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主に小学校の頃の話。

 カチカチと刻を数える、私専用の時計。

 時刻は八時一五分。

 学校に行くのは嫌だった。かと言って家にいるもの嫌だった。

 毎日毎日死ぬことしか考えていなかった。学校の屋上から飛び降りればいいだろうか。それとも住んでいる団地の屋上がいいだろうか。

 そんなことを考えながら「良い子」を演じることを止められなかった。真面目で、良い子で、勉強も頑張る、そんな私でいたかった。

 結果ずっと死にたくて、ずっと抑うつ状態だった。今にして思えば、既に双極症を発病していたのだろう。

 小学校四年生の頃だった。


 精神障害以前に私には目の障害があった。

 先天性白内障という。これは文字通り生まれてきたときに白内障を発症しているのだが、大抵の場合は早期発見早期治療によって晴眼者と変わらない日常を送ることが出来るようになる。

 私の不運は七歳までの眼科医、検診医は全員がヤブであったことと親がぽややんとしていたことだ。

 先天性白内障は七歳の春に発覚した。学校の検診に引っかかり、あれよあれよと大学病院送り。

 この先天性白内障という病気が発覚するのに七歳というのはとても遅すぎた。子供の視力はだいたい七歳頃に固まる。七歳まで見る力の育たなかった私は右目が弱視となった。


 その上でどうやら私はASDとADHDがあったらしい。これは大人になってから判明したのだが、私は発達障害だったのだ。

 小学生の頃は指摘されたことはなかったものの、周囲から奇異の目で見られ苛められた。

 それを親には様々なSOSで訴えた。例えば自分の手首をキツく噛むとか、箪笥の角に頭を強打して「私はロボットだ」と言い聞かせたり、嫌がらせを受けたらあからさまに機嫌が悪くなったり、髪の毛や爪を食べてみたり。

 両親は気がつかなかった。

 彼らは借金の返済に必死過ぎて子育てを疎かにしていたからだ。何故借金を負ったのかは、あまりにもばかばかしいのでここでは割愛する。

 家庭崩壊、という言葉が頭に何度も過った。

 私は母に与えられるべき愛情を車で三十分の距離に住む祖母と叔母に求めていた。

 毎週のように週末はバスに一人で乗り、たっぷりと祖母と伯母に甘えて帰る。それで何とか生きていたようなものだ。

 私はずっと伯母の子供になりたかった。二〇二五年現在、私が望めば伯母は養子縁組してくれるそうだ。今は保留にしているが、多分お願いすることになるだろう。


 どうしてそこまでしたいかというと、母はADHDで双極症のきらいがあると思っている。

 あえてこの言葉を使うが私の親は「気違い」だった。金の亡者、借金返済のために子供に苦痛を強いることに気がつかない。何かあれば悲劇のヒロインモードに突入し、そして認知の歪みと記憶の歪みを認識せず自分こそが全て正しいのだと主張する。

 父は恐らく何かしらの非定型発達なのだろうが、少なくとも私にとってはまともな人だった。弟妹からの評は散々である。

 現況としては「早く死なないかなぁ」というところだ。親としては私は縁を切った存在らしいので、こちらとしても生きていられると煩わしいのだ。

 私を精神障害二級、障害基礎年金二級を受給するに至った原因は親にもあると思っているので、両親には本当に早く死んでほしいのだ。


 私の精神はぼろぼろのまま小学校六年生も秋を迎えた。

 そこでひとつのアニメに出会う。機動戦士ガンダムSEEDという作品だ。私は瞬く間にこの作品にのめりこんだ。

 自殺のことを考えるとこの作品がブレーキになって、私をこの世に留まらせてくれた。

 これから二十三年付き合い続ける作品との出会いだった。

 ここにきて私は息の仕方を思い出したのである。

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