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隔世遺伝  作者: 播磨王65
16/18

16話:景気後退へ

 2013年1月3日、突然、長男、池墨康一が、結婚したい人がいると両親に報告して、1月7日の晩に里見常子さんを連れてきた。彼女は、同じ会社の3つ下の後輩で、富士通の人事課にいて、会社内の仲間として3年間、付き合って、康一も今年30歳になるので、身を固める決意をしたそうだ。今年の6月に結婚式をあげたいと話していて、翌週、

横浜ホテルニューグランドで6月16日、日曜日、結婚式を予約してきたと連絡が入った。

 

 日本経済は春以降、欧州債務危機の影響拡大による海外経済の減速を主因に低迷が続いた。実質GDP「国内総生産」成長率は4から6月期にマイナスに転じ、7~9月期のマイナス幅は前期比年率換算でマイナス3.5%に拡大。内閣府は10月、景気の基調判断で3年6カ月ぶりに「悪化」の表現を用いた。緩やかながらも拡大局面が続いていた景気は、既に3月ごろに「山」を越え、後退局面に入ったとも指摘される。


 日銀は2月、「当面1%」という事実上のインフレ目標を導入して金融緩和姿勢を強化。2012年3月期連結決算で、パナソニック、ソニー、シャープがそろって過去最大の赤字を計上。韓国勢との価格競争激化や円高で、テレビ事業が不振を極めた。3社合計の赤字額は1兆6000億円超。


 日本の産業界をけん引してきた家電大手の落日ぶりが鮮明となった。更に、パナソニックとシャープは13年3月期も巨額赤字が続く見通しと、日本の大企業にとっては、冬の時代となった。9月、10月には、9年半ぶりとなる2カ月連続の追加金融緩和に踏み切った。株価も大きく下げて、日経平均株価の6月1日の終値が、8500円を割り込んだ。


やがて2013年を迎えて、今まで、野党が政権を握っていたが、東日本大震災の原発問題の時の処置や政権内での意見の不一致などで、政権交代となり、自民党、安倍総裁になった。 安倍政権の経済政策「アベノミクス」が始動。(1)金融緩和(2)財政出動(3)成長戦略-の「三本の矢」を好感した市場では年初から円安・株高が進み、景気回復ムードが高まった。


 特に黒田東彦総裁を迎えた日銀は4月4日、消費者物価上昇率を2年で2%に引き上げる目標を掲げ、大量の国債買い入れで資金供給量を倍増させる「異次元の金融緩和」を決定。政権交代前に比べ、円相場は1ドル=103円台と20円超も下落し、日経平均株価は一時、約2倍の1万6000円近くまで上昇した。更に、第23回参院選は7月21日に投開票され、自民党が現行制度下で最多の65議席を得て圧勝した。


 自民、公明両党は非改選議席を含めて「安定多数」を上回り、衆参両院の多数派が異なる「ねじれ」は解消した。安倍晋三首相は政権基盤を強化した。2013年5月に入ると、急激な円安になり、豪ドル円が100円を超えてきた。そして、2013年5月10日、101円を付けたので、702万豪ドルを全額売った。税引き後利益が24400万円となり、伸介の資産残金が59400万円となった。


 6月16日、日曜日、9時半に、ホテルニューグランドへ、伸介と奥さんが到着して、結婚式の支度を始めて、11時から様式の結婚式にのぞんだ。結婚式が終わり、披露宴となり、50人位の結婚式で、両親への感謝の言葉を聞いていた時、母の信子さんが、感極まって涙を流した。そのために、スピーチを伸介に変わった。そして、結婚式が終わって家に帰ると、子供2人がいなくなって、急にさみしくなってしまった。その晩は、奥さんと2人で、子供たちの昔話をして、床についた。

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