02
異世界 フォルティア。
人族や獣人、エルフなど多様な種族が暮らす世界。
魔法は身近な存在で、ドラゴンやユニコーンなども存在するという。
「地球へ転生させるとまたエラーが起きる可能性があるので…」
冗談じゃない、ぜひ異世界で!
転生と言っても赤ちゃんから始めるわけではないらしい。
記憶そのまま、女神様が用意する身体で異世界に降りるので、転移に近いそうだ。
というわけで、色々と細かいところを決めていく。
「年齢は若い方がいいですよね、17歳くらいにしておきます」
あ、どうも。
何だかノリノリですね、女神様。
「種族や見た目の希望はありますか?」
エルフ…いや、ここは手堅く人間で。
種族で差別とかあると困るし。
見た目は、せっかくなんでちょっと異世界っぽく…
「幸運値は最大にしましょう!」
ぜひお願いします。
「私の加護を付けておきますね。魔力値も増えますし、魔法も全属性使えますよ」
魔法か、すぐ使えるようになるのかな?
ちょっと楽しみだ。
「魔法の使い方や言語は、新しい身体にインプットしておきます」
至れり尽くせりだな。
「何か他に希望はありますか?」
うーん、あとは路銀や食べ物が心配かな。
味覚が合わないと困るし、和食党としては醤油がないと生きていけない。
何より、当座の生活費は必要だろう。
「分かりました。こちらで用意してアイテムボックスに入れておきますので、地上に降り立ったら確認して下さい」
眩い光に、目を開けていられない。
「それでは、加納 由人さん。今度こそ素晴らしい人生を」
こうして、俺は異世界フォルティアへと降り立った。
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