始まりの星
45話目です。
「…………」
「そんなにずっと空を眺めていても、星ができるのはまだまだ先だぞ」
「でも、もう随分待ったよ。」
「随分って、まだ10年も待ってないだろう。」
「太陽も月もないから分かんないよ!」
「まだまだだよ。まだまだ。」
――――――
「ねぇ、後何年くらい?」
「何年だろうなぁ。」
「もう待ちくたびれたよ。」
「まだまだ、全然先だぞ。」
「あれから何年くらい経ったの?」
「数えてないから、分からないなぁ。」
――――――
「兄さん! 兄さん!!」
「どうしたんだ、そんなに慌てて。」
「外になんか見えるよ!」
「どれだ?」
「あれ! 星かな?!」
「あれは塵だな。」
「星じゃないの?」
「あと少しだな。」
――――――
「アストラル、来てみろ。」
「何?」
「星が出来るぞ。」
「何も見えないよ。」
「ここから、塵が集まって、星のもとができる。」
「星のもと?」
「見ててみろ。」
無限に浮かんでいたちりが集まって、小さく、小さく、形を成していった。
そして一瞬。弱く輝いたと思うと、本当にちっぽけな、星のもとが出来ていた。
「わぁ……すごい、星が出来たよ。」
「あぁ、これから更に増える。宇宙は内包する神秘を次第に大きくしていく。その中でも星は生まれ、死に、次の星になる。」
「星も死ぬの?」
「死ぬぞ。でも、それで終わりじゃない。星の死骸は様々な岩や鉱石になり、また新たな星を作る。」
「動物みたいだね。」
「世界は、そういう風に作られているからな。」
幾億の星が生まれては消えを繰り返し、長い長い時間それを眺めていた。
きっと気が遠くなって、くるってしまうくらいの長い時間。
それでも、僕たちは変わることなくただ空を眺めるだけだった。
最後まで読んで頂いた方、誠にありがとうございます。
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