表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
AT『アベルとテツの』冒険譚 if 異世界転生したおっさんが普通に生きる  作者: カジキカジキ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/105

ミドルダンジョン2

 テツにぃを心配させちゃったな……。


 翌日のダンジョン行きは休みになった。テツにぃが僕の事を心配して、今日一日はゆっくり寝てろだって。

 

 テツにぃは、ギルドに昨日の魔石とボス戦の宝箱から出たアイテムを持って換金に行っている。


「ただいまー。アベル、起きてたのか」


「お帰りなさいテツにぃ、どうしたの?」


 テツにぃがギルドから帰ってきたのだけど、何だかスッキリしない顔をしている。


「うん、さっきギルドで十一層から下の地図を貰ってきたんだけど……」

 

 ・

 ・

 ・


「「えええええ!!」」


 十一層に下りて見た光景は、それはそれは信じられないものだった……。


 階段出口で立ち止まっている僕たちを、笑いながら避けていく冒険者の人たち。


「空がある! 何で! 何で!?」


 そう、ダンジョンの中なのに青空がある! 緑の草原も広がっている!


 ポカーンと口を開いて空を見ている僕たちに、冒険者の人が近寄ってきた。


「坊主たち、この階層まで下りてきたのは初めてのようだな」


「「はい!」」


 僕らのテンションの高さに若干引き気味の冒険者さん。


「お、おう、ミドルダンジョンでもこの景色は名物でな。初めて下りてきた連中は全員、今のお前さん達のようにアホ(つら)で立ち止まってる姿を晒すのよ」


「アホ顔って……」


「でも何でダンジョンの中なのに空があるんですか? この緑もだし」


「それは……まあ、ダンジョンだから?」


 自慢げに近寄ってきた冒険者のおじさんも知らない事みたい。


「まあ、それでもこの空に見えるのはずっと天まで続いている訳でなく、ある程度の高さで止まっているらしい。ずっと広く見える草原も果てには壁があるしな」


 ずっと真っ直ぐ走っていくと、ある所で壁に当たったようになりそこから先は進めなくなるんだって。

 

「それでこの地図なんですね」


 テツにぃが荷物入れから地図を取り出してみせた。


「これ、どうして十層までのように通路でなくて、大岩とか木なのかなって思っていたんですけど」


「そうだ、此処だと目印になる物が少な過ぎてな、ある程度の方向と特徴のある目印で階段の場所が記してあるんだよ」


「なるほど……」


「教えてくれてありがとう、トラのおじさん!」


「おじ……まあいい、お前たち十一層が初めてなら覚えとけよ、ここでは……」


 それからトラのおじさんは色々と十一層から下の階層での注意や歩き方、休憩ポイントとかを教えてくれた。


「なんか……いい人、だったのかな?」


「そうだな、新人見つけるといろいろ絡んでくる連中もいるけど、世話してくれる人もいるって言うからその手の人だったのかな」


 ギルドに戻って聞いてみると、やっぱり有名な冒険者さんだった。新人の面倒見てくれたり、ガラの悪い冒険者の面倒見てくれたり? 大きくて見た目、ちょっと怖い感じだったもんね。


 ちなみにおじさんは三十層のボスも何度も倒していて、レベルも四十以上。このダンジョンでも一番強い冒険者の一人だったよ。


「フィアフンダー……」


 レベルが四十を超えると機能の合計値が四百を超える。そう言った高レベルの人たちを敬意を込めてフィアフンダーと呼ぶんだって。


◀▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶

 

 アベルと一緒に草原を歩く、風もあって気持ちいい。地図を頼りに目印に向けて進むけれど、ラビットとアードウルフが邪魔をする。


 ラビットは狩の時にも対応していたので慣れているけどアードウルフが少し面倒だ。アードウルフは強い顎と、足は遅いが持久力があるからいつまでも追いかけてくる。ほっといて走り回るとアードウルフでトレインになるのでしっかり倒すように言われた。


「うりょ!」


 グサッ! ズッ!


「動きは単調だから対処はし易いかな?」


 アードウルフの魔石はまだ小魔石、銅貨五枚。ここまで降りてきても毎日の糧にするには五十匹は倒さないと生活していけない。十層までは移動ポータルで直ぐだけど中魔石を狙うならもう一、二層は下がった方が確実になるのかな。


「どうした? アベル、大丈夫か?」


 気がつくと、アベルがオレの方を見てボーっと立っていた。


「あ、ごめんテツにぃ、考え事してた」


 十二層に降りる。


 二十層までに出てくる魔物はラビット、アードウルフ、ゴブリンが複数、フォレストウルフにホフゴブリン。二十層ボスはオーガだ。


 階層を下りる程に木が増えて、林か森のようになっていくらしい。


 複数のゴブリンも、落ち着いて対応すれば二人でもなんとかなる。囲まれないように注意して。


「アベル! 左!」


 目の前の魔物だけでなく、周囲にもしっかり注意しないと!


「くっ! 厳しいな」


 複数のゴブリンを倒し切る前に、フォレストウルフが音に呼び寄せられて入ってきた!


 オレたちがフォレストウルフとゴブリンに手間取っていると、たまたま近くを通ったのだろう冒険者が声を掛けてくれた。


「お前たち、手助けはいるか?」


「お願いします!」


 手助けに入ってくれた冒険者のお陰でフォレストウルフが倒され、オレも集中してゴブリンを倒す。アベルも残りのゴブリンを倒すと魔石を拾ってやってきた。


「「ありがとうございました!」」


 手助けしてくれた冒険者の人にフォレストウルフの魔石を渡す。


 冒険者の人は魔石を受け取ると、離れた場所で待っていたパーティメンバーと一緒に先に進んで行った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ