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異世界でのセカンドライフ  作者: サイン
第一章
7/227

パーティー

 王都を出て、しばらく歩くと、そこには森があり、その近くにある平原で、悠魔達は、そこで簡単な昼食を、食べながら森に入るに前に、注意事項を悠魔に説明していた。


「基本的に無茶はしない事だ、無理だと思ったら、その場で引き返すいいな」


「はい」


「そう言えば悠魔君て、どうんな魔法使えるの? 見た感じ魔導士みたいだけど」


 ナナが悠魔の装備を見て、剣も槍も弓も物理的な、攻撃手段を持ってないのを、見て悠魔に尋ねた。


「肉体強化と魔弾くらいしか、まだ使えません」


 それを聞いてリウスは、悠魔の配置を決める。


「それなら、ナナとレイラと一緒の後衛だな」


「肉体強化も使えるなら、遊撃にしたいんだけど、流石に初心者には無理だよねぇ」


「いや、クラウ何事も経験だ、悠魔君、ショートソードとかは、持ってるかい?」


「こんなのしかないですね」


 悠魔が、ローブの中から、大きめのナイフを取り出した。


「よし、ならそれをすぐに、取れる位置に装備しておいてくれ」


「わかりました」


「ちょっ、リウス! 行き成りは無理だって、初心者に遊撃は!?」


「さっきも言ったが、何事も経験だ、悠魔君も基本的に、こちらを通り抜けた敵だけに対処してくれ、無理に援護はしなくていい、わかったね」


「は、はい」


「じゃあ陣形は決まったし、森の中にレッツゴ――」


「お~い、後衛のお前が、先に行ってどうするの~」


「全くだ」


「ほら、悠魔君も行こ」


 レイラが可愛らしく拳を上げて、森の方に歩いて行き、それに続いてクラウ、リウス、悠魔の手を引いてナナが歩き出した。




「ねぇねぇ、悠魔っちの魔弾てどんなの?」


「魔弾は、魔弾じゃないんですか?」


「あれ、悠魔君知らないの、魔弾の魔法は、魔力の込め方によって変わるから、人によって結構形状が変変化するの」


「(簡単に使える魔法で、魔弾を調べた時に、そう言えばそんな事が、書いてあったような)そうなんですか」


「見てて……魔弾(マジックバレット)


 ナナの杖の先に魔法陣が展開され、目の前に転がってた大岩に向けると、魔法陣から光の玉が放たれ、大岩に命中し、岩の一部を砕いた。


「これが私の魔弾よ」


「ナナっちの魔弾て、何も面白みがないよねぇ~……何と言うか、工夫が見られないよね」


「仕方ないじゃない、魔力コントロール苦手なんだから!」


「おい! 後ろの3人組うるさいぞ! 此処は森の中だぞ!!」


「「ごめんなさい!」」


 リウスは、緊張感なく騒いでいた、後ろの3人に怒号を飛ばし静かにする。


 しばらく歩くと、レイラが何かを感じ取ったのか、足を止め茂みの先をじっと眺めて出した。


「ん、」


「どうしたレイラ?」


「この先の茂みに何か居る」


(今のは魔法じゃないな、技術や経験で身に着けた武芸か?)


 武芸は、魔法とは違い、魔力を使用しなく使えるもので、魔法より素早く発揮出来る、しかし、その分魔法より効果は弱い。 


「ナナ」


「うん、索敵(サーチ)


 ナナの足元に、魔法陣が展開され、魔法陣から波紋の様に光が放たれた。


「ゴブリンが三体」


「他には?」


「いないかな、少なくともこの近くには……」


「なら、決まりだねぇ」


「じゃあ、サックリ行こう」


「おい、レイラ数が少ないからって、油断するな」


 何処までも、陽気な状態のレイラを、リウスは叱りつける、例え相手が少なくても、決して油断はしてはいけない。


「はぁい」


「それじゃあ、森に入る前に入った陣形でいいですよね?」


「ああ、よし、ナナ魔弾を撃って、敵を引き付けろ」


「わかったわ……いくわよ! 魔弾(マジックバレット)!」


 杖の先に、魔法陣が展開されて、数発の魔法弾が茂みの向こうに、放たれ爆発を起こし、三匹のゴブリンが飛び出て来た。


「クラウ行くぞ!」


「行くぜぇ!」


 リウスが剣を抜き盾を構えて、クラウが槍を構え走り出し、戦闘を始めた。


「ナナ!」


魔弾(マジックバレット)!」


 リウスが盾で弾き飛ばしたゴブリンに、ナナが魔弾を放ち打ち倒した。


「あと二匹」


「ハァ!」


 クラウが勢いよく、ゴブリンに槍を穿つ。


魔弾(マジックバレット)


「ナイス! 悠魔君」


 クラウが、槍で肩を貫いたゴブリンを、悠魔が放った魔弾が、ゴブリンの後頭部を貫き絶命させる、リウスがグット指を立てて、彼に賞賛を送った。


「あたしの出番ないなぁ」


「まぁまぁ」


 後方待機している、レイラは弓矢を構えてるが、放つタイミングがなく、文句を言う、そんな彼女を、ナナがなだめる。


「これで最後だ!」


 レイラが唇を尖られていると、リウスが最後のゴブリンの首を刎ねた。


「お、終わった」


「悠魔君! ナイス援護」


「いえいえ」


「うん、あれはいいタイミングだったな」


「あたしの出番なかった」


「まぁまぁ」


 悠魔は戦闘が終わった安心感からか、その場に座り込み、リウスとクラウは賞賛を送りながら歩いて着て、彼に手を差し伸べた、その手を悠魔が掴み立ち上がった。


「悠魔君、ちょっと聞きたいんだけど、今の魔弾?」


「ええ、そうですけど」


「すごいよね、光がビュー! て出て、ゴブリンを貫くの」


「確かに、魔弾であの貫通能力はすごいな」


「あんな魔弾見た事ないよねぇ、ナナちゃんじゃ出来ないの?」


「無理ね、あんなに、精密な魔力操作は私には出来ないから、魔力操作苦手だし、そもそも普通魔弾であれほどの貫通能力を出すのは、難しいし出来ても上級魔導士くらいじゃないかしら」


「ねぇ、ナナっち、あたしは魔力使うのて、魔法陣を使わない肉体強化ぐらいしか使わないけど、難しいの?」


「難しいわよ! レイラちゃんは、体に流れてる血液を操作して、物を貫ける貫通能力を出せる?」


「それは、無理だね~……にゃはは……そもそも血液操作なんて出来ないよ、普通……」


「血液てのは物の例えよ! 魔力回路は体中を通っていて、その中を血液のように流れているの、それを感じ取って、あんなに精密に操作して魔法陣に注ぎ込んで、そもそも貫通能力のある魔法なら、他にもたくさんあるし、だからこそ、悠魔君が自然にあんな魔力弾を放てるのがすごいのよ! わかるレイラちゃん!」


「う、うん、わかったから、ちょっと落ち着いて、ナナっち……ちょっと怖い」


 物凄い剣幕で、ナナがレイラに詰め寄り、魔法について語りだした。


「(そう言う事か、もともと僕は魔力なんか持ってなかったから、体を流れる魔力を感じ取りやすいのか)ふむ、納得」


 悠魔は、この世界に来てから、体中に妙な、感じを覚えた、それが魔力で、この世界の人間より、鋭敏に魔力を感じ取れる。


「ナナちゃんが、魔法を語りだすと長いからな、悠魔君、今の内にゴブリンの魔導核の取り方教えるね」


「あ、はいお願いします」


「初めは、少しつらいかもしれないが、これは必要な事だから慣れろいいな」


「はい」


「確かに、初めはつらいよなぁ、俺も慣れるまでは、気持ち悪かったからな」


 リウスとクラウが、ポーチからゴム手袋を取り出し、悠魔に投げ渡してナイフを取り出し、歩き出した。




「うぇ」


「悠魔君大丈夫? 気分悪いなら少し休む?」


「い、いえ、だ、だい、大丈夫です」


「まぁ、初めはそんなもんだよねぇ」


「すいません」


「気にするな、ナナは初めて解体をして、吐いたくらいだからな、気分を悪くするくらいなら、大したもんだ数をこなせばなれる、こればかりは慣れだ、冒険者をするにあったって、必要な技術だ慣れろ」


「は、はい」


「ちょっと、リウス君そう言う事、言わなくていいでしょ!」


「にゃはは、悠魔っちゴミもらうね」


 ナナは、羞恥からか顔を赤くして、リウスに抗議しだした。


 悠魔は、それを見ながらゴブリンから解体して、取り出した魔導核や骨などの素材になる部分を、袋に詰めゴブリンの血液で汚れた、ゴム手袋を外してレイラに渡した。


「それじゃあ、気を取り直して、薬草採取行行こうか」


「にゃはは、レッツゴー」

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