紹介
「俺達は3組だよ!」
(ていうか、綾人、よく八重木さんと普通に喋れるよな…これがイケメンってやつか…)
「お二人は仲が良いですね!」
「でしょ?俺達は大の親友なんだ!でも親友だからこそ、一つ言いたいことがあるんだ。」
「言いたいこと?」
(なんだろう、あいつになんかしたっけな?)
「うん、悠ちゃんは授業をきちんと聞いた方が良いよ!俺みたいにね!じゃないと馬鹿になっちゃうよ?悠ちゃんは言うほど頭良くないし…」
「お前が言うな。」
俺は軽く綾人をどつく。
「ふふっ、二人とも本当に仲が良くて羨ましいです!」
八重木さんが少し笑ってそう言った。
「よし、着いたぞ。」
20分歩いて、ようやく俺の家に着いた。
「悠ちゃんの家って案外遠いんだね。」
「まあな、中入るぞ。」
俺はそう言って、玄関を開けた。
「ただいま、由利いるか?」
「おかえり~お兄ちゃん~!あれ?お友達?」
「ああ、紹介するよ。こっちのチャラい奴が、相木綾人で、この人は八重木朱音さん。」
「由利ちゃんかな?よろしくね!」
八重木さんが由利に一回お辞儀をする。
(できる人だな~八重木さんって。)
「よろしく!そしてお邪魔します~!」
綾人は靴を脱ぎ、もう家に上がろうとしている。
(綾人はもう仕方ないか…)
「坂見由利です!よろしくお願いします!」
由利も二人にお辞儀をする。
「じゃあ、二人とも上がっていいよ。」
「あ、あの!!」
俺達が家に上がろうとした時、由利が急に大きな声を出した。
「ど、どうした?由利?」
「綾人さん…握手してください!」
由利が綾人の前に手を出す。
「え?」
「全然いいよ!」
綾人も手を出して握手をする。
「あ、ありがとうございます!」
(由利のこんなに喜んでる顔、初めて見たぞ…イケメンって本当に怖いな…)
そう思いながら家に上がった。
「ここが、俺の部屋。」
リビングだと、綾人が何するか分からないため、とりあえず、一番害がない、俺の部屋にすることにした。
「よーし!」
俺が部屋のドアを開けた瞬間、綾人が俺のベットに飛び込んだ。
「うわ!悠ちゃんのベット超ふかふかだ!!」
綾人は俺のベットでぴょんぴょん跳ねている。
(リビングにしなくて本当に良かった…)




