次の街へ
移動ポータルでダンジョンの入り口に戻り。ダンジョン前ギルドへ入ると受付の前がちょっと賑やかになっていた。
「あっ! 帰ってきた!」
受付の前の人だかりには、昨日合ったノノさんとチチさんもいた。
「ちょっとモモ〜、一人で抜け駆けは良くないんじゃない?」
「そうよー、何だかいい感じで二人を連れて歩いてたって聞いたわよー」
どうやら途中の階層で僕たちの事を見た人が、ココで色々言いふらしてたみたいだ。
モモさんはそんな揶揄いも心地よいのか。
「そうそう。私、この二人とだったら本当に行っちゃっても良いかもー」
「!!」「えっ!」「マジで」「そうなの?」
揶揄ってた人達が全員固まる。
「いやいや、冗談だよ! それくらいこの二人が冒険者として出来が良かったって事よ!」
僕たちは、お姉さん達のやり取りを他所に、受付で今日のドロップ品を買取りして貰っていた。
「えっ?! これダンジョンオクトパスの肉、今回のボスはダンジョンオクトパスだったんですか?」
お姉さん達が一斉にコッチを向いた。
「えっ? モモ、ダンジョンオクトパスとやったの?」
「やってない! 紛らわしい言い方するな! 私は外から見ていただけで倒したのはこの二人、それもアッサリ倒してしまったよ」
「あれはモモさんのアドバイスもあったから」
「いやいや、アドバイスなんて無くてもアンタ達ならサックリ倒せてたさ」
そんなやり取りをしながら、無事に買取りも終わり。せっかくだからと皆んなで食事にきたんだけど……。
「なあにぃ〜、モモ姉さんの酌じゃ酒が飲めねえってのか!」
「いやいや僕まだ未成年だし」
「テツ! お前は飲めるだろ?」
「俺は酒飲まないから」
「クソ! コイツら酔わせて持ち帰りも出来ねえのか!」
何か、聞いちゃいけない言葉が聞こえたんだけど?
「ゴメンねー、なんだか今日のモモは凄い機嫌良いみたいで、いつもより飲み過ぎちゃったみたい」
チチさんが小さくなりながら謝ってきた。
その後は、何だかもう訳わからなくなった内に解散となって、モモさんは仲間に抱えられて帰って行った。
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「またいらして下さいね」
僕たちが街を出るためにギルドに寄ると、モモさんが二人の仲間と待っていた。そしてギルド職員さんへの挨拶が終わるとスススッと近寄ってきて。
「ゴメン、昨晩は何だか凄く失礼な事を言っていた気がする」
隣の二人も頭を下げて謝ってる。
「大丈夫ですよ、楽しい夜でした」
「そう言って貰えると、助かる」
隣の二人もやれやれと言った感じで、モモさんの肩を押す。
「あの、あのな……二人だったら、きっとラージダンジョンでも通用すると思う! だからラージダンジョンに行って最深層のボスを倒したら……ボスの魔石を見せて欲しい」
僕らはフフっと笑って。
「いいですよ。いつか僕らがラージダンジョンに挑んで最深層のボスを倒せたら。その時はボスの魔石をモモさんにプレゼントしますよ」
モモさんはビックリした顔をして……隣の二人ももっと驚いた顔になってる。
「やくそくだよ」
と、小指を出してきた。
僕らが不思議な顔をしていると。
「私らの地方の古い行為で、約束したら小指と小指を絡めて約束げんまんって言ってから指を切るんだ、それで絶対約束を守る約束になるんだと」
僕らはモモさんと約束げんまんをして別れた。
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「いい子たちでしたね」
「いい子たちなの」
「……」
「何で言わなかったの」
「言わなかったなの」
「……」
「しゃあないか」
「乙女なの」
「……」
◀▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶
「楽しかったなあ」
「楽しい人たちだったね」
僕たちはまた二人旅に戻った。
今度は何処に向かおうかな?
この時、また忘れていたのだけれど……昨日の探索でモモさんともパーティ登録していたんだった。
パーティメンバー四人目?
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