04C 愛と青春のケモノたち 1
「それで? 何でこいつがB組に来て給食食ってるんだ?」
「ちょっと、指ささないでくれる? 気になるんならあんたがどっか行きなさいよ!」
ああ悪いな、公大。ババロアは食っていいから我慢してくれ。
私は机を会わせて遊茶公大と上倉晴子と一緒に給食を食べている。
この時間の不良どもは特別教室でテレビを見たりトランプをしたりしながら過ごすので席は空いている。センセイも教室にいないため生徒はクラスを越境してグループを作ることも珍しくない。それはいいとしても「あーん」はやめろ!
「いいじゃない、あたしたちつき合って……」
な・い・だ・ろ・う・が! そこははっきり言っておく。つき合いたいなら何かひとつでも私に勝ってからにしろ。
「ちぇっ、いじわる。ねえあんた、何か零一の苦手なものとか知らないの?」
晴子が矛先を変えて公大に訊く。
「タダで教えるかよ。それとオレはお前のダンナじゃねえ」
「あ、当たり前でしょ! 誰があんたなんかと」
「それのことだよ。せめて名前で呼べっての」
「分かったわよ。公のひと」
「ハム? くっ……あーやればできんじゃねえか、ハルキチ」
「何よそれ!」「おあいこだろうが!」
いいコンビだな。頼むから静かに食わせてくれ……。
そんな賑やかな時間を過ごしていると、不良どもの茶坊主になった児島草平が私を呼びに来る。
「赤井さんと緑川さんが呼んでるぜ。逃げんなよ」
そう言ってにやにや笑う児島だが、立ち上がって軽く【威圧】してやると逃げようと慌てて戸の角に足の小指をぶつけた。そういうキャラになったのか。
ちょうどいい。赤井と緑川も仲間に引きずりこもうと思っていたからな。晴子の親衛隊になってもらおう。私一人じゃ何かあったときに晴子や公大を守れない。




