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第7章 代

これは私の観測。


場所は博士の研究室。

中に居るのは博士と私の親友。

時計の針は、16時5分を指していた。


「では、よろしく頼む」

「はい、友達の分までがんばります!

博士、よろしくお願いします」


行われているのはいつも通りに見える訓練だ。

違って見えるのは、いつも博士の座っている場所に親友が座っていること。


この訓練は演算のためではなく、

観測するための訓練だ。


「この条件下でチルドレンが導き出した問題事象発生の件数は32。君はどこまで観測できた?」


「えっと、32、ですか?

…はい、32個の未来予測、わたしも観測できました」


「その中から一番世界への干渉力が高く、問題になる事象を選んで剪定する。チルドレンに指示を」


「分かりました。今から17,519時間後、

この町で人が…命を失います。

未然に防ぐには、イ…」


「待て。私の観測にない事象だ

…いや、続けなさい。その事象は世界にどのような影響があるのか」


「はい。この事象をそのままにしておくと

未来予測演算の全てがあやふやになり

演算そのものが意味を失います」


博士が初めて見る狼狽の感情を見せた。


「馬鹿な…ありえない。

そんな事例は見たことがない。

世界の構造が足元から崩れてしまう」


親友は、目を伏せたまま博士に告げた。


「博士、世界の構造はもう…

いえ、なんでもありません…」



ここで私の過去観測は終わる。

この先を観測する事は出来なかった。


恐らくこの時点から私の過去観測と焦点が合わなくなったと考えられる。



17,519時間後。

親友が殺された時間だ。

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