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通販スキルで、楽しい異世界生活  作者: 黒蜜きなこ
第2章 ドラゴンとお姫様
18/66

06


結界も張って、安全面もオッケー。

え、見張り?必要ないよ。

…土下座するほど嬉しいか、猫耳メイド。


「サマンサって呼んでくださいなのです」


あ、そう。


「そろそろランタンつけましょうか」

「いや、ランタンは必要ないよ」


光魔法で小さな光球をいくつか宙に浮かべる。

日が落ちると綺麗だから、女の子は喜びそうだな。


「嘘、魔法の多重展開…こんな簡単に…?」

「ん?何か言ったか?」

「い、いいえ!そろそろ晩御飯にしようかな〜って」


コンロと、鉄のフライパン。

油返しして、焼くのは日本で一番売れてる銘柄のウインナー。

鉄のフライパンで焼くと、プリプリして美味いんだよな〜

あとは切れ目を入れたパンにレタスを敷いて、焼いたウインナーを乗っける。

お好みでケチャップとマスタードをかければ…


「ホットドックの完成!」


飲み物は水筒に移しておいたミネラルウォーター。

ハクにはウインナーとリンゴ。

夜空を見ながら食べるこの贅沢よ。


「ヨシト…あの、材料費払うから…余裕があったら私たちにもそれ、食べさせて」


カリナが手に持ってるのは、クッキーの出来損ないみたいな…

鑑定。お、あれが冒険者御用達の携帯食か。

うん、モソモソして不味そうだ。


「ああ、材料費はいいよ」

「え、でも…」

「サマンサ、メイドならお茶入れられるよな?」

「あったり前なのです!」

「茶葉もティーセットもあるから、あとで美味しい紅茶淹れてくれ」


追加でホットドック2つ。


「 おいひぃ〜〜♪」

「プリプリ、肉汁が…っ!」


歯を立てた瞬間プリッと弾ける皮。

肉汁が口に溢れる。

うん、美味しい!


(ますた、おいしい!)

「おかわりするか?」

(うん!)

「いっぱい食えよ〜」

「おかわりなのです!」

「お前じゃねぇよ!遠慮がないな?!」


作るけど!

ああもう、この駄メイドめ。




◇◇◇◇




食後の紅茶は、サマンサが淹れてくれた。

へぇ、さすがお姫様付きのメイドだな。

3人でお茶を飲みながら、はちきれそうなお腹でひっくり返ってるハクを眺める。


「明日の昼までにはテミルナ山の麓に着けそうだな」

「うん、気合い入れないと!」

「大人しい気質のドラゴンらしいから、大丈夫だよ」


ドラゴンスレイヤー目的の、他の冒険者の方が面倒そうだ。

かち合わないよう気を付けよう。


「じゃあ、そろそろ寝るか」

「そうね、おやすみなさいヨシト、ハク様」


ウトウトと今にも寝落ちしそうなハクを抱えて立ち上がる。


「…何から何までありがとう、ヨシト」

「い、いや…気にするな」

「ふふ、優しいのね」


そう言って微笑んだカリナは、いつもより可愛く見えてドキっとした。


「にゅふふ〜、ふわふわベッドで朝までぐっすりぃ〜♪」


……色々台無しだよ!駄メイドめ!


読んでくださって、ありがとうございます。

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