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アドレーヌの町1

「はい、到着と」


ネオさんに降ろされた先は、少し西門に近い蔦に囲まれた木造建ての一軒家だった。


すごい漫画に出てきそうな家。


玄関扉の看板には『クラント病院』と書かれていた。


「グラント家は代々医師でな。

じいちゃんの息子は首都の医療団にいる。

一応俺と同期なんだが、あいつは今もあっちで現役活躍中」


どんな人なんだろうと玄関扉を開けると元気で若々しい声が響く。


「いらっしゃいませー」


「オルシア、病院にいらっしゃいませはないだろう」


すると「あ、そっかー」と気にしてない様子でいる。

外見は背は158センチくらいの細身で髪色はピンクで長い髪を1つにまとめている。

優しそうな顔でマイペースっぽい。


「あ、彼女?彼?が例の子かな?」


「あ、はじめまして。ケイです。よろしくお願いします」


「まぁ、ハインじいちゃんの言うとおり、落ち着きのある子。黒髪かわいいわね。今じいちゃん呼んでくるから」


するとのっそりとハインじいちゃんがやってきて診察する。


「そうか「化け物」にやられたか。

まだまだカルテがない上に症状もさまざまだから、わしからは、なんも言えんなぁ。

でも日常をおくる上で体は正常。

問題ないよ。

それに少し成長しとるしな」


「本当!?」


「ああ、役所でタグを見てみるといいよ」


そんなことを言われたら気になって仕方ない。


すぐお礼を言って町の中心にある役所へ向かった。


役所は、下が白く徐々に上に赤茶色のレンガが積まれている大きな建物だ。


右に渡り廊下が見えるがあの建物は、図書館らしい。


さっそく受付に入るが、何をどうしたらいいのか分からない。


とりあえず、ネオさんの言うとおりにおとなしく椅子に座っていると、細長い長身のメガネをかけた男の人がネオさんと話しながらやってきた。


「やぁ、君がケイだね。

タグの申請をするのでついてきて」


歩いていくと一定数だが、耳が細長い人や異様に背が低い体がごつい人、耳がうさぎの人がいて驚く。


「はは、見るのは初めてかな。

たしかにこの町は、田舎だし、人間が多く占めているからあまりみかけないよね。


でも首都へ向かう旅の途中やらで盗みにあったからとかのトラブルで役所に寄る人が多いからいろんな人種が見れるんだ。


首都だと当たり前の光景らしいだってさ。一度は行ってみたいよね」


「あなたは?」


「ああ、自己紹介がまだだったね。

僕の名前はウィリアム。

変わった名前だろ?

僕はコクとかが良かったのに」


「コク?」


「ああ、ネオさんの長男でコクとは友達だったんだ。

生きてれば僕と同じ歳、、ごめん、今のは無し」


ネオさんの空気が変わった気がした。


ウィリアムは気まずそうに話題を変えて奥の部屋へ行く。


なんとなくネオさんたちの話で分かっていたが、コクという長男は生きていないってこと。


でも、死因は今は聞かないほうがいいだろうとなんとなく思った。





【タグ申請】と書かれた部屋へ案内された。


赤い絨毯に何かの祭壇があるけど、本当に大丈夫だろうか?

心配してるとウィリアムが


「こういうのは雰囲気が大事だから」


となにかの書類に自分の名前を書いて、銀のタグに少し指を傷つけて血を垂らす。


すると、虹色の粒子が周りを取り囲みタグが光る。


そしてタグが光を放ち映し出したのは今の私の情報だった。



『ケイ』

【種族】人間

【性別】未定

【年齢】6歳

【クラス】未定

『アドレーヌ町より生まれた無限の子』

【レベル】1

【攻撃力】1

【防御力】1

【魔力】1


ちょっとレベル1?成長したのがレベル1?

私はがっくりしていた。

そのあとタグには何かが書かれているが私にはさっぱりだった。

しかし、ネオさんとウィリアムが考え込み始め、しばらくするとなにかウィリアムと話した後にネオさんがどこかへ行ってしまった。

心配していると


「大丈夫。確認に町長に話に行っただけだから。代わりにソフィアさんがここに来るみたいだから一緒に帰るようにだって」


なんだろうと不安が残った。



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