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順位

「えーと。俺の名前は1位から数えて……」


「おい。俺達は後ろから数えた方が早いぞ……」


「そうだった!よし、じゃあ、後ろから……」


「いや、やっぱり一位から見よう。」


順位が後ろの方なのは分かってはいるが、少し心の準備とやらが欲しかった。


「じゃあ、一位から……うん?悠ちゃん、あれって合崎さんだよね?」


綾人が順位表に書かれている、合崎美月という名前に指を指す。


「あー。それ合崎だよ。へー、4位…………よ、4位⁉」


合崎が頭が良いというのは勉強会の時から知っていたが、まさか学年300人以上いる中の4位だなんて思ってもいなかった。


「凄いよね~!合崎さん!」


「なあ、やっぱり後ろから見よう。なんか悲しくなってくる…………」


最初は心の準備が……なんて思っていたが、これ以上見ると自分が嫌になってしまいそうだったので仕方なく、後ろから順位を見ることにした。


「あ、あった!良かったー!!」


俺よりも点数の低い綾人が先に自分の名前を見つける。


「あったのか。何位だった?」


「最下位!の一個上!」


「よ、良かったな。最下位じゃなくて……」


(こんな2点しか取れない奴に負ける奴って……相当やばいだろ……)


「ほら!悠ちゃんも早く探してよ~!」


「分かったよ……」


俺は最下位から一個ずつ自分の名前がないかを確認する。


「あった。」


探して5秒も経たないうちに自分の名前を見つける。


「何位?」


「……お前よりも5個上……」


実際にこの悪い順位を目の当たりにすると、一週間前までイキりまくっていた自分が恥ずかしくなった。


「そっか……ようこそ!頭悪い団へ!」


「なんちゅうネーミングセンスだよ!いかにも頭悪そうな感じじゃねえか……」


「おい、相木と坂見いるかー。」


先生が俺達の名前を呼ぶ。


「何だろ?とりあえず、先生のとこに行こ!」


こうして、俺達は呼ばれている先生の元へ向かった。






「何でしたか?先生!」


「何でしたか?じゃあねえよ……」


いつもの先生の雰囲気じゃないと思った俺は少しだけ立つ姿勢を整える。

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