づかれないよ」

にこっと笑った美希はとにかく可愛かった。


・・・・・かたん・・・・・


ドアが閉まると椛姉さんは顔を変え独り言をつぶやいた

「・・・・そろそろ、話した方が良いかしら」


パイプ椅子を自分の席の対面に置いて。

椛姉さんは自分の椅子に座りパソコンをいじり始めた。


『そこに座りなさい、天理総真くん、・・・いいえクロノスの天子様』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ