第二王子のオンオフの差にご注意ください
星々を閉じ込めたようなサファイアの瞳を持つ彼は言う
――マルガレット、今はぼくのことだけを見て。
ブルーヘミア国の第二王子・ジスデリアは誰に対しても分け隔てなく接し、少年のような無邪気さで多くの国民を虜にした。
公爵家令嬢のマルガレットにとってもジスデリアとのワルツは夢のようなひと時だった。まるでホットミルクにはちみつを入れたときのような、優しい甘さが胸の中に溶けていく。
うっとり余韻に浸っている中、マルガレットは偶然ジスデリアの素顔を目撃してしまう。顔からは表情が抜け落ち、話し方に抑揚はない。自分の知っているジスデリアとは真逆だった。
「そんなに風にへらへらしていられるなんて、本当に馬鹿なんじゃないの」
辛辣な言葉の数々に怯むマルガレットは――もう当分会うこともあるまい、そう思うことでジスデリアとは区切りをつけたつもりだった。が、邸に帰ってきたマルガレットは突然父親に告げられる。
「お前の婚約が決まった。相手は我が国の第二王子……ジスデリア・ヴィントルーヴさまだ」と。
――これは、気弱な女の子が少しずつ自信を身に着け、孤独な男の子が少しずつ純粋な心を取り戻し、そんな二人が心を通わせていくお話。
――マルガレット、今はぼくのことだけを見て。
ブルーヘミア国の第二王子・ジスデリアは誰に対しても分け隔てなく接し、少年のような無邪気さで多くの国民を虜にした。
公爵家令嬢のマルガレットにとってもジスデリアとのワルツは夢のようなひと時だった。まるでホットミルクにはちみつを入れたときのような、優しい甘さが胸の中に溶けていく。
うっとり余韻に浸っている中、マルガレットは偶然ジスデリアの素顔を目撃してしまう。顔からは表情が抜け落ち、話し方に抑揚はない。自分の知っているジスデリアとは真逆だった。
「そんなに風にへらへらしていられるなんて、本当に馬鹿なんじゃないの」
辛辣な言葉の数々に怯むマルガレットは――もう当分会うこともあるまい、そう思うことでジスデリアとは区切りをつけたつもりだった。が、邸に帰ってきたマルガレットは突然父親に告げられる。
「お前の婚約が決まった。相手は我が国の第二王子……ジスデリア・ヴィントルーヴさまだ」と。
――これは、気弱な女の子が少しずつ自信を身に着け、孤独な男の子が少しずつ純粋な心を取り戻し、そんな二人が心を通わせていくお話。
第1章
01 宝石の馬車
2023/02/20 17:00
(改)
02 サファイアの流れ星
2023/02/20 17:00
(改)
03 最後のたまごサンド
2023/02/20 17:24
(改)
04 美形の男子
2023/02/20 19:37
(改)
05 もう一つのブルー
2023/02/21 17:00
(改)
06 王子の裏の顔
2023/02/22 07:00
(改)
07 揺れるイヤリング
2023/03/07 22:47
(改)
第2章
08 ベリーちゃん
2023/03/10 17:01
(改)
09 ニアミスの婚約者
2023/03/10 22:25
(改)
10 花芽く晩餐会
2023/03/12 14:26
(改)
11 一輪の薔薇をきみに
2023/03/12 22:33
(改)
第3章
12 公爵令嬢の特権
2023/03/14 07:00
(改)
13 恋人のように見せて
2023/03/15 20:00
(改)
14 ノックノック
2023/03/22 06:00
(改)
15 秘密の部屋
2023/03/23 18:00
(改)
16 ベルガモッドの香り
2023/03/24 06:00
(改)
17 しゅわっとスノーボール
2023/03/27 06:00