リアルに感じる夢 1日目 午後
1日目の午後の話になります。
お昼。まずは昼食だ。午前中に女として生きることを決めた僕はそのことを昼食を食べた後2人に話すことにした。ちなみに昼食も少なめで足りてしまった。
咲耶「父さん、母さん。僕、女として生きるようと思う。」
徹「そうか…。お前が決めたことなら何も言わん。」
晴子「ならとりあえず服とか下着とか色々なんとかしないとね。後言葉使いも…。」
咲耶「それについては母さんお願いします。」
晴子「任されたわ。」
咲耶「それと実は考えてることがあるんだけどいいかな?」
徹「なんだ?」
咲耶「えっと…僕…じゃなかった。私女として生きるにしても母さん…でもないね。お母さんから学ぶだけじゃダメだと思うの。だからね。もう一度学校に行ったらどうかなって思ってるの。幸い見た目は高校生くらいだしね。だからなんとかならないかな?」
徹「なるほどな。確かに悪くないかもしれんな。母さんはどう思う?」
晴子「そうね。私も賛成だわ。でも戸籍とかどうするの?」
徹「それに関しては色々確認してからになるな。一応あてはあるしなんとかなると思うぞ。」
咲耶「本当?お父さん。」
徹「あぁ…少し時間がかかると思うが夕食までにはなんとかしよう。その間に母さんから色々学ぶといい。ただし役所に行かないといけなくなるかもしれないから出かけないようにな。」
咲耶「は〜い。じゃあお母さん。よろしくお願いし〜ます。」
晴子「はいはい。じゃあみっちり言葉使いを仕込んであげるわ。と言っても既に多少出来てるみたいだからあまり時間かからないかもしれないわね。まぁ時間があいたら家事を少しずつ教えるわ。」
その後お母さんからわりかしみっちり言葉使いを仕込まれた。まだたまに男が出てしまう時があるけどなんとか少し出来るようになったと思う。それから家事を教えてもらおうと思ったらお父さんからお呼びがかかった。
徹「咲耶。連絡が取れたんだが一度役所に来て欲しいそうだ。とりあえずその格好じゃまずいから着替えてきなさい。」
咲耶「は〜い。あ、でも着るのどうしよう?」
晴子「なら母さんが若い時に着てたワンピースを着てみれば?それなら多少大きくても大丈夫だし…。」
咲耶「あ、いきなりワンピース…。でも…うん。女になるって決めたんだしこれくらいで怯んでたらダメだよね。」
晴子「そうそう、それにスカートにも慣れないとね。じゃあ持ってくるわね。」
咲耶「お願いします。」
少ししてお母さんが白いワンピースを持ってきた。
晴子「はい、これなら今のあなたでも着れるでしょ?」
咲耶「うん。とりあえず着るね。」
僕はワンピースを受け取りその場でジャージを脱ごうとした。
晴子「咲耶?徹さんもいるんだから男の前で着替えたりしたらダメよ?」
咲耶「え?あ!ご…ごめんなさい…。私部屋で着替えてきます。」
晴子「そうしなさい。」
僕は自分の部屋に戻り先ほど受け取ったワンピースに着替える。そして鏡で自分の姿を見る。スカートの丈は膝下5センチ位だった。長さ自体はあるのだけどスースーして落ち着かない。それに心許なく感じる。ただ思ってたより今の自分に合ってると思った。
その後僕はお父さんと役所に向かった。車で役所まで行ったのだが車から降りてから何だか視線を複数感じる。
咲耶「お父さん。何だかすごく視線を感じるんだけど…。」
徹「そうか?まぁ今の咲耶は可愛いからな。それでじゃないか?」
お父さんはそうでもなかったのか視線をあまり気にした様子がなかった。僕も元々視線を感じるなんてことはなかったけど女になった為か感覚が鋭くなってる気がする。
咲耶「これも仕方ない…のかな。」
これも慣れないといけないと思ったら少し憂鬱になった。
役所に入るとすぐにお父さんの知り合いと思われる男性に話しかけられた。
?「あ、徹先輩。こちらです。」
徹「あぁ、急にすまないな。夏樹。」
夏樹「で、こちらが性転換したっていう娘ですか?」
徹「あぁ、名前は咲耶という。」
お父さんはそう言って僕を前に出す。
夏樹「あ、俺は加藤夏樹。この役所で働いてるもので徹先輩とは高校時代の部活の先輩後輩の間柄なんだ。よろしくね。咲耶ちゃん。」
咲耶「あ、はい。よろしくお願いします。加藤さん。」
夏樹「あ、夏樹でいいよ。俺も咲耶ちゃんって呼んでるし先輩の子供なら気にしないよ。」
咲耶「あ、はい。なら夏樹さんで…。」
徹「自己紹介も終わったことだし早速だがなんとかなるって本当か?夏樹。」
夏樹「はい。実はあまり実例がある訳ではないのですが全くない訳じゃないんですよ。一応病気として扱われてますが体は健康そのものなので病院の記録に残らないそうで病名を性転換症候群というそうです。」
徹「そうなのか…。」
夏樹「それで実は咲耶ちゃんはちょっと珍しい年齢でかかったみたいで性転換自体は若い男女。年齢でいうと14.5歳までに起こるそうでして…。」
徹「つまり33歳でなった咲耶はレアケースってことか?」
夏樹「はい。これも実例があるので処理としてはすぐにできます。ただまだ30代でかかること自体数回しかないそうでどうやらいずれも14.5歳位まで若返るそうなんですよ。なのでこちらの処理としても14.5歳の女性として登録し直すことができるんですが一応本人の意思を確かめる為に役所に来てもらって確認することが必要なんですよ。」
徹「それで咲耶を連れて役所まで来て欲しかったわけか。」
夏樹「はい。それで最終確認になるけど咲耶ちゃんはどうしたい?もしここで決めてしまったら後には戻れない。だからまだ決まってないならまた後日になる。まぁ格好なんかを見れば性別に関してはなんとなくわかるけど一応本人から確認しないといけないからな。」
咲耶「私は…女として生きます。」
夏樹「それでいいんだな?」
咲耶「はい。」
夏樹「なら次は年齢だ。」
咲耶「それは15歳でお願いします。」
夏樹「っと即答だな。まぁ徹先輩からある程度聞いてたから予想はついてたしそれはいいがいいんだな?」
咲耶「はい。」
夏樹「よし。ならこれ以上他がとやかく言うことじゃないな。じゃあ色々変更点が出てくると思うから後の話は別の部屋で聞く。徹先輩もよろしいですか?」
徹「あぁ。」
夏樹「ならこちらへ。」
そう言って夏樹さんは会議室と思われる場所に案内してくれた。
夏樹「ではこの性転換変更届に元のものと変わってからのものを書いてくれ。変更しないとこは空欄で構わない。まだ決まってないこともあると思うが時間はあるからゆっくりで構わない。終わったら俺が確認していく。」
咲耶「わかりました。」
僕は夏樹さんから性転換変更届を受け取って書き込んだ。元々あまり変えるところがなかった為すぐに書き終わった。
咲耶「終わりました。」
夏樹「もう終わったのか?どれ確認する。」
咲耶「お願いします。」
夏樹「ふむ…。年齢と性別以外変更しないのか?」
咲耶「そうですね。名前についてはこのままでも通じますし生年月日もあまり変える必要ないかなって…。」
夏樹「そうだな…。名前についてはいいだろう。年齢と性別も変えるということで大丈夫だな。後は生年月日についてなんだが年齢が変わるから誕生日自体変えた方がいいと思うんだ。なんでかっていうとまぁ男だったときの咲耶ちゃんはもういないんだ。だからなんだ…。咲耶ちゃんは咲耶ちゃんだけど女として心機一転してほしいっていうかなんというか…まぁこれは俺からのアドバイスみたいなものだ。」
咲耶「アドバイス…ですか。ん〜確かにそうした方がいいかもしれませんね。…わかりました。なら誕生日は今日でお願いします。私が女になった日が誕生日なら生まれるという意味でも合ってると思いますし。」
夏樹「お、それなら確かにいいな。なら誕生日は今日で書いておくぞ。」
咲耶「はい、お願いします。」
夏樹「じゃあ今日のところはこんなところかな。また何かあったら役所でできることなら相談に乗る。」
徹「夏樹。ありがとな。」
夏樹「いえ。他でもない徹先輩の頼みですからね。だからいつでも頼ってください。それにこれが俺の仕事っていうのもありますし…。」
徹「そうか…。だが今回のこれはお前が担当するところじゃないんだろ?」
夏樹「まぁ確かにそうですが今回は俺がやりたいって思いましたから無理言って譲ってもらったんですよ。徹先輩に恩を少しでも返せてたら俺がやった甲斐があるってものです。」
徹「あぁ十分に返してもらったさ。ほんとありがとな。」
夏樹「いえ…。あ、咲耶ちゃんも何かあったら連絡して。これ俺の名刺な。裏に番号書いてあるから。」
咲耶「あ、ありがとうございます。」
夏樹「じゃあこれで俺は失礼します。って…あっ!最後に1つ忘れてた…。最後にこの性転換変更届は担当した俺と一部の人にしか知られることがないようになってるから安心してな。」
咲耶「あ、はい。ありがとうございました。」
夏樹「んじゃ徹先輩、咲耶ちゃんまた〜。」
徹「おう、またな。」
咲耶「はい、またです。」
夏樹さんが部屋を出てったので僕達も部屋を出る。
徹「後は帰るだけだがどこか行きたいところはあるか?」
咲耶「特にないよ。」
徹「そうか。なら帰るとしよう。」
その後家に帰ったら思ってたよりも時間が経っていたようですでに結構な時間になっていた。なのでお母さんが夕飯の準備をしているところだった。僕は役所での必要なことはとりあえず終わったとお母さんに報告して自分の部屋に戻った。
部屋に戻った僕は緊張の糸がきれたのかしばらくの間椅子に座ってぼ〜っとしていた。
そして夕食。夕食についても朝昼と同じくいつもよりも少なめで足りた。やはり女の子になって食べられる量が変わったのはまちがいないようだ。そして夕食を食べ終わった後にケーキが出てきた。
咲耶「なんでケーキ?」
晴子「徹さんから聞いたけどあなた今日誕生日にしたそうじゃない。だから徹さんが買ってきてくれたのよ。」
咲耶「え?あ、そっか。そういえばそうでした…。」
徹「まぁお前は甘いのがあまり好きじゃないから少し迷ったがお祝い事だしハルが女の子は甘いものが好きだからって言ってな。」
咲耶「ありがとう…お父さん。」
徹「いやいや、まぁそんなわけだから食べてくれ。」
本当はお腹いっぱいなんだけどなぜか目の前のケーキはすごくおいしそうだった。なので後で食べようと思っていたがすぐに食べることにした。
咲耶「じゃあいただきます。」
ちなみにケーキは普通のショートケーキだ。僕はフォークで少しケーキを取って口に運ぶ。そしてパクッと一口入れるとなんともいえない甘さが口に広がった。
咲耶「なにこれ?すっごくおいしい!」
程よい甘さのケーキは僕を幸せな気分にさせる。
徹「ハルの言った通りになったな。買ってきてよかったよ。」
晴子「そうね。ふふ…すっごく幸せそうな笑顔ね。とても癒されるわ。」
徹「そうだな。」
お父さんとお母さんはそんなことを言っていたが今はこの幸せを噛みしめるのに頭がいっぱいになっていた。僕はお腹いっぱいだったのにケーキをあっという間に食べてしまった。
咲耶「はふ〜。こんなに甘いもので幸せな気持ちになるのは初めてだわ。」
晴子「よかったでしょ?」
咲耶「うん!」
晴子「そう。まぁ味覚に関しては変わってることがわかったからなにが苦手になってるかも確認しないとね。」
咲耶「あ、うん。手間になっていたらごめんなさい。」
晴子「まぁそれに関しては仕方ないわ。あ、そうそう。今日はお風呂、母さんも一緒に入るから入る時声かけてね。」
咲耶「え?」
晴子「あぁほら。あなた女の子の洗い方わからないでしょ?だからよ。」
咲耶「あ…えっと…口頭じゃ…ダメ…なの?」
晴子「口頭だけじゃ伝わらないからダメね。」
咲耶「どうしても?」
晴子「どうしてもよ。というか恥ずかしいの?」
咲耶「この歳になってお母さんと一緒に入るのはさすがに抵抗がね。それにお母さんとはいえ女の人の裸を見るのはなんかね。」
晴子「あら、今は同性じゃない。同じものがついてるんだから恥ずかしくないでしょ?それに母さんもうかなり歳なんだから気にする必要ないわ。大体1人じゃできないでしょ
?」
咲耶「おっしゃる通りです。」
晴子「なら観念なさい。」
咲耶「はい…。」
結局僕は今日母さんと一緒にお風呂に入った。なんだかんだで優しく丁寧に教えてくれたのでなんとか身についたと思う。まぁその後今度は直接胸とかお尻を揉まれてまた変な声をあげてしまった。というか直接だとさらに敏感になることを知った。
そして就寝。僕は今日。色々なことがありすぎて疲れていたのかベットに横になるとすぐに寝てしまったのだった。
次回は現実での話になります。