41.聖剣を使いこなす者、それを見て激昂する者
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感謝御礼の意味を込めまして、本日もう一話投稿する予定です。
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「ああ、そうだ。お前が捨てていった折れた聖剣だ」
俺は、『聖剣 カントローム』によって作り出した土壁を見て驚愕するジャスティスの問いに、答えてやった。
「なぜ……あの時、折れたはず……?」
俺の答えを聞いても、信じられないといった表情のジャスティス。
まぁそりゃそうだろ。
目の前で、俺の振り下ろした『大剣者』にポッキリ折れたんだから。
「ああ、完全に折れてたな。もったいないから拾ったんだ。なぜ使えるようになったかって? 俺にもわからない。神のご加護かもしれないな」
俺は、適当なことを言って誤魔化す。
俺の『固有スキル』の『献身』の力で直したことは、秘匿事項だ。
「馬鹿な……。そんな事は……、いや、それはもういい! 聖剣を返せ! それは勇者に与えられし物だ! 俺の剣だ! 早く返せ!」
ジャスティスなら、そう言うと思った。
よくもまぁ、ぬけぬけと。
「返せも何も、お前が捨てていったじゃないか。それにあの時、俺はお前に勝った。負けた相手の武装は、勝った者が押収する。この世界の通例じゃないか!」
「馬鹿な! それは王家の伝家の宝刀だぞ!」
「じゃあなぜ捨てていったんだ?」
俺の言葉に、唇をかみしめる勇者ジャスティス。
俺は、この聖剣を絶対に返すつもりはない。
こんな優秀な“土木作業員”はいない!
土木作業に超絶便利な機能を持っているこんな優秀な存在……絶対に返さない!
これからの街作りに必要なのだ!
「ふざけるな! やはりお前は死ね! お前は、王家の伝家の宝刀を盗んだ盗人だ! エドガー将軍、もう一度矢を射るんだ! 奴を射殺せ!」
相変わらず、めちゃくちゃなことを言っている。
だがエドガー将軍は、その指示に従うようだ。
そして何故か、先程よりやる気になっている感じだ。
真剣な顔つきになっている。
聖剣を見たからだろうか?
エドガー将軍が腕を動かし、弓兵に合図する。
おっと、再び矢の一斉掃射だ。
今度は、放物線を描いて矢の雨が降り注ぐ——
弓兵も馬鹿ではない。
さっきみたいな一直線の攻撃では土壁に阻まれるから、放物線を描く、上空から落ちてくる軌道で矢を放ったのだ。
「聖なる突風」
俺は、『聖剣 カントローム』の剣先から砂塵を巻き起こす——
——ビュュュュュンッ、ザッザッザッザッザ
放射状に放たれた強烈な砂塵が、降り注ぐ矢を吹き飛ばした。
そして俺は再び、ジャスティスたちを見やる。
ジャスティスとエドガー将軍を中心に、その場にいる兵士たちが口をあんぐりと開けている。
さっきと同じ光景だ。
「今、聖剣の剣先から砂塵が……。さっきも聖剣を突き立てて壁を出した。
聖剣が持つと伝えられている特別な力を、ヤマトが引き出しているのか……?」
エドガー将軍が呟くのを、『聴力強化』した聴力が拾う。
それはジャスティスにも聞こえたようで……
「将軍、ふざけたことを言うな! あいつが聖剣の力を引き出せるわけがない! 勇者でも何でもないんだぞ!」
ジャスティスは信じたくないようで、動揺しているのが見てとれる。
ん、……将軍の傍らにいた女性兵士が、将軍に近寄り耳元で何か伝えている。
「なに!? 『聖者』の称号!?」
将軍が驚きの表情で、声を漏らす。
「マスター、『鑑定』スキルを持つ者により、鑑定されたようです。私には鑑定阻害機能がありますが、それをマスターにも及ぼすことが可能です。実行しますか?」
『大剣者』が、突然そんなことを言った。
鑑定阻害なんて、できるのか……?
というか……もっと早く言って欲しかったが。
まぁそれはいいけど。
スキルの詳細情報とかを見られるのは嫌だし……
「わかった。頼む!」
「了解しました。瞬時に、鑑定阻害効果をマスターの周囲にも及ぼしました。
先程の鑑定により、少なくとも『レベル』や『加護』『称号』等は確認されたと思います。
『スキル』についても、スキル名くらいは確認されていると思われます」
そうか、まぁしょうがない。
もともと俺が持っていた『加護』やスキルは知られているし、新しく取得したスキルも名前を知られたぐらいなら構わない。
詳細表示を確認されてないなら、それでいい。
「ヤマト、お前は『光の聖者』という称号を得ているのか?」
エドガー将軍が、俺に向かって声を張り上げた。
それを聞いたジャスティスが驚いている。
「馬鹿な!? 聖者だと!? そんなことありえない!」
ジャスティスが、声を荒げる。
「なんのことだ?」
俺はすっとボケる。
『鑑定』したと言っても、ほぼ一瞬だったはず。
もう一度やろうとしても、今は阻害されて見えないはずなので、とぼけてしまえばいい。
「聖者の『称号』があるのなら、聖剣を使いこなせているのも、理屈が通る。どうなんだ、答えろ?」
再度、エドガー将軍が俺を問い詰める。
「だから答えたじゃないか! そんなもの知らないよ」
「ヤマトが聖者なわけあるか! ふざけるなぁぁぁ!」
ジャスティスが発狂した。
怒りで顔が……まるで牙をむき出しにして怒っている犬みたいだ。
俺が聖者の『称号』を持っているからって、そんなに怒る必要はないと思うんだが。
まぁこいつの思考を考えてもしょうがない。
「お前ら突撃だ! 突撃しろ! 突撃させろ、将軍!」
ジャスティスが狂乱しながら指示を出しているが、将軍は従うようだ。
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この物語は、私の書いているもう一つの連載「異世界を魅了するファンタジスタ 〜『限界突破ステータス』『チートスキル』『大勢の生物(仲間)達』で無双ですが、のんびり生きたいと思います〜」と、同一世界線の違う時代の違う場所の物語です。
https://ncode.syosetu.com/n8768ff/
もしよろしければ、そちらも読んでみてください。
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