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41.聖剣を使いこなす者、それを見て激昂する者

⚫️御礼⚫️

日刊ハイファンタジーランキングで、2位に入りました。

日刊総合ランキングでも10位に入っていました。

ありがとうございます!


読んでいただいてる皆様に、心から感謝いたします。

ブックマークしていただいた方、評価していただいた方、本当にありがとうございます。


感謝御礼の意味を込めまして、本日もう一話投稿する予定です。

よろしくお願いします。

「ああ、そうだ。お前が捨てていった折れた聖剣だ」


 俺は、『聖剣 カントローム』によって作り出した土壁を見て驚愕するジャスティスの問いに、答えてやった。


「なぜ……あの時、折れたはず……?」


 俺の答えを聞いても、信じられないといった表情のジャスティス。

 まぁそりゃそうだろ。

 目の前で、俺の振り下ろした『大剣者』にポッキリ折れたんだから。


「ああ、完全に折れてたな。もったいないから拾ったんだ。なぜ使えるようになったかって? 俺にもわからない。神のご加護かもしれないな」


 俺は、適当なことを言って誤魔化す。


 俺の『固有スキル』の『献身』の力で直したことは、秘匿事項だ。


「馬鹿な……。そんな事は……、いや、それはもういい! 聖剣を返せ! それは勇者に与えられし物だ! 俺の剣だ! 早く返せ!」


 ジャスティスなら、そう言うと思った。

 よくもまぁ、ぬけぬけと。


「返せも何も、お前が捨てていったじゃないか。それにあの時、俺はお前に勝った。負けた相手の武装は、勝った者が押収する。この世界の通例じゃないか!」


「馬鹿な! それは王家の伝家の宝刀だぞ!」


「じゃあなぜ捨てていったんだ?」


 俺の言葉に、唇をかみしめる勇者ジャスティス。


 俺は、この聖剣を絶対に返すつもりはない。

 こんな優秀な“土木作業員”はいない!

 土木作業に超絶便利な機能を持っているこんな優秀な存在……絶対に返さない!

 これからの街作りに必要なのだ!


「ふざけるな! やはりお前は死ね! お前は、王家の伝家の宝刀を盗んだ盗人だ! エドガー将軍、もう一度矢を射るんだ! 奴を射殺せ!」


 相変わらず、めちゃくちゃなことを言っている。


 だがエドガー将軍は、その指示に従うようだ。


 そして何故か、先程よりやる気になっている感じだ。

 真剣な顔つきになっている。


 聖剣を見たからだろうか?


 エドガー将軍が腕を動かし、弓兵に合図する。


 おっと、再び矢の一斉掃射だ。


 今度は、放物線を描いて矢の雨が降り注ぐ——


 弓兵も馬鹿ではない。

 さっきみたいな一直線の攻撃では土壁に阻まれるから、放物線を描く、上空から落ちてくる軌道で矢を放ったのだ。


聖なる突風(ホーリーブラスト)


 俺は、『聖剣 カントローム』の剣先から砂塵を巻き起こす——


 ——ビュュュュュンッ、ザッザッザッザッザ


 放射状に放たれた強烈な砂塵が、降り注ぐ矢を吹き飛ばした。


 そして俺は再び、ジャスティスたちを見やる。


 ジャスティスとエドガー将軍を中心に、その場にいる兵士たちが口をあんぐりと開けている。


 さっきと同じ光景だ。


「今、聖剣の剣先から砂塵が……。さっきも聖剣を突き立てて壁を出した。

 聖剣が持つと伝えられている特別な力を、ヤマトが引き出しているのか……?」


 エドガー将軍が呟くのを、『聴力強化』した聴力が拾う。


 それはジャスティスにも聞こえたようで……


「将軍、ふざけたことを言うな! あいつが聖剣の力を引き出せるわけがない! 勇者でも何でもないんだぞ!」


 ジャスティスは信じたくないようで、動揺しているのが見てとれる。


 ん、……将軍の傍らにいた女性兵士が、将軍に近寄り耳元で何か伝えている。


「なに!? 『聖者』の称号!?」


 将軍が驚きの表情で、声を漏らす。


「マスター、『鑑定』スキルを持つ者により、鑑定されたようです。私には鑑定阻害機能がありますが、それをマスターにも及ぼすことが可能です。実行しますか?」


 『大剣者』が、突然そんなことを言った。

 鑑定阻害なんて、できるのか……?

 というか……もっと早く言って欲しかったが。

 まぁそれはいいけど。


 スキルの詳細情報とかを見られるのは嫌だし……


「わかった。頼む!」


「了解しました。瞬時に、鑑定阻害効果をマスターの周囲にも及ぼしました。

 先程の鑑定により、少なくとも『レベル』や『加護』『称号』等は確認されたと思います。

 『スキル』についても、スキル名くらいは確認されていると思われます」


 そうか、まぁしょうがない。


 もともと俺が持っていた『加護』やスキルは知られているし、新しく取得したスキルも名前を知られたぐらいなら構わない。

 詳細表示を確認されてないなら、それでいい。


「ヤマト、お前は『光の聖者』という称号を得ているのか?」


 エドガー将軍が、俺に向かって声を張り上げた。


 それを聞いたジャスティスが驚いている。


「馬鹿な!? 聖者だと!? そんなことありえない!」


 ジャスティスが、声を荒げる。


「なんのことだ?」


 俺はすっとボケる。

 『鑑定』したと言っても、ほぼ一瞬だったはず。

 もう一度やろうとしても、今は阻害されて見えないはずなので、とぼけてしまえばいい。


「聖者の『称号』があるのなら、聖剣を使いこなせているのも、理屈が通る。どうなんだ、答えろ?」


 再度、エドガー将軍が俺を問い詰める。


「だから答えたじゃないか! そんなもの知らないよ」


「ヤマトが聖者なわけあるか! ふざけるなぁぁぁ!」


 ジャスティスが発狂した。

 怒りで顔が……まるで牙をむき出しにして怒っている犬みたいだ。


 俺が聖者の『称号』を持っているからって、そんなに怒る必要はないと思うんだが。

 まぁこいつの思考を考えてもしょうがない。


「お前ら突撃だ! 突撃しろ! 突撃させろ、将軍!」


 ジャスティスが狂乱しながら指示を出しているが、将軍は従うようだ。




読んでいただき、誠にありがとうございます。


ブックマークしていただいた方、ありがとうございます。

評価していただいた方、ありがとうございます。


次話の投稿は、本日中の予定です。


もしよろしければ、下の評価欄から評価をお願いします。

励みになります。


ブックマークも、よろしくお願いします。



この物語は、私の書いているもう一つの連載「異世界を魅了するファンタジスタ 〜『限界突破ステータス』『チートスキル』『大勢の生物(仲間)達』で無双ですが、のんびり生きたいと思います〜」と、同一世界線の違う時代の違う場所の物語です。

https://ncode.syosetu.com/n8768ff/


もしよろしければ、そちらも読んでみてください。

よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 大剣者=>伐採作業員 聖剣=>土木作業員 素晴らしいの使い方!
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