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丘の上。

海を見下ろす草原に寝転んだ。

見上げた空は何処までも蒼く高く……

浮遊する感覚。

まるで吸い込まれてしまいそうだ。


「ねぇ」

不意にボクの顔を覗き込んだ彼女に意識が引き戻される。


「何だい?」

ボクは大発見をしたような笑顔の彼女に問い掛けた。


「あのね、見て見て」

彼女が指差す方に目を向けると水平線の彼方へ続く空と海があった。


「あぁ、ここからなら地球が丸い事がよく分かるね」

緩やかに弧を描く空と海の睦む場所。

地上から星の形を見られる瞬間だ。


「あのね、空は海で海は空なの」

彼女はいつも唐突だ。


「まるでリドルだね」

笑うボクに彼女は続けた。


「空は海の碧を映して蒼になって、海は空の蒼を映して碧になったの」

ボクは黙って彼女の次の言葉を待った。


「空と海はお互いが好きでそれぞれの色を映して融け合ったのよ」


「ふふ、それが水平線の彼方なんだね」

ボクの言葉に何度も頷くと彼女は微笑みながらこちらを見た。


ボクはボクを映した彼女の瞳にまるで吸い込まれてしまいそうだった。



キミは何色だろうか?




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