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ベンチ

作者: 卯月匠

 とある公園に古びたベンチがひとつだけある。ある日、近所の少年がそのベンチに座って、夢を描くことを始めた。


 ある夕暮れ、少年がいつものようにベンチに座っていると、年老いた男性が近づいてきた。老人は少年の隣に腰を下ろし、静かに話しかけた。「このベンチは奇跡を起こすんだよ」と。

 少年は笑って、そんなことは信じられないと言ったが、老人は続けた。「かつて、私もここに座って夢を語った。そしてその夢は叶ったんだよ。」

 老人は少年に言った。「夢を信じ続けなさい。このベンチは、夢を抱く者に力を与えてくれる。」


 それ以来、少年は毎日ベンチに座り、自分の夢を語り続けた。少年が成人し、あの日出会った老人の年齢に近づいた頃、ついに彼の夢は実現した。

 あの老人の言葉は本当だったのだ。その古びたベンチは、夢を追い求める心を強くする力を持っていたのだ。

 彼は誰かにベンチの力を伝えたいと思った。


 ある夕暮れ、その古びたベンチに一人の少年が座っているのを見つけた。もう年老いてしまった彼は、少年の隣に腰を下ろし、静かに話しかけた。「このベンチは奇跡を起こすんだよ」と。

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