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46.『大剣者』『オートホース』リンクスタート! 武装解禁——

 盾の中級悪魔は、俺に盾を一斉に発射した直後、すぐに盾を再生し、また鱗状に体全体に纏っている。


 そして、奴の動きを止めない限り、聖剣を突き立てることはできない。


聖なる突風(ホーリーブラスト)!」


 俺は、『聖剣 カントローム』の剣先から、砂塵を巻き起こす——


 ——ビュュュュュンッ、ザッザッザッザッザ


 放射範囲を絞った強烈な砂塵が、盾の中級悪魔を押し動かす。


 奴にダメージを与えることはできていないが、奴を動かすことができている。

 少しずつ……だが着実に。

 俺の狙った場所へ……


 よし、ここならいいだろう!

 切り札を出す——


「『大剣者』、頼む!」


「イエス、マスター! お任せを!」


 『大剣者』がいつになく、声を弾ませる……ような気がする。


 魔法AIなのに、人間のような感情のこもった返事だからだ。


 その宙に浮く『大剣者』の下には、起動状態で待機させていたオートホースがいる。


 オートホースを動かすには、本来起動させた者が指示を出す必要がある。

 だが、『大剣者』の超魔法AIとリンクしているので、『大剣者』にも操作できるのだ。


「リンクスタート! オートホース武装解禁! バトルモード、フルアクティブ!」


 『大剣者』のアナウンスとともに、オートホースが武装を露わにする。


 左右の脇腹が開き、アームが飛び出す。

 その先には、ライフル型の魔法銃が握られている。


 そしてオートホースの口が開き、筒状の砲台が突出する。


「ターゲットロック、ファイヤー!」


 『大剣者』の音声と共に、左右のアームライフルと、口の魔砲が火を吹く——


 ——ビュン

 ——ビュン

 ——ゴォォォォ


 ——バン

 ——バン

 ——ボゴンッ


 盾の中級悪魔は、避ける間もなく、真正面から攻撃を受け止めた。


 鱗状に配置した盾が破壊され、その奥の本体がえぐれ、焼かれている。

 残念ながら致命傷ではないが。


 だが、それで充分だ。

 ある意味、狙い通りだ。


 俺の狙いは、奴の動きを止めること。


 俺は、すかさず横から奴の懐に飛び込み、聖剣を体のど真ん中に——


 すぐに気づいた中級悪魔は、身を躱そうとするがもう遅い!


 ——グシャ、グググゥゥゥ


「お、なぜ、グギャァァァ……」


 聖剣は、奴の体のど真ん中に突き刺さり、奴は信じられないという目つきで、刺された胸を見る。

 そして、断末魔の声を上げた。


 盾の中級悪魔は、黒い靄となって消えた。


 よし!!

 俺の勝ちだ!


 だが勝利の余韻に浸っている暇は無い。

 すぐに下級悪魔たちを殲滅しなければ。


 俺は、なんとか耐え凌いでいたラッシュたちのもとに駆けつけた。


 下級とは言え盾の悪魔は防御力が高く、なかなか苦戦を強いられていたようだ。


 だが、ヒーラーのフランソワさんの回復魔法の適切な発動と、みんなの連携でなんとか持ちこたえてくれていた。


 クラウディアさんは、比較的近距離から魔法銃で攻撃し、魔法使いのイリーナさんは、ラッシュと下級悪魔が離れる隙を狙って、氷の礫などを発射し援護していたようだ。


「みんな、お待たせ! よく凌いでくれた。後は俺に任せて」


 俺の言葉に、クラウディアさん、イリーナさん、フランソワさんが大きく頷く。


 ラッシュは、下級悪魔と肉弾戦中で、すぐには引けない感じだ。


「オートホース、バトルモード、ランニングアタック!」


 その時、『大剣者』のアナウンスが響いた。

 具体的な指示は出していないが、戦闘に参加するようだ。


「ヒヒィィィン!」


 そして何故か、オートホースが了解の鳴き声を上げる。


 さっきは、そんなことはなかったのに……なぜに?

 走るのが嬉しいから?

 さっきは、口から砲台が出てたから、返事ができなかったのか?

 いや、そんな事はどうでもいい。


 オートホースが疾風の如く突進し、下級悪魔をはね飛ばした!


 ラッシュに当たらないように、狙いすました攻撃だ。


 下級悪魔は、体当たりされた衝撃で、大きく後ろに吹っ飛んでいる。


「オートホース、バトルモード、アームライフル、魔砲、ターゲットロック、フルバースト!」


 『大剣者』の次なる指示で、再度武装が火を吹く!


 ——ビュン

 ——ビュン

 ——ゴォォォォ


 ——バン

 ——バン

 ——ボゴンッ


 中級悪魔に放ったのと同じ脇腹のアームライフルと口の魔砲の一斉掃射は、下級悪魔を的確に捉えた。


 下級悪魔は、黒い靄となって消えた。


 この武装は、下級悪魔に対しては充分すぎる威力だ。

 瞬殺だ。


 よし! これで残るは三体。


 俺は、四人の無事を改めて確認し、少し休んで体勢を整えるように指示した。


 そして俺は、残り三体の下級悪魔に向かう。


 王国軍は三つの集団に分かれて、三体の下級悪魔をそれぞれ囲むようなかたちで応戦している。

 奮戦している。


 だが、かなりの損害だ。

 何人もの兵士が倒れている。


 秘密兵器とも言えるあの弩級バリスタ付きの鋼鉄の馬車と、それを牽引していた鋼鉄のクマ型ゴーレムが、軒並み破壊されている。


 バリスタのような大型で攻撃力のある武器が使えなくなったのは、いたいところだろう。


 通常の矢では、あの盾を破壊することはできないだろうし、接近戦で斬り付けても、よほど実力のある者でなければ、同様に盾で防がれ、逆に負傷させられる。

 いたずらに損害が増える消耗戦になってしまうわけだ。

 実際、かなり損害が出ている。


 それでも怯まず戦っている兵士たちは、立派だ。


 そんな必死の戦いの中で、倒すには至っていないが下級悪魔に着実にダメージを与えている。


 下級悪魔は、再生能力がないようで、二体の悪魔が片腕を失っている。


 もしかしたら、バリスタで吹き飛ばしたのかもしれない。


 いや、一体は、おそらくエドガー将軍が切り落としたんだろう。


 エドガー将軍を中心とした集団は、かなり悪魔にダメージを与えている。

 このまま倒せてしまいそうだ。


 俺は、先に他の二体を倒すことにした。

 そっちの兵士たちは、苦戦しているのだ。


 混乱する戦場を利用し、密かに悪魔に近づき、聖剣の一撃を放つ——


 ——ザウンッ


 横薙ぎの一閃で、両断した。


 下級悪魔は、黒い靄となって消えた。


 中級悪魔にてこずったせいか、下級悪魔は楽勝と思える。


 驚く周りの兵士たちに、軽く手を挙げて合図を送り、俺はもう一体の悪魔に移動する。


 そして、そいつも、一振りで消し去った。

 聖剣の威力は絶大だ。


 そして、最後の一体は、今、エドガー将軍がとどめを刺したようだ。


 これで、全ての悪魔は討伐した。




読んでいただき、誠にありがとうございます。


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次話の投稿は、明日の予定です。


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★★感謝・御礼

ハイファンタジー部門で日間2位、日間総合ランキングで8位に入ったいました。

ご愛読に心から感謝いたします。


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この物語は、私の書いているもう一つの連載「異世界を魅了するファンタジスタ 〜『限界突破ステータス』『チートスキル』『大勢の生物(仲間)達』で無双ですが、のんびり生きたいと思います〜」と、同一世界線の違う時代の違う場所の物語です。

https://ncode.syosetu.com/n8768ff/

★★こちらの作品も、異世界転生転移部門で日間19位まで浮上中です。

合わせて感謝御礼申し上げます。


もしよろしければ、そちらも読んでみてください。

よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 大まかな将来設定は面白いです [気になる点] 現代ではなく異世界ではあるけどSFっぽいですね ソーラーレイと銃が出た時点で。。。
[一言] 聖剣「土木用魔道具の汚名を晴らせました!涙」
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