帝都に向かって
82話目です。
「どうですか、レイ先輩、解呪できますか?」
「待って……あと少しで、できるはず……!」
「が、頑張ってください! というか、解呪とかも出来るんですね。」
「よし、これでOKね。まぁ、魔法はかけるよりも解く方が得意ね。」
「じゃあ、これでもう外に出られますね!」
「あんまりゆっくりしてると日が暮れちゃうから、早くいかないと。じゃ、引き続き案内よろしくね。」
「はぁ……わかりましたよ、ついてきてくださーい。」
そのまま、シナバーさんについて歩くこと数十分、やっと外の光を見ることが出来た。
「呪いに手間取った時間を考えても、かなり歩きましたよね。かなり落ちたんだな……」
「これでも一番早い道だけどね。かかるときは数日のかかるし、数分のときもある。」
「ど、どういうことですかそれ」
「どうやらこの洞窟、いろんなのが住み着いてるらしくて、彼らの気分で距離が変わるんだ。」
「面倒な洞窟ね。」
「ところで、案内はもう必要ないかな? 帰りたいんだけど。」
「でも……どうせなら一緒にお城にいきたいよね!」
「え? いやいやお嬢ちゃん、僕は家でゆっくりしてるのが至福なんだけど……」
「でもアルスちゃんにおうち貰うんでしょ?」
「そ、そうだった。カルソーヌか……賑やかすぎて何度迷ったことか……」
「流石に今日は迷わないとは思いますけど……シナバーさんも行くんですね、よろしくお願いします。」
「はいはいよろしくよろしく。じゃあさっさと行って帰ろー」
「団長さん、早く見つけないと一日中ほったらかしにされてるのは流石にかわいそうですよね。」
「それもそうか。じゃあ早めに見つけて上げましょ。」
「じゃあ出発しんこー!」
それぞれの目的が達成できるのは良いことなのだが、このままだとポラリスにもう一度会うことはできなそうだ。
アストラルさんたちにまたあったら、ポラリスのことも聞いてみないと……
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