表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

28/228

28.VS勇者ジャスティス2(鎧袖一触)

 勇者ジャスティスの聖剣による攻撃を弾くために、『大剣者』で斬り返したのだが、威力が出すぎてしまったようだ。


 『聖剣 カントローム』は、真っ二つに折れてしまった。


 王家に伝わる伝家の宝刀を、破壊してしまったわけだ。

 完全にやっちまった。


 もう死刑確定だ。

 というか、既に死刑確定みたいな状況だから、今更だが。



 勇者ジャスティスは、何が起きたのかわからないといった顔で、呆然としている。


「おのれ、貴様! よくも聖剣を! な、なんだその剣は!? 

 ……そうか、それがお前が生き残れている秘密か? 

 どうやって手に入れた?

 いやそれはどうでもいい。

 その剣は、お前が使いこなせるような剣じゃない。勇者である俺に引き渡せ!」


 何言ってんだこいつ?


 相変わらず、勘違いが甚だしい。

 どうしてそういう発想ができるのか……?

 ある意味、おめでたいヤツだ。


「お前たち、ヤマトを取り押さえろ!」


 ジャスティスが、周囲の兵士たちに叫ぶ。


「おいおい、約束が違うんじゃないか。お前が負けたら、ここから引き上げる約束だろ?」


「はぁ? 馬鹿め、俺は負けちゃいない。剣を折っただけで、勝ったなんて思ってるんじゃねぇ! 

 お前は王家に伝わる秘宝であり、過去の勇者たちが使ってきた聖剣を折ったんだ。

 国家反逆罪を超えた大反逆罪だ!

 捕まえて当然だ!」


 こいつ……一対一の勝負の約束を、反故(ほご)にするのか……どこまでも汚い奴。


 こうなったらしょうがない。


 ——ビュウンッ

 ——ビュウンッ


「ぐわぁ、ぎぇぇぇぇ、ヤ、ヤマト、何をした!?」


 ジャスティスが悲鳴をあげた。


 俺は『光魔法——太陽光線(ソーラーレイ)』を発射し、勇者ジャスティスの両肩を射抜いたのだ。

 勇者装備の防御力の高い鎧を、貫通できてしまった。


 ジャスティスは、最初の言葉を発した後、言葉を続けることができず、痛みに悶絶している。


 俺は続けて、勇者の両側に列をなすように待機している兵士たちの足元にソーラレイを発射し、地面をえぐった。


 丁度、ジャスティスの左右に二本の線を引いたような形になった。


 かなりの距離にわたって地面をえぐったので、衝撃波と土煙が巻き起こり、兵士たちは驚き、尻餅をついている。


「お前たちに告げる! 勇者との約束を聞いていたはずだ。素直に引き上げないならば、俺の光魔法で全てを焼き尽くす! これは警告だ! 早く引き上げろ!」


 兵士たちを、無闇に殺傷するつもりはない。

 どうせジャスティスに振り回されているだけだろうし。


 気持ち的には……ジャスティスを倒してしまいたいが、仮にも国が勇者と認定した者を倒したら、より面倒なことになりそうだ。


 今回はおとなしく引き上げてもらって、諦めてくれることを祈るのみだ。

 まぁ期待薄だが。


「ひ、光魔法だと!? 貴様、光魔法が使えるのか?」


 ジャスティスが苦痛に歪んだ顔で、問いを発する。


「お前に答える義務などない。お前は、俺との勝負に負けたのだ。とっとと引き上げろ! 早くしないと魔物の群れに囲まれる可能性があるぞ! この騒ぎで周辺の魔物が刺激された」


 魔物の群れが襲ってくると言うのは、半分適当だが半分真実だ。


 十分可能性がある。


「勇者様、ここは一旦引いて、体勢を立て直しましょう」


 中隊を率いている隊長が、兵士たちにジャスティスを抱えさせ、後退を始めた。


「ふざけるな! 回復薬を寄越せ! 回復すれば、あんな奴すぐに倒せる」


「ジャスティス、相変わらずあなたは、戦況の判断ができないようですね。あなたでは、ヤマトには勝てない」


 ヒーラーのユーリシアが、そんな言葉を発しているのが聞こえてきた。

 『聴力強化』スキルを発動しているので、拾えてしまう。


 そして、「ヤマトがあんな力を持ったなんて……想定外だわ」と呟いた声も拾ってしまった。


 ユーリシアには、なにか違和感を感じる。

 まぁもともと何を考えてるのか、よくわからないところはあったが。


 俺は、この混乱に乗じて、再び森の茂みに姿を隠し、待機していたクラウディアさんとラッシュともに、様子を見た。


 二人には、待機してもらっていたのだ。


 二人が俺と行動を共にしている事は、既に知られてはいるが、二人が必要な事態にならない限りは、姿を晒さない方がいいだろうと考えたのだ。

 矢面に立つのは、俺一人でいい。


 二人は、一緒に行動したいと言っていたが、不測の事態に備えて警戒を頼むと伝えて、納得してもらった。

 実際、不測の事態が発生すれば、応援に出てもらうつもりではいたが。


 兵士たちは、そのまま引き上げてくれるようだ。

 よかった。

 もう二度と来ないでほしい。


「周辺情報取得、魔物の群れが接近中。今の騒ぎを察知し、進路をこちらに向けています。

 このままでは、すぐに王国軍と遭遇します」


 『大剣者』が、そんな警告を発した。


 やはり今の騒ぎが、魔物の群れを引きつけてしまったようだ。

 ちょっと派手にやりすぎたか……。


 そんなに強い魔物はいないはずだから、十分倒せるとは思うが、不意打ちを喰らったら混乱するだろうから、情報提供くらいはしてやるか。


「王国軍、今の騒ぎで魔物の群れが寄って来ている! じきに来る! 戦闘態勢を整えろ!」


 俺は再び王国軍に近づいて、声を張り上げた。


「なに!? 魔物の群れ?」

「いかん、早く撤退せねば!」

「いや、間に合わない。ここで迎え撃つ!」

「迎撃態勢をとれぇぇぇぇ!」


 兵士たちは動揺しつつも、最後の隊長の指示で、迎撃態勢をとった。

 勇者ジャスティスも回復されて、怪我が治っているようで、戦いの構えをつくる。


 東方向からの魔物の接近の気配を察知したようで、兵士が盾を構え一列に並んでバリケードを作る。


 そうこうしてるうちに、魔物が到達。

 イノシシ魔物だ。


 これは結構大変かもしれない。

 デカいだけに、力の弱い兵士のところは突破されてしまう可能性がある。





読んでいただき、誠にありがとうございます。


ブックマークしていただいた方、ありがとうございます。

評価していただいた方、ありがとうございます。


次話の投稿は、本日中の予定です。


もしよろしければ、下の評価欄から評価をお願いします。

励みになります。


ブックマークも、よろしくお願いします。



この物語は、私の書いているもう一つの連載「異世界を魅了するファンタジスタ 〜『限界突破ステータス』『チートスキル』『大勢の生物(仲間)達』で無双ですが、のんびり生きたいと思います〜」と、同一世界線の違う時代の違う場所の物語です。

https://ncode.syosetu.com/n8768ff/


もしよろしければ、そちらも読んでみてください。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ありふれたストーリーであまり作者の工夫が感じない。 何か一味加えないとよみすすめるきにならない。頑張ってください
[一言] お人好しテンプレは飽き飽きする。不殺も偽善屁理屈。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ