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65.失われたレシピで、大儲けの可能性

 『献身による加護ガチャ』を実施して、また色々と凄いものを手に入れてしまった。


 俺の脳内に響いた獲得音声を、微妙な感じで真似しながらみんなに伝えたのだが、みんなは拍手して盛り上がっている。


 真似て伝えるている俺は、本当に微妙なのだ。

 まぁそれはいいのだが。


 獲得に伴って、スキル以外の物品については、目の前に現れているのだ。


 早く確認したいところだが、まずはスキルからだ。


 『槍術』スキルは、槍を使った攻撃に強化補正がかかるものだ。


 『弓術』スキルは、弓矢を使った攻撃に強化補正がかかるものだ。


 『拡声』スキルは、声を大きくし、広範囲に届けることができるスキルだ。


 『物理耐性LV.5』は、前回ガチャで手に入れた『物理耐性LV.1』のレベルアップ版である。

 これは、地味に非常に助かる。

 スキルレベルを上げるのはかなり大変で、一気に5まで上がったのは本当に助かるのだ。

 特に物理攻撃に耐えることができるスキルなので、俺には非常に重要なスキルだ。


 『献身』スキルで仲間たちのダメージを引き受けて、HPが低くなっている状態で、万が一攻撃を受けても『物理耐性』があれば、ある程度軽減できるからだ。


 以上がスキルで、ここからが実際に目の前にある物品だ。


 『魔法薬——育毛活力剤』のレシピは、正直よくわからないが、みんなにも見てもらった。


 巻物になっていて広げると、必要な素材や調合の仕方が書いてある。


 『育毛活力剤』の効果としては、薄毛の人の発毛育毛を促せるという事と、そうでない人の場合は髪質が艶のあるサラサラの髪に向上すると書いてある。


「これは、すごいです! 様々な魔法薬がある中でも、こんな効果の魔法薬は、現在は流通していませんわ。

 おそらく、今となっては失われたレシピだと思います。

 もちろん命に直結する魔法薬とは違いますので、そういう意味での優先順位は低いんですが、お金を稼ぐ良い武器になるかもしれません。

 薄毛に悩んでいる貴族の男性は結構多いですし、女性も髪質が良くなる、綺麗になるということであれば、高いお金を出しても購入すると思います。

 すべての人に需要があると言うわけではありませんが、必要とする人は、いくら出しても買いたいと思う薬です。

 上流階級を対象に、高い価格設定で販売したら、お金を稼げるかもしれません」


 クラウディアさんが目を輝かせながら、そんな解説をしてくれた。

 レシピを見て、すぐにその価値に気付いたのか、ハイテンションで捲し立てた。


 彼女が言う通り、確かに面白い商品になるかもしれない。


「なんか面白そうな薬ではありますけど、魔王や悪魔が現れて、これから大変な時代になるのに、髪の毛とか気にしてる場合ですかね?」


 ラッシュが、率直な疑問をぶつけた。

 確かに、冷静に考えるとそうだな。


「確かに、それはあるよね。命に関わるような魔法薬なら逆に需要が高くなるだろうけど、この魔法薬は一種の嗜好品だから。平時だったら、確実に一財産築ける匂いがするけど」


「でも、殿方はどうかわからないですが、女性は、髪が綺麗になるというなら、皆使いたがるんじゃないかしら。もし将来、商取引するとか、貿易するってなったときには、目玉商品の一つになると思うわ」


 イリーナとフランソワも、それぞれの感想を言っている。


 まぁ二人の言う通りだな。


 実際に売れるかどうかは、置いておくしても、クラウディアさんの言うように“失われたレシピ”を手に入れたんだとしたら、それだけでなんかワクワクするな。


 俺はそんな話をみんなにして、今後必要な素材を集めて、実際に薬を作ってみようと提案した。


 みんなノリノリで、賛同してくれた。



 次は、『カントール王国式金貨』10枚だ。


 これは、ただの金貨が10枚なわけで、周りの物が凄すぎて、“外れ”的な感じに見えてしまう。


 だが、金貨10枚といえば、普通の人の一ヶ月分の給金に近い額だ。

 金貨10枚から15枚くらいの給金の人が多いはずだから。

 そう考えると、ありがたい。


 五人なので、一人2枚ずつ分けることにした。


 もっとも今の俺たちでは、このお金の使い道もないが。

 お店もなにもないからな。

 まぁ、それでも嬉しいものだが。



 次は『技能の種(スキルシード)(軌道予測)』、これはあまり聞いたことがないが、スーパーレアアイテムと言っていた。


「ヤマト君、これ凄いわ! おとぎ話に出てくるアイテムよ。実在しているなんて、驚きだわ」


 またもやクラウディアさんが興奮している。


「そんなに、貴重なものなんですか?」


「すごいも何も、『カントール王国』の学者に見せたら、卒倒するんじゃないかしら。

 実在するアイテムとは、誰も思っていないはずよ。

 何かの本で読んだんだけど、どこかの大陸の特別なダンジョンでしか現れない特別なアイテムと言われている。

 でもそれは、単なるおとぎ話とされているの。

 スーパーレアよりも、もっと上なんじゃないかと思うほどのお宝よ」


「じゃぁ、これって、世紀の大発見みたいな!」

「なんか、すごい瞬間に立ち会った的な!」

「そうよ! 実物を見ているんだもの! これって確か、飲むと内包されているスキルを獲得できる嘘みたいなアイテムよね?」


 ラッシュ、イリーナ、フランソワもクラウディアさんに釣られるようにハイテンションになっている。


「そうよ。これを飲むと……この種だったら『軌道予測』というスキルが発現するはず。しかもそのスキルは、レアスキルなんだから、ほんとにすごいわよね」


 クラウディアさんがそう言うと、みんな目を輝かせた。


 なるほど、そんな実在するかどうかもわからないような凄いアイテムだったのか。


 しかも飲むだけで、スキルが発現するなんて、めっちゃ凄いじゃないか。


 今後、『加護ガチャ』を引いたときに、このシリーズとかいっぱい出てくれないかな。


 いかん、こういう風に、執着し過ぎると逆に来ないと言っていたっけ。


 来ることを祈って、その想いを手放そう。


 俺は、『大剣者』の『アナライズ』を使って、改めて鑑定してみた。


 それによると、内包されている『軌道予測』というスキルは、戦闘の際に相手の攻撃の軌道を予測することができるらしい。

 つまりは、達人クラスの感覚で、戦闘ができるということだろう。


 回避能力が高まるのは間違いない。


 そんな能力、できることなら全員に身に付けさせてあげたいが、やはり一番は接近戦を担当する者が、身に付けるべきだよなぁ……。




読んでいただき、誠にありがとうございます。


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次話の投稿は、本日の予定です。


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― 新着の感想 ―
[一言] これだから(髪を)持っている人は・・・。 戦乱中でも持たざる者逹は絶対に欲しがる薬だろ。
[一言] > そんな能力、できることなら全員に身に付けさせてあげたいが、やはり一番は接近戦を担当する者が、身に付けるべきだよなぁ……。  その内複製できる手段を得て使ってしまったことを少し後悔したりし…
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