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34.折れた聖剣のダメージを引き受けたら……。

 クラウディアさんとラッシュがオートホースで出発し、一人残った俺は、さっき王国軍を襲っていた魔物の死骸を片付けた。

 四十体以上で、普通なら血抜きや解体など大変だが、『大剣者』の鞘に内臓されて『亜空間収納』のお陰で、まったく苦にならない。


 イノシシ魔物の肉は美味いので、良質の肉が大量に確保できて、ある意味ラッキーだった。

 しばらく肉には困らない。


 片付けも終わったので、『魔境台地』の拠点に戻る。


 いつもはオートホースで飛んで台地に上がっている。

 今は、オートホースがないので大変だ。


 だがここでも、『大剣者』が大活躍だった。


 『大剣者』は、浮遊することができるのだが、俺一人ぐらいなら一緒に浮くことができたのだ。


 俺は、『大剣者』を握ったまま手を上げ、『大剣者』の浮遊する力に身をまかせ、宙に浮いた。

 そして台地に降り立った。



 俺は、これから一つの実験をするつもりだ。


 実は、さっき勇者ジャスティスが使っていた聖剣を拾ってきたのだ。


 俺が『大剣者』で叩き折ってしまったやつだ。


 これから行う実験とは何かと言うと、この壊れた聖剣に対して、俺の『固有スキル』の『献身』を使い、ダメージの半分を引き受ける。

 それで、折れた聖剣がどうなるかというものだ。


 前に『大剣者』と話をしたときに、『献身』が壊れた物を直すことにも使える能力だとしても、折れた剣が折れてない状態になるかどうかは、やってみないとわからないということになっていた。


 刃こぼれとか剣が傷んでいる程度なら、半分のダメージを引き受けれることで、ある程度良い状態になるだろうけど、折れた剣はかなり微妙だと思う。


 実際やってみないとわからない状態だったから、試してみる良い機会なのだ。


 折れた聖剣を並べ、折れた部分を接合するように両手で挟み込む。

 そして『献身』スキルを発動する——


 ……ぐぐぅぅぅ、くっ


 一気に俺の『身体力(HP)』は1になった。


 どういうことだ?

 剣一本折れたダメージが、こんなに大きいのか?


 やはり物品のダメージを、HPに換算ヒットする際には、何かの係数が働いていて、大きくなるのかもしれない。


 あとは……ものが聖剣だけに、受けたダメージも大きいと換算されている可能性もある。


 あるいは……『大剣者』の与えたダメージが大ダメージで、それが影響しているのかもしれない。

 つまりは、攻撃力そのものの威力が、聖剣の受けたダメージとして換算されている可能性もある。

 例えるなら、十の威力で壊れる物に、百の威力をぶつけたとして、ダメージを十ではなく百で換算してるみたいな感じかもしれない。


 『大剣者』にそんな問いを投げかけてみたが、『大剣者』も現時点では判断できないとのことだった。

 サンプルが少なすぎるのだ。


 まぁこの件については、これ以上考えてもしょうがないな。


 そして俺にとっては、悪いことではない。

 どんなに大きなダメージでも、俺はHPは1で踏みとどまり命を落とす事はない。

 大きなダメージを引き受ければ、その分だけ『献身ポイント』が増える。

 そうすれば、また『献身の加護によるガチャ』を行うことができる。

 さすがにすぐに11回分引ける100,000ポイントはたまらないだろうが。


 俺は、自分に『光魔法——光の癒し手』をかけ、すぐに回復する。


 まぁ『極大自然回復(HP)』スキルが効いているから、少し待てば自然と回復してくるんだが。


 さて、問題は聖剣がどうなったかだ。


 恐る恐る手を離してみると……

 これは……。

 微妙な感じだ。

 一応くっついてるけど……折れる直前みたいな感じ。

 もしくは、一度折れた剣を無理矢理のり付けしたような感じだ。

 そんな微妙な見た目になっている。


 だが、ポッキリ折れたものがくっついているのは、すごい。


 これは見込みがありそうだ。


 俺は、もう一度『献身』スキルを発動する——


 ……ぐぐっ


 またもやHPが1になった。


 ドンダケのダメージなんだ?


 だが……明らかに繋ぎ目と分かっていた場所は、消えてきれいな状態になっている。

 完全に剣としての状態を取り戻した感じだ。


 この剣が受けたダメージを100とすれば、二回の『献身』発動で、75%から80%くらいは回復したはずだ。

 ここはもう一度。


 俺は『献身』スキルを三度発動した——


 今度は、HP1にはならなかったが、かなり減った。


 これでおそらく90%ぐらい回復したんじゃないだろうか。

 ここまできたら、やりきってしまいたい。


 魔力回復用の魔法薬もあるし、もう一度やってみよう!


 俺は、追加で二回『献身』スキルを発動し、ほぼ完璧な状態に戻した。


 壊れた聖剣が完治したと言っていいだろう。


 改めて思うが、『献身』という『固有スキル』は、滅茶苦茶だ。

 壊れスキルと言っていいだろう。


 この聖剣は、俺が貰ってしまおう。

 折れて捨てられていた物を、直したんだから問題ないだろう。

 まぁ折れた原因は俺なのだが……というか勇者ジャスティス、あいつが原因だ。

 だからいいのだ。


 聖剣を改めて握り、魔力を流そうと思ったら、何か魔力ではない、違う……生命エネルギーのようなものが、吸いあげられる感覚がする。


 そしてなんと……聖剣がうっすら青く光っている。


「マスター、おそらくマスターには、この聖剣の使用適性があります。『光の聖者』の『称号』があるマスターは、聖なる属性の特別な存在。聖剣との相性は抜群に良いと考えられます」


 『大剣者』が、そんな指摘をした。


 なるほど、そういえば俺には『光の聖者』という称号があった。

 『勇者』の『称号』がなくても、聖剣を使いこなせるということなのか?



読んでいただき、誠にありがとうございます。


ブックマークしていただいた方、ありがとうございます。

評価していただいた方、ありがとうございます。


次話の投稿は、本日中の予定です。


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ブックマークも、よろしくお願いします。



この物語は、私の書いているもう一つの連載「異世界を魅了するファンタジスタ 〜『限界突破ステータス』『チートスキル』『大勢の生物(仲間)達』で無双ですが、のんびり生きたいと思います〜」と、同一世界線の違う時代の違う場所の物語です。

https://ncode.syosetu.com/n8768ff/


もしよろしければ、そちらも読んでみてください。

よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] やばりやりますね、自分は物壊して、そして自分を修理すると『献身ポイント』稼き。
[一言] > なるほど、そういえば俺には『光の聖者』という称号があった。 > 『勇者』の『称号』がなくても、聖剣を使いこなせるということなのか?  使い熟しているとその内『光の勇者』の称号も生えたりし…
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