まだ眠っていよう
60話目です。
「団長、誰の産みの親なの」
「ど、どうでしょう……これが、どういうことなのかわかりませんし……」
「この手紙の、人工知能って何? 君は何を知ってるの?」
「えっと……」
全部を話すべきなのか、隠すべきなのか。私だけでは判断できない。もしまた人工知能達がここに来たら、対立してしまうかもしれないし……
「……まぁ良いや。今度また教えてよ。とりあえず、君はこの人に会うの?」
そうだった。アルクトスという人工知能が、会いに来いと手紙を寄越してきたんだった。でも、この手紙……
「宛先、書いてないですし」
「まぁそうだよね。どうするの?」
「うーん……宛がないわけでは……」
「じゃあ会えるなら会うの?」
「まぁそうしたいですね」
「危なくない?」
「そうかもしれないですけど、会わないといけないんです。それに、手紙にも敵意はないと書いてありますし。」
「ふーん。じゃあ頑張って」
「はい。」
といったは良いものの、宛というのは正直運次第だ。
一つの案は、図書館に行って、ペトロヴナさんに会うことだ。
フローレさんいわく、アーカーシャのことを知っているようだったし、何かわかるかもしれない。
もう一つは、人工知能を探すことだ。この辺りの地域に人工知能がいるのかどうかもわからないが、会えるなら、人工知能達に直接聞いた方が良いだろう。
でも……みんながみんなアルクトスのように攻撃的でないとは限らないし、こっちは危険かもしれない。
やっぱり、直接接触するときには、もっと協力者がいた方が良いかもしれない。
なら、ルーノ先輩に全部話したほうがいいだろうか?
でも……
「ただいまー!」
「え?! お、お帰りなさい?」
「ただいま! くろねちゃん!」
「は、はやくない? 帰るのは明日以降って……」
「なんかね、予定してた魔物の討伐数よりも全然数が少なくて助かったんだよ!」
「へ、へぇ……よかったね」
ルーノ先輩に話すのはまだ先になりそうだ。
お兄ちゃんが一体何をしてたのか分からないうちは大事にもしたくないし……
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