魔法学校での仕事は困難です2
ある日も廊下をひとりで掃除していた時、
「ソフィアもあんたもなんなのよ」
と金髪のまるで洋人形のような少女が後ろから声をかけてきた。
長い金髪の髪は、ウェーブがかかっていて白い肌。
制服が黒いローブに下が自由なのだが、彼女はまるでロリータっぽいひらひらなスカートを着ている。
私も前の世界では1度は着てみたいと思ってたんだよなぁ。
「ちょっと聞いてる?」
なんだか彼女はご立腹なんだが。
「あの、あなたは?」
「あなたソフィアのメイドをやってるのに知らないの?
私は、スブルラッドのアネモネよ」
「ああ、南の国のお姫様。
それで何か用ですか?」
「ソフィアってどんなやつなのよ?」
「ソフィア様ですか?
そうですね、美しくて優しくて腕っぷしが強くて、、」
「ちょっとそんなことを聞いてるんじゃないのよ。
あなたソフィアとの魔法対決について聞いてないの?」
「はい?」
「そうね、何も知らないあなたに1から教えてあげる。
それはー」
こうして彼女は語り始めたソフィアとの出会いから対決にいたるまでを。
今年の入学式は、賑わっていた。
北の元王国の王子と現国王の継承権を持つ姫、そして南の元国の姫の私がやってくるからだ。
国が統一して時が経ったとしても私達エルフには、数年しかたっていない。
国を独立させたい者や現国王の代わりを狙う者もいる。
私は、どちらでもなかった。
戦争が長すぎたため、私は統一には賛成だった。
今後は、南の領地を束ねる代表と名は変わるけど姫として民を守り導かねばならない。
だからこそ許せないことがある。
現国王の継承権を持つものが人間とエルフのハーフなんて。
案の定彼女は、初日から目立ってた。
継承権を持つ者への羨望や嫉妬、慎重に見定める者。
入学式を終えると生徒は、魔力量とタグを確認する。
魔力量は、棒を握るだけだしタグは水晶を触るだけでだから負担がなくていい。
皆が人間とハーフのエルフの魔力量なんてたかが知れてると思っていた。
しかし、ソフィアは私の倍の魔力を持ち、タグには
「災いを終わらせるもの」
と書かれていたのだ。
なぜかそれにはソフィアも驚いた様子ではあったが。
私は、許せなくなって勝負を挑んだ。
1対1の魔法対決という名の決闘だ。
彼女は、嫌そうだったが無理矢理参加させた。
綺麗に整えられた芝生の中、勝負は始まった。
私は、唱えた。
「雷の轟」
するとソフィアにむかって稲妻が落ち続ける。
彼女は、華麗に右往左往に避け続ける。
あっというまに私とソフィアの距離は遠くなった。
相変わらず彼女は、稲妻を避けるだけ。
所詮人間とエルフのハーフだ。
すぐに体力が尽きて私の勝ちだ。
しかし一向に反撃してこない。
私は、さらに稲妻を増やした。
イライラしている中で、ソフィアはどこからか手袋を出して着ける。
するとブンっと稲妻を掴み返してきた。
稲妻が頬をかすめて後ろの建物にぶつかる。
「嘘、、信じられない。
ありえない。
魔法を素手で掴むなんて
なんてことをしてくれるのよ。
死んだらどうするのよ」
遠くまであった距離がどんどん近づいてくる。
稲妻をぶん殴って消しながら。
気がついたら目の前に拳があった。
私は、思わず腰が抜けてしまった。
「これまでー。
あなた達は何をやっているんですか」
後ろから先生の声が、響く。
「こうして魔法対決は終わったわ。
しかも先生に怒られたのは、魔法を使った私のみ。
信じられませんわ」
アネモネは、それでご立腹だったらしい。
「そりやぁ、建物壊したからじゃないですかね。
それに勝手に決闘しちゃいけないって学校のルールが、あった気がしたんですが」
アネモネは、ふんと言いながら私をじーと見る。
「私には分かる。
お前も何かあるな。
あのソフィアの下で働くのだ。
ただの人間じゃない。
しかも嫌がらせに私が与えた仕事も見事にやり遂げているし」
え!?
今までの学校側の仕事(掃除)は、嫌がらせだったの?
「絶対にお前らの正体を見定めてやるわ」
そう言ってアネモネは、去っていた。
こうして最初の1週間が終わった。
読んで頂きありがとうございます。
もし応援していだけたら評価☆☆☆お願いします。




