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異世界でのセカンドライフ  作者: サイン
第一章
21/227

アリスは意外に面倒見がいい!

「……ふぁ~……よく寝た」


 朝日の光で目を覚ました悠魔は眠そうな目を擦り体を起こし離れた所にあるベットを見ると、アリスが気持ち良さそうに規則正しい寝息をして眠っていた。


「まぁ、起こさなくていいか」




 悠魔は朝食を食べる為に一階に降りて行くと、そこではカナが朝から料理を運んで歩き回っていた。悠魔に気づいたカナは、おはようございます! と元気な声で近づいて来て朝食にしますと聞いて来て悠魔はお願いしますと頭を下げテーブルに着こうとする、カナにお連れの女性は?と聞かれまだ寝てますといい。


「彼女さん、美人な人ですねぇ~」


「だから、昨日から何度も言ってますけど、あの人とはそんな関係じゃないです」


「またまたぁ~」


 ニヤニヤ笑いながらカナは調理場の方に歩いて行った。運ばれて来た朝食を食べ終わり、水を飲みながら本を読んでると、階段からアリスが降りて来て悠魔を見つけると不満そうな顔をして近づいて来た。




前に座り、歩いて来たカナに朝食にパンとスープを頼み悠魔に不満をぶつけた。


「何で、起こしてくれなかったんだい、朝食をとるなら一緒に食べたかったのに」


「ん、気持ちよさそうに寝てましたから、おこすの悪いと思いまして」


「むっ」


 不機嫌そうにそっぽを向いてしまい、そんなアリスを見た悠魔は微笑して本を閉じ、すいません次は起こしますと言うと、アリスはそんな悠魔の対応に満足したように運ばれて来た料理を食べ始めた。




「それで、今日はどうするんだい?」


「取り合えずギルドに行きますよ、どの依頼受けるか決めてませんから」


「……僕もついて行っていいかい?」


「いいですけど、退屈ですよ?」


「基本する事がないからね暇なんだよ」


 アリスがパンを食べながらやる事がなく時間が余ってると言って、それを聞いた悠魔は何か仕事でもすればと思ったが無理だなと思い、そんな事を考えているとアリスが何か失礼な事を考えてないかと言い悠魔自身目を逸らしアリスがむっとして残りのパンを食べてごちそうさまと手を合わせた。


「アリスさん、今日午後に頼みたい事があるんですけど」


「何だい君の頼みなら何でも聞くよ」


「実は」




 ギルドに来た悠魔とアリスは、パーティーメンバーの四人がいつも座っているテーブルに向かうと、いつも通り皆が座っていて悠魔を見つけると皆が手を上げて来て挨拶してくる、悠魔も挨拶をするとテーブルに着きリウスがおやと思い悠魔に耳打ちをした。


「何で、アリスさんまで?」


「暇だからついて行くて言い出して……まぁ気にしないでいいですよ」


「そうなのか?」


 リウスと悠魔がアリスを見ると、珍しそうにナナの持っていた杖を見ていて、ナナは困った顔をして杖をアリスに見ますと渡し、アリスはん~と唸りながら杖の先端の水晶部分を見ていた。


「さて、今度受ける依頼だがどうする?」


「そうだねぇ、ジャイアントベアーとかは?」


「ん~悪くはないけど、この時期の冬眠前のジャイアントベアーは狂暴だよ」


「今のメンバーなら大丈夫でしょ!」


「悠魔はどう思う?」


 悠魔は話を急に話をふられジャイアントベアーについて考えた、普段のジャイアントベアーなら今のメンバーでも難なく倒せが、この時期冬の前の冬眠前のジャイアントベアーは非常に狂暴で危険な存在になっている。


「アリスさんはどう思いますか? …………って何やってるんですか!?」


「ん?」


 悠魔がアリスに意見を求めようと呼び掛けてアリスの方に視線をやると、そこにはナナの杖を分解しているアリスの姿があった。


「私の杖……」


「いや、この杖があまりにも酷かったからつい」


「酷いのは貴方です、これ直せるですか?」


「あのねぇ僕が理由無しにこんな事すると思うかい?」


「思います」


 悠魔が即答すると、アリスは即答した悠魔を見て無言になり、ため息をはきナナの杖を分解した理由を説明し始めた。アリスが言うには、この杖に施されている刻印がいい加減で本来の役割を果たせてないと言い水晶の刻印を弄り始めた。


「ん~この杖一晩借りていいかな?」


「それは、いいですけど」


「安心してくれ前より使いやすくするから」


 戸惑うナナにアリスは、さっさと分解した杖を悠魔のローブの中に詰め込み始めた。


「ちょっと、何するんですか?」


「ん、それにしても君のこのローブ便利だね」


「自分で持ってたらいいじゃないですか!? ほらあの魔剣が沢山しまってある、あれもこのローブと似たような物ですよね!」


「あ~あれは、出し入れするのにいちいち起動するのが面倒なんだよね……これで終わり」


 悠魔はジトーとアリスを見るが、その視線を全く気にせずにアリスは悠魔のローブの中にすべての杖の部品を詰め込んでしまった。


「それで何の話をしていたんだっけ?」


「「…………」」


 この時皆はこの魔女自由人過ぎると思いアリスのアドバイスもあり明日受ける依頼はジャイアントベアーに決まりその日は解散した。その後悠魔とアリスはギルドの訓練所に来ていた。




「ん~本当にするのかい?」


「お願いします」


「ん~」


 大抵の悠魔の頼みには大喜びで協力するアリスだが、そんな彼女が珍しくあまり乗り気ではなく、それでも悠魔は頭を下げた。


「あぁぁぁ! もうわかったから頭を上げろ……ハァ~僕としては、君はこのまま魔法を覚えて行った方が良いと思うだが」


 不機嫌そうにため息をはき、アリスは悠魔に朝に剣術を教えて欲しい頼まれその事を考えたが、今の悠魔を見る限り剣術を教えるより、魔法を教えて純粋な魔法師を目指した方がいいと思い、あまり乗り気じゃなかった。


「朝聞いた時は魔法剣が出来る様になったようだね」


「はい」


 悠魔はナナとの特訓で魔法剣を使える様になっていてアリスに見せる、アリスはまぁ及第点と言い悠魔が魔法剣を解除するとアリスは悠魔に木刀を投げ渡した。


「さて、一応確かあの男……ああ、リウスだっけ、彼に簡単に剣の手ほどきは受けたんだよね?」


「少しなら」


「なら、基礎は出来てるな……なら殺す気で打ち込んで来い」


「いいんですか?」


「どうせ覚えたての素人剣術になんか当たりはしないよ……まぁ僕に当てられたらすごいと思うよ」


「…………」


 アリスの物言いに、悠魔は少しムッとして木刀を構えてアリス目掛けて振り下ろした。しかしアリスはすっとその木刀を避け悠魔に足払いを掛け転ばした。


「っ!」


「隙だらけだ、足元も注意するんだ」


「くっ」


 悠魔が立ち上がり、再びアリス目掛けて木刀を振るうと、今度も避けられ背中をそっと押されて地面に倒された。


「まだまだ、悪くはないが君は経験がない、転ばされるのが嫌なら早く上達する事だ一撃目が避けられた時の事も考えて動くんだ」

「は、はい」




 その後、何度もアリス目掛けて木刀を振るうが一度も当たらずに、悠魔は地面に疲れて大の字に転がっていた。そんな悠魔を前かがみになり覗き込みアリスは明日の事もあるし今日はこのくらいにしておこうと言い悠魔に手を差し出した。悠魔はその手を掴み立ち上がり体に着いた土埃をはたき悠魔はふと思い、そう言えばこの人一度も木刀振り上げなかったなと思っているとアリスが帰るよと言い帰路についた。

 その日真夜中宿屋の部屋でアリスが蝋燭で明かりを確保しながら、ナナの杖の刻印を書いていたが腕が杖の部品に当たってしまいテーブルの上から床に落ちてしまい、その音を聞いてベットで寝ていた悠魔が目を覚ましそれに気づいたアリスは、おや、ごめんおこしてしまったかい? と言い落ちた杖の部品を拾った。


「まだ、寝てなかったんですか?」


「思いの外苦戦してね」


「何か手伝える事はありませんか?」


「ん~ないかな」


 アリスはキッパリと無いと言い、それを聞いた悠魔は、そうですかと言い気落ちしてしまい、そんな悠魔を見たアリスは微笑してしまい、アリスは作業をしながら寝る事をうながした。


「ほら、明日冒険行くのだからちゃんと寝ておくんだよ」


「余り無理しないでくださいね」


「大丈夫だよ本来魔女は魔力さえ、あれば寝る必要も食べる必要もないんだから」


「ん、アリスさん普通に寝たり食べたりしてますよね?」


「ああ、あれは僕の趣味だね」


 悠魔は趣味で食事をしたり睡眠を取る目の前の魔女を見て乾いた笑いしか出なく、ベットに横になり寝ようと目を閉じるとアリスに話しかけられ再び目を開けた。


「今日の訓練の事だが、気にする必要はないよ君はまだまだこれからだ」


「……アリスさんは何でも出来ますよね?」


「ん、そんな事はないよ……君より剣や魔法が扱えるのは千年近く生きてるからだしね」


「…………」


「……何か言いたそうだね」


 アリスがジト目をして悠魔を見ると悠魔が、バと発音した瞬間に剣が飛んで来て悠魔の首筋に刃先が当たった。


「何でもないです」


「そうか、覚えておいた方がいいよ、口は災いの元だよ」


「……はい……寝ますお休みなさい」


「ん、お休み」


 剣がアリスの元に戻って行き悠魔はフーと息をはき再び目を閉じて眠りについた。




「悠魔朝だよ」


「ん、んん~」


「そろそろ、おきないと間に合わないよ」


「ん、アリスさん?」


「朝だよ」


「ふぁ~……おはようございます」




 アリスは悠魔にタオルを渡して顔を洗ってくるように言い、タオルを受け取った悠魔は部屋を出て顔を洗いに行った。そんな悠魔を見てアリスはやれやれと首を振り、完成させたナナの杖を持ち部屋を出て一階に降りて行った。朝食を取りながら悠魔はアリスの隣に置いてあるナナの杖が元通りの形になっているのを見て、終わったんですかと聞いた。


「ああ、前より使いやすくはなってるはずだ」


「見た目は変わってないようですけど?」


「当たり前だよ僕が弄ったのは魔法の補助する刻印だけだからね」


「少し気になったんですけど僕もその補助する刻印を使えば魔法を今より上手く使えますか?」


「ん~無理だと思うよそもそも補助刻印は魔力のコントロールが苦手な人向けの物だから君みたいに魔力コントロールが上手い奴には無駄だと思うよ」


 悠魔はそうですかと残念そうにため息をつきそんな姿を見たアリスは呆れた顔をして悠魔に前から気になっていた事を聞いた。


「君は魔法を覚えたのはいつ頃だい?」


「えっと、半年くらい前ですね」


「……なら君は十分な成長をしているよ」


 呆れた顔をしたアリスが、たった半年で自分が認めるほどの魔力コントロールを習得している悠魔をほめた。


「昨日も言ったと思うが、君はこれからだ急ぐ必要はない……魔法も剣術もね」


「はい」


「ほら、食べたらギルドに行って、皆と冒険に行っておいで」


「はい、行ってきます!」


 悠魔は残りのパンを口に放り込みナナの杖を持って宿屋を出て行った。アリスはしばらく悠魔の出て行ったドアを見ていると後ろからカナに話しかけらてた。


「何か彼女さんと言うよりお母さんですね」


「僕は別に悠魔とは恋仲とかじゃないよ…………そんな資格もないしね」


「えっ?」


 最後の方は声が小さくカナの耳に入らなく、アリスはコップに残っていたミルクを飲み干して部屋に戻って行った。カナ自身気になったがとても聞ける雰囲気ではなかったので、諦めて仕事に戻って行った。


 


 ギルドに着いた悠魔は皆を探すと、すぐに見つかり近くに駆け寄り挨拶をするとナナに杖を渡した。リウスが、よし行くかと言い皆賛成とギルドを出た。昼過ぎには森に着きジャイアントベアーを探して森内を歩いていると、巨木に巨大な爪痕があり、それを調べたリウスが、近くにいるなと呟いた。


「こりゃあ、大物だなぁ」

「そうだねぇ。三メートル近くあるかな多分」

「ナナ」

「うん」


 リウスの言葉にナナが頷き検索の魔法を発動させた。少しして、見つけたと呟いたナナがジャイアントベアーのいる方角を指さした。リウスが行くぞと移動し始めるが、ナナがその場に止まり自分の杖をジーと見ていた。


「ナナどうかしたか?」


「ううん、何でもないわ」


 ナナはかぶりを振り、皆に追いつくように小走りで走りだした。


「いましたね」


「でけぇ~」


「魔法の用意は出来たかナナ、悠魔」


「私は何時でもいいわよ」


「OKです」


「なら、打ち合わせ通りに……よし行くぞ」


 茂みから飛び出して悠魔が鎖の魔法を発動させて魔力で出来た鎖でジャイアントベアーの動きを封じると、レイラが放った弓が刺さり苦悶の声をあげるジャイアントベアーの両足をリウスの剣とクラウの槍が切り付け動きを鈍くした。力任せに魔力の鎖を断ち切ったジャイアントベアーの瞳には明確な敵意が宿っており動きは鈍くなったもののそれなりのスピードで走って来た。


「ナナ!」


「分かってるわよ、魔弾(マジックバレット)!って!?」


 ナナが魔弾の魔法を放った瞬間、展開された魔法陣が異様に輝き普段の数倍の威力のある魔弾が放たれた。ジャイアントベアーの頭部を跡形ものなく吹き飛ばし魔法を放った、本人も含めて全員唖然としてしまいジャイアントベアーが大きな音をたて地面に倒れ、その音で皆我に返りナナに詰め寄った。


「ナナっち今の何々!?すごい威力だったけど?」


「それが、私にも何がなんだか」


「跡形もなく吹き飛ばしたな」


 頭部の消し飛んだジャイアントベアーを見て悠魔がナナの持つ杖を指さして、原因これでは? と言いそれにつられるように、皆の視線がナナの杖に集められた。


「確かに、さっき検索を使った時も、いつもより広い範囲が検索され何か変だなとは思ったんだけど」


「ん~帰ったらアリスさんに聞いた方がいいかもしれませんね」


「それじゃあ、解体して帰るか」


「「は~い」」




 全員でジャイアントベアーの解体をして、帰りながら買い取ってもらえる薬草類を採取しながら帰路に着きギルドに戻る前に、ナナと悠魔はアリスに会うために宿屋に向かいリウス達三人はジャイアントベアーの素材など採取した薬草類を換金しに先にギルドに向かった。


「おや、悠魔さんお帰り!」


「カナさんただいま、アリスさんいますか?」


「出て言った所見てないから多分部屋に居るんじゃいいかな?」


「ありがとうございます」




 部屋に向かいドアを開けようとすると鍵が掛かってるのか、開かずに仕方なしに悠魔は扉をノックするが中から返事はなくナナと顔を見合わせどうしましょうと、再度今度は強めにドアをノックすると部屋の中でもぞもぞ動く気配が感じ取れ少しして、眠そうに目を擦りながらアリスがドアの隙間から顔を出した。


「何だ君達か?えらく早い帰りだね、どうかしたのかい?」


 少々不機嫌そうに欠伸をしながら、アリスは二人を部屋の中に招き入れ要件を聞き始めた。


「……魔女って寝なくてよかったんじゃなかったでしたけ? 眠くなるんですか?」


「昨日も言ったけど魔女は魔力があれば、睡眠も食事も必要なく出来るけどこれは、僕の趣味だよ食べるのも、寝るのもね」


 再び欠伸をしてねむ~と言い、それで何だったけ? とアリスが言い悠魔も話がそれたと思い今日のジャイアントベアー討伐で起こった事を話した。そうするとアリスは呆れた顔をして、やれやれと首を振り何故ナナの魔法の威力が上がったのかを説明をし始めた。


「いいかいそもそも、その杖は魔法の補助を目的とした刻印が書かれていたのだけど、その刻印の書き方が雑で本来の役割を果たしていなかったんだ、それを僕が一晩掛けてちゃんと書き直したからそりゃあ魔法の効力も上がるよね……ふぁ~やっぱり眠いな、まぁ魔女のお墨付きの杖だからその辺の値段だけの高い杖よりずっといいものだよ」


「そう言う事ですか」


「あのう、お金とかは?」


「要らないよ別に僕が勝手にした事だから、まぁ調子が悪くなったらその辺の魔道具屋に持ち込むくらいだったら、僕の所に持っておいで直してあげるから」


「あ、ありがとうございます」


 ナナが笑顔で頭を下げるとアリスは眠そうに目を擦り、もういいかい?と言いベットに戻ろうとするがナナが今日の仕事の打ち上げに誘うと、アリスは少し考えて何かを決めた様に目を閉じ数秒後に今まで眠そうだった目が普段通りの目つきになり行くと言い準備を始めた。


「今、何したんですか?」


「ん、魔力を使って眠気を飛ばしただけだよ」


「「…………」」


「どうかしたかい?」


「何か初めてアリスさんが人間じゃないんだなと思って」


「今更だね……それより早く行こう、お酒お酒」


 三人は部屋を出てギルドに向かって歩き始めた。


「お、来た来た、アリスさんも来てくれたんですね」


「彼女に誘われたからね」


「今回のジャイアントベアーの討伐がすんなり行ったのは、アリスさんが杖を見てくれたから誘わないと悪いでしょ」


「だよねぇ~本当ならもう少し時間かかるからね、ジャイアントベアーしぶといから」


「リウスさんは?」


 その場にパーティーリーダーがいないので気になり悠魔が聞くと換金中と言われ納得し、しばらくすると布袋を持ったリウスが歩いて来て、ナナの魔法事情を聞くとアリスを見るなり頭を下げ礼をいい報酬の分配をはじめた。


「今日は一人金貨二枚程だな」


「結構な額になったねぇ」


「それよりお腹減ったよぉ~」


「こんばんは豪勢に行くわよ!」


「皆さん飲み過ぎないようにしてくださいね……特にナナさんとクラウさん!」


「「大丈夫だよ~」」


 胡散臭そうな視線を悠魔は二人に向け、リウスが行くかと立ち上がりギルドを出て飲み屋や屋台が並ぶ区に移動して適当な店に入り料理やお酒を注文した。




「ぷは~うまい」


「悠魔っちそっちの料理取って」


「はいはい」


「アリスさんそのお酒何ですか?」


「葡萄酒だね、ん~まぁまぁかな君も飲むかい?」


 アリスが飲んでいた葡萄酒をナナに渡すと、ナナは普段飲まないお酒におどおどしながら口を付けジョッキの中身を飲むと、あら、美味しいといい自分の分も注文していた。


「クラウ、酒のペース早すぎだぞ」


「気にぃしないぃ~大丈夫ぅ~」


「ナナっち大丈夫?」


「らいしょうぶよぉ~」


「何でもう酔っぱらってるんですか? 今日はそんなに飲んでないですよね!?アリスさん何飲ませたんですか!?」


「ん、ああ、この葡萄酒結構度数が高いからね……彼女それほどお酒強くないようだね」


 そう言いつつアリスの手前にはアリスが飲んだと思われるジョッキが八個程おいてあった、アリスの顔は赤くなって熱ぽくなっていたが、ナナと違い言語ははっきりしていて泥酔してるようには見えなかった。悠魔はこの人何でこんなに飲んで酔わないのだと思いナナやクラウに飲ませる水を店員に頼みわいわい騒がしく時間が過ぎて行った。

ここまでが第一章になります。次回は番外編を予定しております。それでは、第二章からも読んでいただけるとありがたいです。

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