表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/92

紅い短冊

紅なんて無くなってしまえ。

  この世から。あなたの心から。


twitter300字SS様、2015年7月のお題「願い」で書かせて頂いたものです。

ジャンル:オリジナル(まおりぼスピンオフ)

注意書き:BL(鬱注意)

スペース・改行除く300字



「こんな短冊に書いただけで叶うなんて安上がりだね」


 その人の指先で、紅い紙切れがひらひらと舞う。


「書くこと当ててみせようか」


 何でもわかってるんだよ、なんて言いたげな顔に、私はペンを持つ手を止めた。


「ずっと俺と一緒にいたい、でしょ?」


 間違ってるはずがない、と語るその目が無性に腹立たしい。


 あなたはいつもそうやって私を試す。

 今だってわざとその色を選んだのでしょう?

 私が嫌いな紅。あの男を思い出す紅を。あなたの願いを叶える短冊にまで。




 白い首に手を伸ばす。

 く、と力を込めるだけで、これは私だけのものになる。


「……あたり?」


 その人はふふ、と笑うと目を閉じた。






 紅なんて無くなってしまえ。

 この世から。あなたの心から。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらの作品は他小説サイト様に掲載しているものもあります。
前書きにSTORIE様、PLiCy様でも掲載している旨の記載がある作品は
そちらで見て頂いたほうがわかりやすいかもしれませんので
リンクを貼っておきます。

STORIE様マイページ
PLiCy様マイページ
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ