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異世界転移したけど、地球の通販アプリが使えるので商売します  作者: すぱーく


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第17話

叫びながら順番待ちの列をガン無視してきたのは、少し太ったいて偉そうな男とその部下らしき2人の合計3人。


もういいって、この展開見たばっかだよ?…そういや、偉そうな人にどことなく王都のあの人の面影を感じる。こういう奴らって見た目も似るのかな。


「当店に用があるなら、列に並んで順番を待ってください。」

「儂はここの不正行為を告発しに来たのだ。並ぶ必要などない。」

「証拠は?」

「あ?」

「証拠はあるんですか?」

「儂の店でも「アヤ」を取り扱っているが、こんな安値で売れるわけがない。どんなに利益を少なくしても2倍はするはずだ。よって、これは偽物だ。」


なんかドヤってるなし、この展開つい2週間前に見たぞ。どうしてこう思考能力のない奴が商人として成功するんだろう。


…2、3代目とかかなぁ。多少無理がある言動でも、大商人の息子というだけで信用力を持つからうまく行っちゃってんのかも。そういう状況だと新しい商人も出てきづらいだろうし、ほんと良くないよねこの制度。


知らんけど。


勝手な想像の後、私は反論に入る。


「それはあなたの店が転売しているからでしょう。うちはユイさんから直接卸していただいているんですよ。」


「いや、それはありえん。ユイはつい2週間前まで王都にいて、今は行方不明なはずだ。ここにいるなんて話は出ていない。」


まず、なんで私の名前を呼び捨てしてるのかを聞きたいが一旦置いておく。


「行方不明なら、この近く来ている可能性もあると思うですが?」

「そうだとしても、こんなつぶれかけの店に助けを出すわけ…あれ?そういや誰だお前は。この店は年取った店主しかいなかったはずだが。」


そこで、怪訝そうな顔をしていた部下の一人がハッとした顔をし耳打ちをする。それを聞き、店主も途端に顔色を変える。


「とっとにかく、ネリヤ商店にはユイが直接商品卸していて、ここにあるものは本物だと言いたいんだな?」

「さっきからずっとそう言ってますが。」

「わかった。じゃあ、そういうことでいい。」


と言い残し、早足で去っていく。


これはー、なんか勘付かれましたかね。さすがに製作者本人を相手にして転売だーとか言っても、信用力の差以前の問題だし。


…うーん。まあ、いいか。直接の被害はないし。




その後、何事もなく営業は続けられた。あの騒ぎで店に興味を持ってくれた人もいそうだし、少し感謝するべきかもね、するわけないけど。




営業終了後。ネリヤさんの感謝の言葉が長そうだと察知した私は、明日からは在庫を補充する日だけ行くことと、人を雇うときはくれぐれも気をつけることを言って早めに店を出た。


やっぱ感謝の言葉って、恥ずかしくて言われ慣れないわ。それに、自分のためにやったことだし。




翌朝


「ピロリン」


「おろ?」


私が朝飲み水を出すと、頭の中で音が鳴る。


「バージョン####アップデート完了」

「スマホを再起動します」


これは、転生したときと同じ声だね、脳内スマホがアップデートされたらしい。…よくわからんけど、一旦開いてみますか。


まずは、アイテムボックスの方。


「重量:32kg/5000kg」

「時間:停止中」


重量が1000kgから5000kgになっていて、枠も300から500くらいになっている。今のところそんなに使ったことはないが、まぁ多くて困ることはない。ほかに変化は…なさそうだね


次に、マルカリの方だ。


えーっと、変わっているところは…あー、この表示、確か前はなかったな。


お客様情報のところに、現在のグレード、次のグレードに到達するのに必要な金額、それぞれのグレードで解放されるものが書いてあった。…どうやら、グレードがあがりったことでこの表示が見れるようになり、危険物が解放されたらしい。何ですかね危険物って。


「これかぁ。」


飲食、ファッションといったカテゴリーが並んでいる中に危険物というカテゴリーが追加されており、そこには銃や毒物といったものが販売されていた。


以前にも銃が売っているか探したことはあったけど、その時は見つからなかった、というか地球の普通の通販で買えないものはなかった。だから、商品内容とかは地球のものと同じだと思っていた。


違いましたね。


とにかく、これは多少の慣れは必要だとしても護身用としては便利そう。かさばらないからいつでも持ち歩けるし、一度見せつければ抑止力にもなる。まぁどんな魔法があるか知らんからどのくらい役立つかわからんが。


それと、これもこの世界の魔法その他の力を確認してからだが、うまくいきそうならばこの国の王宮売ることも考えている。理由は3つ。


1つ目は、王様と顔見知りになったから売りつけけやすいこと。2つ目は、この国には強くなって欲しいこと、知り合いもいる上治安もいいので。そして最後、私は今よりもさらにお金が欲しいから。


私はグレードと書かれた場所を再び開く。


グレードは1から5まであり、現在はグレード2。1から2へは5000万G購入する必要があったらしく、それをさっき達成したということだ。


ん、5000万G…私の今の所持金は1億G。5000万Gの中には、転送箱や店を建てるお金も当然入っている。もしかして、私の店ぼったくってる?


まぁいいか、みんな買うってことは値段よりも商品の価値が高いと思ってくれてるってことだから。


そして、グレード3へはその20倍、10億G。このままのペースだと、数ヶ月かかる計算になってしまう。


別にいいんだけどね。グレードが上がると何が起こるかも書いてないし、ただの好奇心だから。今までは、どちらかと言うと知名度優先だったのを、これからはもう少しお金のことも重視しようということだ。




じゃあ、初めはどうしようか。




…あのさ、この世界についてのある程度の知識がないと大きなアクション何も起こせなくない?逆に今までよくボロを出さずにやってきたよねって感じ。…いや、ボロ出てたかな。


まあいいや。さっきも言った魔法が持つ力についてはもちろん、その他のことも含めてこの世界の常識を私はあまりにも知らなすぎる。おそらく地球とそこまで差はないのだろう、だが大きく動くとなった時にその差が命取りになりかねない。なんかいい方法はないかな…。


このままこんな感じの生活っていうのも当然ありだとは思うんだけどね。あ、この街は離れますよ。


あーそういや転送箱どうしよう。

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