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太陽に向かって

97話目です。

「そうだ、フィンセント君。君のした私との約束っていうのは何なんだい? 私の思ってるのとは違ったみたいだけど。」

「え…………あ……そ、そうでした! ぼ、僕がポールさんに約束したのは……ひまわりの絵です。」

「ひまわり……?」

「……覚えてませんか? 僕たちが、あの家で生活するってなったとき、僕はポールさんを出迎えるために家を飾り付けたんです。」

「あぁ、それはあったね。物凄い豪華だったね。」

「あの時実は、その……絵も飾ろうと思ってて。でも、なかなか完成しなくて。家の壁が黄色いから、黄色いひまわりの花を描いて飾るつもりだったんですけど、一枚も描けなくて……だから、いつか絶対に納得の行く作品を完成させるって、決めてたんです。」

「それが私との約束かい?」

「はい……」


聞いている感じ、今のは約束というよりは……というか、ポールさんも、フィンセントさんも……


「あはは! 私たち、お互いに言葉が足りなすぎるね! どっちの「約束」も、僕らは知らなかったじゃないか!」

「そ、そうですね……すみません……」

「謝る必要なんてないさ! さぁ、帰ったらどうしようか。あ、いや、帰れないんだった。集会所がもうしまってる。」

「そ、そうですね……どうしましょう、宿もないし……この絵も……」

「絵? そうか、フィンセント君はここで絵を描いていたんだね。まだ完成してないのかい?」

「途中で、ポールさんから逃げるためにほっぽってきちゃいましたから……」

「じゃあ今完成させれば良いじゃないか!モデルのくろね君も着いてきてくれてるんだし!」

「い、今ですか? でももう夜遅いし……」

「今描かないでいつ描くんだい? 明日になったらもう帰らないと! 絵は描きはじめたら完成させないとだろ?」

「ま、まぁそうですけど……でも、外でですか? 冷えちゃいますよぅ?」

「じゃあやってる宿を探して借りよう! うんうん、それがいい! さぁいこうすぐいこうほらいこう!!」

「え、は、はいぃ~……」


ということで、ポールさんに続いて宿を探すことになった。今日は帰れなさそうだ……

最後まで読んで頂いた方、誠にありがとうございます。

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