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HANABIRA

4月になったらきみはいない――。


twitter300字ss 2015年3月のお題『時』で書かせて頂いたものです。

ジャンル:オリジナル

注意書き:ややBLぎみ(いちゃいちゃはしていません)



「間に合わなかったね」


 君は呟く。

 雪でも降って来そうな空のせいだろうか。

 校門には名残を惜しむ人影もない。


「卒業式には咲いてないし、入学式の時は散ってるし」


 学校に植わる桜なら、行事に花を添える程度の気を利かせてもいいだろうに。

 僕はポケットに手を突っ込む。



「夏休みには帰って来るんだろ?」

「もう夏休みの話?」


 四月になったら君はいない。

 新幹線ならたった二時間の距離が、とてつもなく遠い。


「バイトで忙しいだろうしなぁ」


 薄い色の空を見上げて君は呟く。

 あぁ、君の心はもう既に東京に行ってしまっている。




「お前が来ればいいじゃん」


 僕はどんな顔をしていたのだろう。見上げる瞳が笑っている。



 舞い降りて来たのは

 雪か、花弁か。

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