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2回目奮闘記  作者: 蘇芳
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入学式


円と恵理香が体育館で準備をしているとひそひそと周囲がざわめいている。

基本、持ち上がりなので帝都学院は外部生がほとんどいない。

外部生がほとんどいないのは成長して急に力が強くなる人が少ないからだ。

なので大体の後輩達は2人を知っている。


「氷の女帝と陽の王子だ」

「高校からは学年関係ないから同じクラスになれないかしら」

「それ楽しみ!」


等と性別問わずで2人は苦笑する。

恵理香にも残念ながら諢名があり陽の王子と呼ばれている。

身長も円と同じくらいあり容姿が中性的で焦茶の髪も短くしているし口調が男性的だからだと思われる。

円の口調も女性らしいとは言えないが容姿が関係しているのだろう。


体育館の入り口の近くにクラスが発表されていた。

まだ1年生のしか発表されていないが学院の高校のクラス別けは変わっている。

学年は関係なくクラスを別けるのでクラスには1年から3年までいる。

勉強に関しては流石に学年を別けないとだが力の授業に学年は関係無い。


円は仕事をしながら1年のクラス発表を見ていた。

あの子はどのクラスになるのかと。


「今年は同じクラスになれると良いな!」


恵理香とは去年は違うクラスだったので今年は一緒だと確かに嬉しいが違うクラス方が効率が良いと円は考えている。

そして出来たら生徒会とは違うクラスになりたいと切に祈った。

別に円に確執は無いが先代の会長と委員長は異様に仲が悪く少し気まずいのだ。


「それは明日の楽しみだ。入学式が始まるよ」

「行くか!委員長様のお言葉楽しみ~」

「気が重い…」


恵理香はニヒルな笑みを浮かべている。

反して円はげんなりとした様子だ。


学院長の挨拶から始まり、新入生代表、生徒会長の挨拶も滞りなく終わった。

生徒会長は人気があるからざわついたが許容範囲無いである。

そして風紀委員長の番になった。


「ご入学おめでとうございます」


円は壇上に立ち祝辞を述べる。

本来は3年生なのだが先代の委員長が円の力も強かった為に強制指名したのだ。

それなりの地位が欲しく思っていたが大出世すぎる。


「慣れない事も多いでしょうが色々と経験して過ごして下さい。但し行き過ぎた行為は反省文の対象になりますのであしからず」


円は一礼して壇上を降り恵理香の方へ向かう。

幾つか強い視線を感じたがそれは気にしない。


「流石、委員長様。最後にきちんと威圧したね」

「なめられても困るから仕方ない」

「まぁね。さて案内役に行くか」


入学式後、新入生をそれぞれの教室に案内し円達は今日の役目を終えた。



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