課外授業1
課外授業は、最近多くモンスターが出没するという森が近くの見渡しのよい原っぱで行われることになった。
初回の課外授業にはうってつけだったのだろう。
ナイトカレッジ1年生の生徒と先生合わせて30名なのに対してロイヤルカレッジ1年生20名と護衛騎士15名、先生2名そして少し離れた場所に見学者が数え切れないほどいる。もはやお祭り騒ぎだ。
ナイトカレッジの生徒と合流するとあからさまに嫌な顔をされた。
かすかに
「モンスター退治をなめるなよ」
なんて声が聞こえる。
確かに怪我人も出るかもしれないのに見学者多すぎだろ。
ナイトカレッジの先生方とロイヤルカレッジの先生方が話し合いを行い、前面にナイトカレッジの生徒、後方にロイヤルカレッジの生徒を配置して進軍していくようだ。
「結局ナイトカレッジが前面で戦って終わりになるなら私達も見学で良かったのにね」
ソフィアが暇そうに話しかけてきた。
今回ソフィアは、護衛騎士のリーフエルと私を連れてきた。
強さではソフィアだけでも良いのだが、今回は私も試されているのでリーフエルはその護衛だそうだ。
私はいらないと言ったんだが、念の為と言われてしまった。
リーフエルは
「あくまで守るのはソフィア様だけだからな」
と言っている。
「あ、いたいた。
あんた達せっかく訓練したんだからこんな隅にいないでもっと真ん中きなさいよ」
アネモネが数名の生徒と一緒に駆け寄ってくる。
彼女がやってくるとあっという間に周りが騒がしくなってきた。
生徒のひとりが
「ソフィア様もいるのだし、護衛騎士がいない私としては心強いわ」
なんて言っている。
そういえばアネモネの護衛騎士は、どこにいるのだろうと周りを見渡すがいない。
「アネモネ、あなたの護衛騎士は来てないの?」
ソフィアが聞くとアネモネはフフッと微笑んで
「私の護衛騎士は、特殊なの「ラウ」!!」
と呼ぶと赤髪の三編みで黒縁眼鏡をかけた地味な女性がシュッタと忍者のようにやってきた。
あの女性は、お茶会の準備の時に話しかけてきてソフィアにお姉さんがいると教えてくれたエルフのメイドさん。
驚いているとラウと目があった。
「ご報告します。
先程からナイトカレッジとモンスターが交戦中です。
しかし、」
ラウが話している中ナイトカレッジの生徒が戦う声がし始めた。
モンスターとエンカントしたのだろう。
しかし、やけに騒がしいような。
すると血相を変えてひとりのナイトカレッジの生徒がやってきた。
「助けてくれ、モンスターが凶暴化してる。1年だけじゃ手に負えない。助けを呼んでくれ」
それを聞いたロイヤルカレッジの生徒達は、悲鳴をあげて逃げていき、護衛騎士達が戦闘体制になった。
「ナイトカレッジの生徒達は、撤退したの?」
ソフィアが聞くとそのナイトカレッジの生徒が
「この近くに小さいけれど村があるんだ。
このモンスター達をほっとけばどうなるかは分かるだろう。
もしかしたらもう村に」
「なんですって。
あなたはこれを先生方に伝えて。
ラウ、近隣の村の行き方を教えて。
それと馬を用意するのよ。
ソフィア行くわよ。
貴族たるもの民を見捨ててはいけないわ」
というとあっと言う間にラウが馬を用意してアネモネがソフィアを連れて行ってしまった。
その後をリーフエルが馬に乗り
「ソフィア様、今行きます」
と言いながら走っていく。
アネモネやリーフエルも馬乗れるの凄いなぁなんて思っていられない。
「ちょっとちょっと待って、私も連れて行って〜」
私の声は、騒動にかき消されてしまった。
私はひとり取り残された。
読んで頂きありがとうございます。
課外授業始まりました。
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