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カードの召喚士とチート小熊猫  作者: 黒ブタ希少種
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0話 プロローグ

〜この異世界の遥か昔の話〜



 召喚士サモナーとは己の魔力を糧に契約を交わした魔物を使役し、敵対する魔物や人を殲滅する職業である。


「ほう、ここまで攻め込んで来たようだな…漆黒の召喚士よ」

『マスターこのままでは抑え込まれます!!』


 ここに数多いる召喚士の中でも特殊な召喚魔法を駆使する者がいた。

 右手にツルギ、左手に魔法札カードを携えた初老の男と一見無垢な少女にも見える騎士の鎧を着た人型の召喚獣。


 「ククク…なんだそのカードの召喚方法は、魔力が貧弱な人間の旧式召喚ではないか」


 漆黒の召喚士と呼ばれた男が高笑いをして初老の男を煽った。

 彼の後ろには背丈が大きく翼の生えた二足歩行のヤギの姿をした召喚獣のデーモンが荒い息をしながら佇んでいる。


『マスター!!次のカードをっ!!』

「あぁ!」


 初老の男は剣を地面に刺して、右手でカード二枚を選んだ。


【英槍グングニル】

装備カード

装備召喚可能

術者、契約者共に装備可能


【レジェンドドラゴン】

召喚獣カード

通常召喚可能

付与エンチャント召喚可能


二重召喚デュアルサモン発動、装備召喚ウェポンサモン【英槍グングニル】そして現世に甦れレジェンドドラゴン!!」


 初老の男が二枚のカードを翳すと光り輝き一枚のカードからは白く輝く槍が飛び出して人型の召喚獣の足元に刺さってそれを掴み装備した。

 もう一枚のカードは初老の男の上で大きく展開しその中から白く輝く大きな龍が姿を現してひとたび周りを飛び回ると人型の召喚獣を背に乗せ龍が語りかけた。


『久しいな我を呼び出すのは何年ぶりか…相手は漆黒の召喚士と上級悪魔のデーモンか、我と主らなら余裕じゃの』

「これで決めるぞ!」

『レジェンドドラゴン!マスター!共に漆黒の召喚士を打ち倒しましょう!!行きます!!』


 これを見て漆黒の召喚士はデーモンの後ろに下がり命令を下した。


「くそ!レジェンドドラゴンだと!?伝説級のドラゴンと契約を交わせる者が居たのかっ!!しかも旧式風情の雑魚のくせに!えぇい!怯まずやれデーモン!!」

『グォォオオ!!』


 レジェンドドラゴンとデーモンが激しくぶつかり合う、レジェンドドラゴンはデーモンの首元に噛み付き、デーモンはレジェンドドラゴンの羽を掴み互いに硬直する。

 それを見計らって背に乗っていた人型の召喚獣はレジェンドドラゴンの背を駆け上がりデーモンの頭に槍を突き立てた。


『ギャャオオォォ』

「なに!?俺のデーモンが一撃だ…と…?」


 人型の召喚獣はそのまま滅失するデーモンから飛び降り漆黒の召喚士を真上から突き刺した。


「ば、バカな旧式の召喚士がこんなに強いわけが…ぐはっ…」


 漆黒の召喚士は白い光に包まれて灰になり消失した。


「ここの戦場はこれで終息だな、次へ行こう…私が作った賢者の石で起きたこの戦争を終わらせる為に…」


 そう言うと初老の男と人型の召喚獣はレジェンドドラゴンに乗り次の戦場に向かって行ったのだ…。




 そして時は巡る。

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