依頼
2話目です。
長くない上にはじめての文章なのでとても拙いです。
楽しんで頂けたら幸いです!
何となく、理解した。
私は、理由は分からないが自殺を実行した後、この世界に転生したということ。
この世界には魔法というものが存在し、物作りや仕事や生活の大部分が魔法によって補われていて、人それぞれ固有の魔法を持っているということ。
私の固有魔法は回復系の魔法らしいということ。
そして――――
「さっきから顔色悪いけど、大丈夫かよ?」
この、ナツメという男が、私と同じ転生者であり、私の兄であるということ。
「とりあえず、今から依頼だから。着いてこいよ。仲間もいるし。」
「くえすと?」
「おう。ほら、あっちに街が見えるだろ。あそこがギルドの集会所街。あそこで依頼を受けて、指定の場所で依頼を達成させるんだ。」
「依頼って、どんなのがあるの?」
「まぁ大抵は魔物退治だな。」
死ぬんじゃなかろうか。
魔物?そんな呼称で言われる生物なんて恐ろしい以外にあるのか?
死ぬでしょ。我が兄よ、初対面の少女を戦地に連れ出すのは良くないと思う。
「だーんちょーさぁーーん!!」
黒い長髪の少女が駆け足で向かってきた。見た感じ、まだ中学生位の歳のようだ。そんな子供も魔物とやらと戦うのか……
「先に着いてたのか、待たせたな。」
「ぜーんぜん? 待ってないよ!」
「30分待ったよ。」
「ちょっと!!」
後ろから茶髪の少年が歩いてきた。少女と同じ位の歳に見える。……なんだかじっと見られている。
「団長、この人は?」
「あぁ、来る途中で倒れてたから助けたんだよ。名前は……」
「クロネです」
「らしい。とりあえず、依頼に着いてきてもらうことになった。まず集会所に行こう。」
集会所というのは戦う人が集まるところらしいけど、こんなに小さな子供たちが行って、歴戦の筋肉戦士達に押し潰されたりしないのだろうか……
不安はいくつもあるけど、とりあえず兄についていくしかない。
ここまで読んで頂いた方、誠にありがとうございます!
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