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67.『インファイトアタッカー』ラッシュ

 次は、『加護ガチャ』で出てきた武装の確認だ。


 ここからが本番というか、楽しみだ。


 まず『魔槍 トンボギリー』、これは『究極級(アルティメット)』階級の『魔法の武器(マジックウェポン)』だ。


 かなりの高機能が予想されるが、詳細表示を確認すると……


 ——切れ味抜群の魔槍。必殺技『トンボ斬り』が発動可能。


 とだけ表示されている。


 それ以上の詳しい機能説明は無い。


 ただ付属品として、『笹穂剣 トンボ』という名前の短剣が付いている。

 これは『トンボギリー』の予備武装であり、追加武装のようだ。

 もちろん短剣として使えるのだが、『トンボギリー』の石突きの所に装着できるようになっている。

 その状態になると、槍の両側に穂先ができる形状になる。


 ただこれは、任意の仕様のようで、無理に使う必要は無いようだ。


 俺は、槍を使ったことがあまりないので、はっきりとは言えないが、多分石突きが穂先になっていると、使いにくい可能性はある。

 おそらく、『トンボギリー』は通常の槍形態で使って、付属品の『笹穂剣 トンボ』は短剣として腰に装備する使い方が、一般的ではないだろうか。


 『トンボ斬り』という必殺技については、詳しい説明がないのでわからない。


 そこで、実際に使ってみることにした。


 『魔槍 トンボギリー』を手に取り、魔力を流すと、うっすらと赤く光る。


 何か……伝わってくるものがある。

 これは確かに、攻撃力が高そうだ。

 そして切れ味抜群なのだろう。


 槍の穂先が、笹の葉のように少し横に膨らんだ形状になっている。


 『槍術』スキルを得たからか、突きなどの基本動作がなんとなくわかる。

 そのイメージ通りに動かしてみる。


 『聖剣 カントローム』で事前に出しておいた土壁に、突きを入れる。


 ——ズドンッ


 鋭い切れ味と威力で、土壁を貫いた。


 これは、すごい!


 次に、必殺技『トンボ斬り』を発動してみる。


 必殺技の動作イメージと発動真言(コマンドワード)が、流れ込んでくる。


 俺は、まるで長銃を構えるかのように槍を構え、その穂先にイメージを集中する。


「トンボ斬り!」


 発動真言(コマンドワード)』を発すると、穂先と柄の接続部分の少し膨らんだところから、塗装がはがれるように、八枚の薄い物体が落ち、そして宙に浮いた。


 その浮遊物体は、薄い手裏剣のようだ。

 よく見るとトンボの形になっている。

 トンボが羽根を広げた状態だ。


 俺は、土壁を攻撃するイメージを送る。


 すると、トンボ手裏剣は、乱舞するように小刻みに動きながら、地壁に激突した。


 そして、貫通し、破壊した。


 槍の穂先同様、すごい切れ味だ。


 『トンボ斬り』という名前は、トンボで斬るという意味だったのか……。

 まぁそれは良いのだが。


 この槍は、『究極級(アルティメット)』だけある。

 遠距離攻撃ができるのだ。

 近距離と遠距離、両方出来るし、空中にいる敵に対して、追跡攻撃もできるようだ。


 素晴らしい槍だ!


 ただ残念ながら、今の仲間たちには、槍を使う者がいない。

 でもまぁ、いいだろう。


 ちなみに、付属の短剣『笹穂剣 トンボ』は、ラッシュに使わせることにした。


 ラッシュは、もともと短剣二本で、体術を織り交ぜながら戦う格闘戦を得意としている。


 一本は、『小剣者システム』の『小剣者』を使い、もう一本をこの『笹穂剣 トンボ』にしてもらうことにした。


 二本とも切れ味抜群の優れた武器なので、今まで使っていた市販の短剣二本よりも、はるかに攻撃力がアップすることだろう。


 そして先ほど取得した『軌道予測』のスキルがあるから、現時点でかなり戦力アップになっている。


 これから行うレベル上げ特訓でレベルが上がれば、本当にすごいアタッカーになりそうだ。


「ラッシュもさぁ、何かこう……かっこいい感じの、より強くなる為の、目指すかたちをイメージした新しいポジション名を考えようよ。

 私の『マジックアタッカー』みたいな。

 目指すかたちを表しているし、気合が入るのよね。

 なんかいいのないかな?」


 イリーナが、そんなことを言った。


「先輩、何かないですか?」


 ラッシュが、期待する眼差しを俺に向ける。


 おっと、俺が考えるのか……。


「うーん……アタッカーは間違いないし……。特徴は、短剣二本で、体術も交えた格闘スタイルだから、より接近戦になる。……インファイトアタッカーとか?」


「先輩さすがです! なんかかっこいいです! 私がんばります!」


「ほんと? 気に入ってくれてよかったよ。ラッシュなら、将来的には英雄譚に出てくる伝説の『カブキ忍者』とか『必殺アサシン』とかにもなれるんじゃないかな」


「はい! 忍者もいいですね! なんか燃えてきました! 『インファイトアタッカー』となって、その先の『忍者アタッカー』を目指します!」


 よくわからないが、“忍者”という言葉がラッシュの琴線に触れたらしく、めちゃめちゃ気合が入っている。


 今後の成長に期待しよう。



 次は、『魔法銃 火縄魔銃』だ。

 これは、『極上級(プライム)』階級のアイテムである。


 見た目は、魔法のライフルのような長銃だ。


 詳細表示を確認すると、通常の魔法銃のように魔力弾を発射することができるだけでなく、モードを切り替えて、火の玉を発射できるみたいだ。『火銃モード』だ。

 それとは別に、火炎放射も可能と書いてある。『火炎モード』というようだ。

 そしてもう一つのモード『お縄御用モード』は、特殊な縄を発射するみたいだ。

 それが相手を拘束して、無力化してしまうらしい。


 これも試してみよう!



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― 新着の感想 ―
[一言] > 『トンボ斬り』という名前は、トンボで斬るという意味だったのか……。  立てた槍を止まり木にしようとしたトンボが真っ二つになったから……いわなんでもない。
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