公星月間戦争は救われるか?
前回の補講です。
すでにお気づきのことと思うが、この宇宙のどこかには公に認められたハムの星があって、ハムスター族が住んでいる。
(これをハム族とも呼ぶが、世界史がカオスになるので却下され歴史から謎のまま封印されたのは有名な不文律である)
彼らハムスター族あろうことか。地球の衛星、つまり月の先住民のウサギ、ラビット族と星間戦争を繰り広げているのだ。それもはるかないにしえの時代から、現代にかけてずっと続けてである!
ふつうの人間は当たり前すぎていまさら話題にも上らないが、アポロ計画で1969年にはとっくに人類は月に降り立ったのに、月面開拓の進まない理由はここにある。
もちろん、この現状を打破すべく、人類は次々とロケットを打ち上げ、なんとか宇宙に乗り出そうとしている。
しかし、戦況は極めて厳しい。人間のロケットは次々と空飛ぶ円盤の群れに撃ち落とされ、捕虜として捕まる宇宙飛行士は数知れない。
ハムスターに捕まった人間は、ヒマワリの栽培に従事させられ、その種を収穫するように仕向けられる。ヒマワリの種は食料の他、絞って油にもされる。油は主に燃料として使われる。残りカスは畑の肥料や家畜の飼料にされる。
対してウサギに捕まった人間は、月面にてひたすら餅つきの強制労働となる。ついた餅はウサギは食べないのだが、人間の食料にも余るほど生産している。その餅で作った鏡餅こそ、ウサギの乗る空飛ぶ円盤、UFOなのだ!
こうしてハムスター族とラビット族は収入を得、その利益で宇宙船を建造しては、宇宙空間にてビームとミサイルで戦い、流血と破壊の限りを繰り返してきた!
ビーム兵器はハムスター独自のもので、光線だけに公船、ハムスターの船となる。
対してUFOはラビットの技術で、巨大な鏡餅からできている。
ここに仲介役として、スクワレル、つまりリスの出番となる。リスはハムスターとウサギと同じ齧歯類ながら、木の上で生活するため戦争には加わっていない。
その境界線こそが、スクワレルゾーン、つまりリス区である。ゆえにこれはリスクをともなう。
リスと友達になれた人間は救われるかもしれないが、もし縁が切れたらリストカットものである。なぜならリスは人間を捕虜にすると、木の実採集の強制労働をさせるからである!
スクワレルドア、つまりリス戸はこのように構成され、リストは連ねられ巨大なデータバンクとなり、この宇宙に無限へ向けての知識の含蓄となっていく。
それらが光の速さで伝わり、網目状につながって巨大な情報網を築いていることは周知であろう。
このリストの完成こそ宇宙最大の事業と目録する……もっとも、どれだけ時間とリスクとコストをかけても完成するはずもないが。
アイザック・アシモフ氏には遠く及ばないな。(*’▽’)