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異世界でのセカンドライフ  作者: サイン
第一章
18/227

人間酔うと本音が出るよね

「此処は」


「あ、おはようございます?」


「ルチア……さん?」


「気分はどうですか?」


「頭が痛いです」


 悠魔が起きようと体を起こすとルチアが制止して寝かし付けた。


「今は休んでください」


「僕は……確か皆と話していて……っ!」


「落ち着いてください」


「アリスさんは、僕が」


「落ち着いてください!」


 ルチアが声を張り上げると悠魔はビクと震えルチアを見上げた。


「まずは深呼吸をしてください」


「はい」


 悠魔がルチアの言葉に従って深呼吸を繰り返した次第に落ち着き冷静さを取り戻していった。


「どうですか?落ち着きましたか?」


「はい、すいません」


「いえ、今回の事は此方に原因があるのですから……申し訳ありませんでした」


「ルチアさんが謝る事ではないです……あれは、仕方なかったんですアリスさんが危険な存在で僕に害をなすかもしれなかった心配した二人が極端な行動に出るのも僕を心配しての事だとアリスさんが谷底に落ちて行ったのも僕を守るためだって……僕だけが醜いなナナさんをアリスさんの代用品みたいに扱って……ハァ~最悪だ」


 悠魔は腕で顔を隠し自虐的に笑い寝返りをうって壁の方に向いてしまった。




「入りますよ」


「コトナ様」


「ルチアさん代わりますんで休んでください昨日からほとんど寝てませんよね?」


「私は大丈夫ですから」


「ダメですよいざと言うとき倒れたら困るんで休んできてください」


「はい……わかりました」


 ドアを開けコトナが紙袋を抱えて入って来てそれと入れ替わりルチアが「何かあったら呼んでくださいすぐに来るので」と言い出て行った。


「体調はどうですか?」


「少しマシにはなりました」


「自己嫌悪なんかしているとどんどんダメな方向ばかりに物事を考えてしまします」


 コトナが椅子に腰かけリンゴを紙袋から取り出しナイフを使い皮を剥き始め悠魔に語り掛けた。


「誰でも醜い面を持ってますよ、完璧なんかじゃないんですから」


「……」


「よし、出来ました」


「ん、」


 悠魔が寝返りし何が出来たんだと見るとそこにはリンゴをカットして作られた薔薇の花が皿の上に載せられていて悠魔は驚きそれを見たコトナがドヤて顔で見て来たその顔を見た悠魔は少しイラとして布団を頭まで被ってしまった。


「何かあったら言ってくださいね、此処にいますから?」


「仕事は良いんですか?」


「今日は休みですから」


「もうちょっと有意義な使いかたしたらどうですか?」


「いいんですよ~だどうせ独り身ですし」


「それなら休みを使って相手を探したらいいじゃこのままじゃ行き遅れますよ」


「あはは、いいです……年齢的にもう行き遅れてますし……」


「……(この世界の結婚て確か15.16ぐらいが普通だっけこの人幾つなんだ?)」


 悠魔さっきのドヤ顔の仕返しに冗談を言ったつもりが藪蛇を突いてしまったのかコトナの雰囲気が暗くなり闇に包まれた気まずくなり悠魔はそのまま眠ってしまった。




「ふぁ~……今何時だ?」


「ちょうど夕食時だよ」


「!?」


 眠りから覚めた悠魔は大欠伸をして部屋ないが薄暗くなっているのに気が付き流石にコトナも帰っただろうと思い独り言を呟いたつもりが返事が返って来た事に驚いき声の主の方を見るとそこには、ジェンガが本を読んで椅子に座っていた。


「ジェンガさんどうして此処に?」


「ああ、コトナが明日の用意があるって言って帰ったから代わりに来たんだよちょうど暇していたしね、体の方はどうだい?」


「何か頭がスッキリしてます」


「そうか、精神を癒す魔法が聞いたんだね……僕が言えたことじゃないが余り考え込まない方がいい」


 悠魔の顔つきは憑き物が落ちたように昨日と違い晴れ晴れしていた悠魔自身アリスの事ナナの事を全く気にしないとは言えば嘘になるがそれでも昨日よりネガティブな考えにはならなかった、思考していると悠魔のお腹が可愛らしい音を鳴らし空腹を訴えかけて来たジェンガはその音を聞いて苦笑して悠魔は恥ずかしそうに顔を赤くしてうつむいた。


「よし何か食べようか」


「はい、昨日からまともに食べてないからお腹すきました」


 ジェンガと一階に降りて行くと丁度調理場からカナが出て来て悠魔を見つけると小走りで近づいて来た。


「悠魔さん大丈夫なんですか?昨日は大変だったみたいですけど?」


「はい、昨日はお騒がせしてすいません」


「いや、それはいいんだけど本当にもう大丈夫なんですか?」


「ええ、今日丸一日寝たら頭もスッキリしまし……お腹も空きました」


「なら、いいんだけど、ちなみに今日のメインは大猪のお肉だよ」


「じゃあ、それでお願いしますジェンガさんはどうします?」


「僕はスープとパンをお願いしようかな」


 カナが注文を二人から注文を取り調理場の方に歩いて行った二人は空いてるテーブルを探し座ると周りからチラチラと視線を感じ視線の先を見るとこちらを見ていた客がすぐに目を逸らした。悠魔は何だと思い考えるとすぐに心当たりを思いついてジェンガの方を見てそう言えばこの人は聖剣言われていて有名人なのを思い出した。


「どうしたんだい?」


「そう言えばジェンガさんて聖剣て呼ばれてますけど何で何ですか?」


「そのままの意味さ僕が聖剣魔法を使えるからだよ」


「聖剣魔法?」


「うん」


「それっ「お待たせしました」」


 悠魔が聖剣魔法について聞こうとした時カナが料理を運んで来て悠魔自身お腹も空いていたし後でいいやと思い食事をし始めた。しばらく食事をしているとコトナ、ルチア、リウス、クラウ、ナナ、レイラがやって来てそれぞれ席に着き食事をし始めた。




「らいたいれしゅねぜ~んぶじぇんどさんが……まりゅいれす!」


「う、うんそうだね今回の事は全面的に僕が悪い」


「しょう……でしゅ……ひちょとのはゃなしを……まっちゃく……きゃないから」


「うん、すまない」


「びょくのこひょをしゅんぱいひてきゅれるのふぁ……ありゃがにゃ……じぇしゅがにゅこしゅはびょくのひゃなしをきゅうてきゅれにゃいかりゃ」


「悠魔君落ち着いて」


「水貰ってきました」


 顔を真っ赤にしてジェンガに絡む悠魔の姿がそこにはあった。何故かと言うと悠魔が急に飲むと言い出してお酒を頼んでジョッキ一杯に注がれた蜂蜜酒を一気に飲むと見る見る顔が赤くなりだんだん呂律も回らなくなっていきそれでも、お代わりを頼み皆に止められるがそれを振り払い飲んでしまい五杯ほど飲んだ所で急にジェンガに絡みだした。 

 それを見てナナが悠魔を落ち着かせようと必死になりコトナが慌てて水をもらいに行ったりして大騒ぎになっていた。絡まれてるジェンガ自身は少し驚いているが相槌を打ち悠魔の不満を聞き続けた。だが、皆悠魔が今まで吐き出さなかった不満を吐き出している事に嬉しく笑っていると悠魔が次にコトナに絡みだし皆は「これ皆に絡むつもりだと思い」その場から逃げたいが悠魔の事を思うと逃げられないと思い苦笑した。

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