表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/88

5

「ブヒーー!」


 僕とペプチドは四つん這いの姿勢で精一杯叫んだ。やはりベリィ様は声が小さいと言って、ペプチドのお尻を鞭で叩いた。


「ぴぎゃあ!」


 悲鳴を上げるペプチドを、ベリィ様はきつく睨みつける。


「ブヒー以外喋るんじゃないよこの子豚が! 豚の癖に生意気なんだよ!」


 ベリィ様の鞭がさらにペプチドのお尻を叩く。


「ぴぎゃあ!」


「ブヒーだろこの子豚が!」


「ぷぴぃー!」


「惜しい!」


「ぶふぃー!」


「まあいいわ」


 そう言ってベリィ様は鞭を下ろした。やはりペプチドは涙を流し、屈辱的な表情を浮かべていた。いい加減慣れろや、と僕は思う。そもそもご褒美を頂いているのだから、そんな恨めしい顔をする必要性はまるでないのだ。


 引き続き僕達はブヒーと叫んだ。僕達は豚なのだからブヒーと鳴く。それは当然のことだった。

 そろそろだと思い、僕は敢えて声を弱めた。お仕置きが欲しくなったのだ。


「子豚があ! 声が小さいぞ!」


 お尻に鞭が炸裂する。堪らない快感。これを僕は待っていたのだ。


「はむぅ〜ん!」


 快楽が爆発し、僕は思わず叫んだ。


「だからブヒーだと言ってるだろこの豚!」


「むはぁ〜〜ん!」


「この!」


「はむはむぅ〜〜ん!」


「いい加減に!」


「はんむらびほうてん!」


 ベリィ様は心底呆れ果ててしまったのか、鞭を打つのをやめた。と思ったら僕の脇腹を普通に蹴ってきた。


「ゴメス!」


 僕はこてんと横に倒れた。仰向けになった僕の胸を、ベリィ様は右足で踏み付ける。


「言うことがきけないのか、この糞豚があ」


 すぐ真上から突き刺さるような視線を浴びた。ベリィ様に見下ろされて、僕は興奮する。下からの眺めはなんとも絶景だったのだ。


「ブ、ブヒ〜」


 弱々しく僕がそう言うと、ベリィ様は満足したようにほくそ笑んだ。


「ほら、もっと鳴くんだよ、この哀れな子豚が」


 ベリィ様の足が僕の胸をぐりぐりとにじった。尖ったヒールの踵の感触が堪らない。


「ブ、ブヒヒ〜〜ン」


「本当に情け無い子豚だよ」


「全くもって、私めは情けの無い糞豚でございます」


「喋ってんじゃねえよ糞野郎!」


 強く踏ん付けられて、僕は新たな境地に到達しそうになった。


「ねはぁ〜ん!」


「だからブヒーだと言ってるだろ!」


 当然のことだが僕はさらに踏みつけられる。ヒールの踵が僕の胸をいい感じに刺激する。


「ねはははぁ〜〜ん!」


「この野郎!」


「にるゔぁーなっ!」


 もうどうにでもなれと思った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ