間話、女子会
きょ、今日こそは声を掛けるのよリーン。
「あっ、あのルルちゃん!」
「はいにゃ、何ですかリーンさん?」
かっ、かわいい。なに白くてふわふわの耳にクリクリの目、ふわふわのしっぽ! 工房の職人達がデレデレしてるのも頷けるわ!
アベル君の知り合いだと言う商人と一緒にやってきた猫人族のルルちゃんだけど、とにかく可愛くて。いや〜ん! しっぽ触りたい!
「あ、あのね、アベル君たちと知り合ったキッカケとか聞いていい?」
「知り合ったキッカケですか?」
何よもう! ちょっと首を傾げたお顔もかわいい。
「あっ、言いたくなかったら別にいいのよ」
「大丈夫ですにゃ、初めて会ったのはダンジョンの初回講習でしたけど、知り合ったのはダンジョンの中で助けて貰ったからですにゃ」
「えっ!? 私も同じ! 私もアベル君達にダンジョンの中で助けて貰ったの。それで、次の日には一緒に旅に連れて行って欲しいってお願いしたの」
「えっ? 次の日に? 一緒にですか?」
「アベル君達が持っている武器があるでしょ? あの武器を作った鍛冶職人に弟子入りしたいの! だからアベル君達について旅をして、いつかゴウタウンの町に行ってあの武器を打った鍛冶屋のバルトさんの弟子になるの!」
あ、あれ? ルルちゃんがポカーンとしてる。呆けてる顔もかわいい。
「そうだ、最初にダンジョン入った時のアベル君達の事教えてよ!」
「はっ! 私がダンジョンの中で二人を見たのは四層だったにゃ。四層でゴブリンをスパッと倒してたにゃ」
「そうでしょうね、あの武器だったらゴブリンなんてケーキより簡単に切れるわよ」
「ケーキ? ですか?」
「あれ? ルルちゃんはケーキ知らない? 今、王都で流行っている美味しいデザートのお店で大人気なのよ」
「王都は初めて来たので、お店もよく知らないにゃ……」
ちょっと寂しそうな顔になったルルちゃんもかわいい。
「そうだ! お友達になった記念にケーキを食べに行きましょう! あと色んなお店も案内してあげる! ルルちゃんかわいいから、お洋服も何でも似合いそうね」
「えっ?! でも私……」
「大丈夫よ! お金の心配なんてしないで! 全部私が出してあげる。これでも少しはお金持ってるのよ!」
その後、ルルちゃんの方がお金持ってると分かって衝撃を受けたわ。けれど、この時のお金は全部私が出したわよ。だってお姉さんだもの。
流行のお店のケーキは最高だったわ! ルルちゃんの嬉しそうな顔を見れたのが何よりのご馳走だったわね。ケーキを食べて、お買い物をして。私たちは仲良しになって何でも話したの。
「ルルは剣闘大会が終わったらどうするの?」
「どうする? デオニスさんと一緒にゴウタウンに帰るにゃよ?」
「あれ? アベル君達と一緒に旅はしないの? パーティメンバーなんでしょ?」
「私は弱いから、二人と一緒に行っても足手纏いになるだけにゃ。それよりゴウタウンでパン屋でお仕事してるのが楽しいにゃ。今日食べたケーキも絶対ゴウタウンで作ってみせるにゃ!」
そうなのね……私はどうしようかな? あれ? ゴウタウンの町に行けばバルト師匠が居るのよね? あれ? アベル君達と旅をしなくても会えなくない?
「あの、ルルちゃん。もしかして鍛冶屋のバルトさんて知ってる?」
「バルトさんですか? 知ってるにゃ。よくパンを買いにきてくれるにゃ」
きたーーー!!
「じゃあ、じゃあ。私が一緒にゴウタウンの町へ行ったら、バルトさん紹介してくれるかしら?」
「一緒にくるの? 紹介は出来るにゃ。それに狭い町だからすぐに知り合えるにゃ」
よし! 私の旅はもうおしまい。ガングルさんにも会えたし。鍛冶の勉強もできたし。話も聞けた! 今度はゴウタウンの町に行ってバルトさんに弟子入りするんだ!
「ルルちゃん! 私も一緒にゴウタウンの町まで行くから。デオニスさんに紹介して!」
「そんなに簡単に決めていいにゃ? ガングルさんのお店は? テツ君やアベル君とは離れて大丈夫?」
心配してくれるルルもかわいい!
「大丈夫! 今から行って話してくるから!」
アベル君たちは驚いていたけど、元々ゴウタウンに戻る予定だったのが今回の件で長引きそうだからちょうど良いねと言ってくれた。ガングルさんは「好きにしな」だって。バルト師匠の事、時々手紙に書いて知らせてあげますね。
と言う事で、私はルルちゃんに付いてゴウタウンの町へ行きます!




