澄み渡る空色
73話目です。
「あ、アストラルさん!」
「全く、僕が来なかったら……というか、兄さんがお前に気がつかなかったらどうするつもりだったの?」
「ご、ごめんなさい」
「……まぁ良いけど。で、そこのお前は誰なの?」
「君達みたいな趣味の悪いお友達は作らないようにって、ママやセンセイに習わなかったのかい? あ、君達はそんな文化もない頃に死んだんだったかな? まぁ良いや。教える名前も義理もない。また会いに来るよ、今度は邪魔者のいないところでね。じゃ、さようなら。」
「……逃げたか。」
ひらりとマントを翻し、次の瞬間には綺麗さっぱり消えてしまった。それも魔法……?
「く、くろねさん! 今の、なんなんすか?! てかこの人は……」
「……ふーん。」
「あの……?」
「1から説明するのが面倒だから、記憶を消しても良いんだけど、まぁこういうことだよ。」
なんだか一瞬怖いことが聞こえたが、魔法を使ったのか、ザックさんに触れたアストラルさんの右手が淡い光を帯びた。
「………………よくわかんないっすけど……俺、なんか間違ってたってことっすかね?」
「ま、そういうことだよ。じゃあね。」
そういうと、即座に空中に丸い穴を開けて入って行ってしまった。魔法は本当になんでもできるようだ。
「……なんか……本当によくわかんないんすけど……くろねさん、大丈夫ですか?」
「は、はい! なんとか……殺されそうにはなったけど。」
「いま、無事なら良かったっす。念のため、医師に見せた方がいいっすよね……」
「あ、いや! 大丈夫だとおもいます。」
「そうっすか? それじゃあ……」
「ザックー!!!!」
「……あ。」
遠い向こうから声が響いてくる。この声は……
「どこで何してるのよ! 早く帰って来なさーい!!」
「い、今行くっす~!! く、くろねさん急いで!」
「は、はい!」
案の定、アルスさんだった。追い出したのは自分だというのに……
まぁ、向こうには何事もないようで良かった。ティロちゃんたちは無事だろうか。
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