表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
AT『アベルとテツの』冒険譚 if 異世界転生したおっさんが普通に生きる  作者: カジキカジキ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/105

街道の盗賊4

 昼前、アベルもそろそろ町が近くなったと感じる辺りまで帰ってきていた。


「はぁ、はぁ、間に合いそうだ」


 尚も走るのをやめないアベルだったが、街道沿いの林の影から急に人がゾロゾロと現れた。


「待て」


「待てないよ、僕は昼までに町へ着かないといけないんだ」


「どっこい待ちな、その荷物全部置いて行きな」


「さては、チュータを騙した盗人の仲間だな?」


 賊たちが殺気立ち、剣を抜いてアベルに襲いかかろうとした瞬間!


「お前たち控えろ! お前らのボスは捕まったぞ!」


 遠くから馬に乗った警吏(けいり)が駆けつけた!


 賊たちは慌てて方々へ逃げ出したが、後から追ってきた警吏達に次々と捕まる。


「アベル君だね?」


 最初に叫んだ警吏さんが、僕のことを確認して声を掛けてきた。


「はい」


「テツ君が町で待っている、一緒に帰ろう」


 僕は一瞬で笑顔になり、警吏さんを置いて駆け出した。


◀▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶

 

 テツとアベルは出発前にギルド職員と警吏(けいり)とで話をしていた。


 チュータは街道に現れては盗賊の真似事をしていたが、怪我をした旅人を介抱したり、車輪が壊れた荷車を後ろから押すなどして助けられた人がギルドに報告していたのだ。


 襲った盗賊は別にいると考えたギルド職員は警吏とも相談して盗賊共を罠に掛ける事を考えた。そこで手を挙げたのがテツだ、テツがギルド内で声を上げて白魔石を取りにダンジョンに入ると言えば、きっと何処かで聞いた盗賊が襲いにくる筈だと考えた。


 その為には十層まで潜らなければならなかったが、テツが大丈夫だと譲らなかったのだ。


「無茶はしないでくれよ。すぐに俺たちが助けに行くから、端の方で待っていてくれ」


「待ってるだけですか? 倒しちゃっても良いんですよね?」


 警吏のおじさんは渋い顔をするだけだった。


◀▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶

 

「まさか、アイツがこんな事まで計画していたとは」


 商人のおじさんは、犯人の盗賊が捕まるとチュータを解放してくれた。


 盗賊を雇った真犯人は、商人のおじさんをライバル視している商人だった。おじさんの白魔石の取引きを知ったライバルが、取引きを失敗させて自分が取引き相手と商売をしようと企み、賊に白魔石を盗ませたんだ。


 盗賊はついでに僕らの白魔石も取り上げて、売り付けようと企んだらしい。


 ボス部屋で捕まった盗賊のボスはペラペラと全てを話したそうだ。


「そうだ。君たちは次はどこに向かうつもりだい?」


 急に商人のおじさんが聞いてきた。


「僕たちはアストリア伯爵領の領都へ行こうと思っています」


「それはいい! 君たちには迷惑も掛けてしまったし、もし良かったら私の護衛依頼を受けてくれないか?」


「「護衛依頼?」」


「そう、アストリア伯爵領都までの護衛だ。君たちの冒険者ランクを上げるのには護衛依頼の達成も必要だろう?」


 そう言って商人さんは、ギルド職員さんを見る。


 ギルド職員さんは頷いて。


「そうですね、アベルさんとゴウさんは冒険者ランクがDですが、まもなくCになってもおかしくないと思います。ですが、それには護衛依頼の達成も必要となりますので、今回の依頼はとても良いかと思いますよ」


「ここからアストリア領都までなら、二日で着く。途中で賊が出てくる心配も殆どないような場所だ、簡単に達成になると思うよ」

 

 そう言うわけで、僕らの冒険者ランクを上げる為に護衛依頼を受ける事になりました。

 

 ・

 ・

 ・

 

 カッポ カッポ カッポ カッポ


 ゴトゴト ゴトゴト ゴトゴト ゴトゴト


 ガコン!


「「!!」」


「テツにぃ、歩いた方が良かったかもね」


 僕たちは商人のデオニスさんの依頼を受けて、一緒にアストリア領都まで護衛をしている……のだけれど。


「ねえデオニスさん、僕たちやっぱり歩いた方が……」


 御者の席に座ったデオニスさんが、ガバッ! と振り返り。


「何を言っているんだい! 君たちを歩かせる訳にはいかない。どうかこのまま馬車に乗っていてくれ」


 と言うやり取りが続いている。


 街道はアストリア領都に続く道で、あと二日の距離ともあって整備もされているけれど、殆ど馬車の経験がない僕たちにはキツイ時間だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ