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008 クソ雑魚オタクのバラッド 8

 噂は事実無根だと釈明する前に、上倉晴子が連れてきた花札トリオが見せ場とばかり勢いづいてぼくを容赦なく痛めつけた。結局ぼくは土下座して迷惑な噂を立てられた(・・・・・)ことを謝罪をさせられた。


 皆が教室を出ていくとき花札トリオの鹿目康弘しかめやすひろが言い捨てた。

「教えといてやるよ。村瀬は神崎と付き合うらしいぜ。クソ雑魚オタクのお前なんかじゃ足元にもおよばねえよ」

 神崎龍斗かんざきりゅうとは生徒会長を務める優等生だが不良にも人気がある。何でも持っているぼくとは正反対の人間だ。


 ぼくは村瀬鍾子を信じていた。信じるというよりももう彼女に縋るしかなかった。

 しかし否定も言い訳もしないからにはそれが彼女の答えなのだろう。一瞥もくれず無言で背を向ける姿を見れば悔しさも泣く気も失せてしまった。

 ひとり取り残された教室にぼくの心が砕ける音が響いた。そんな気がした……。

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