仲間
「は、はあ⁉あなたが言ってた友達ってまさかこの男⁉」
合崎が綾人に指を指しながら聞いてきた。
「そうだけど、何かあったのか……あ。」
(しまった!そういや、前の屋上で会った時、綾人のこと、嫌いとか何とか言ってたな……)
「言ったでしょ?私、こう言うチャラチャラしてるナルシスト系が一番嫌いなの!」
合崎が綾人に向かって指を指す。
「ち、ちょっと待てって、綾人はチャラそうだけど良い奴だし、話せばきっと分かるぞ。な、なあ?綾人?」
俺はそう言いながら、綾人に目を向ける。
「うん!俺は頭も良くて、かっこいい、天才綾人君です!」
綾人は自信満々にそう言う。
(いや、そういう事言うと、また合崎が……)
「だから、そういうのが嫌いって言ってるでしょ!ばっかじゃないの!」
「やっぱり…」
「もう帰っていい?」
合崎が部屋を出ようとする。
「いやいや!本当に良い奴だから!帰るのだけは……」
帰ると、後々面倒だし、ここで帰らせるわけにもいかない。
「………まあ、あなたがそこまで言うなら、友達として言う事を聞くわ。」
そう言うと、合崎は綾人と少し離れたところに座る。
「ねえねえ!合崎さんって頭良いの?」
(綾人ってあんな言われても、話しかけれるのか…メンタル強すぎかよ…)
「なんであんたにそんな事…」
「お願い!合崎さんの事、知りたいんだ!」
(おい、その言い方、一歩間違えたら、ただの変態だぞ。)
「わ、分かったわ。一様、中学生の時は、学年で3位くらいだったわ。」
合崎は恥ずかしそうにそう言う。
「え!!!学年で3位⁉凄いよ!」
「お前、頭良かったのかよ…」
俺も思わず声に出す。
「べ、別にそんなたいした事じゃないわ。」
「いや、凄すぎるよ!俺なんか中学の頃は学年でビリ争いしてたんだよ?」
「それはあなたが馬鹿なだけでしょ。」
「と言うか、中学の頃は、じゃなくて今もな。」
「えー!ひどいな!二人共!あ!そうだ!合崎さん、この問題教えてよ!分からなくてさ~!」
「どの問題?見せて。」