ローデンツの王たる乾原
入院中出遭ったよ!(*・ω・)/ハーイ
(※どこぞの国の某地名とかぶりますが、それとはいっさい関係ありません。)
寒い冬にぬくぬくと温泉に浸かる姿が似合うそのケダモノは。
乾原とは、ずばり齧歯類たちの王、すなわちローデンツキングである。ほかの齧歯類たちとは争わず、平和に生きている。
同種族中最大の体格を誇り、その巨体で毎日のんきに「カピ、カピ」と鳴きながら草を食み、食い尽くし……緑萌えて豊かに広がる草原を、バラバラまばらな不毛な荒野に変えていく。
この、あとに残されたカピカピに干からびた砂漠を指して、乾原……カピバラと呼ばれる。ケダモノを通り越して、魔物といえよう。
肥沃な草原を見る影もなく枯らして砂漠化してしまうも、げにおそろしき魔物であるが、乾原はなにも考えていないゆえ一切悪意はない。そこがまたタチの悪いところであるが、これは自然界の常、どうしようもない。
しかしそんな乾原には、いくつかの英雄譚がのこされている。
ひとつには、辺境に位置する村落の田畑を砂漠化させたことで、侵入してきた蛮族の軍隊を飢えさせ、追い払ったこと。
もうひとつには、野火に巻かれていた草原の風下を食い払ったことで、野火の延焼を食い止め、炎に巻かれそうだった人間の街を守ったこと。
さらには、巨大なドラゴンの潜む洞窟の上の森林を食い荒らしたことで、森林の保水力を奪い、結果その後の大雨で土壌がゆるんで洞窟が陥落し、ドラゴンが倒れたとか……
しかし繰り返すが、乾原はなにも考えてはいないようだ。
ただ草を食み、温泉に浸れれば幸せなケモノといえよう。
ちなみに肉は美味で、毛皮は上等である。おまけに多産であるし、温和でおとなしい。いっそ家畜としても通用しそうだが、それは現状のままではなさそうだ。なぜって女子供に人気ありすぎるから。
やっと続きができた。(;´∀`)
ネタが齧歯類だけで引っ張るの、無理があるよ。
しかし基本、ホースディアというものはかくあるべしで……




