047 かつて同志だった彼女のこと 4
そうして村瀬鍾子は自分の居場所を作っていった。中学生になりトモダチが日に日に増えていく中で私といる時間は減っていく。
それでも鍾子を縛る気にはならなかった。自信を取り戻し魅力を開花させていく彼女を見るだけで満足していたのかもしれない。父兄参観かよ。
愛とか恋とか口に出さなくても、繋がるものがあると私は信じていたのだ。まあ後で独りよがりの妄想だと知るわけだがな。
一方で上倉晴子は人気を攫われ影響力を失っていった。上倉家の没落の影響も大きかった。庇ってくれる家来がいなくなればそうなるのも当然だ。自分を磨いてこなかったツケが回ってきただけとも言える。家来がいなくなり彼女を利用したいだけの取り巻きが増えグループの質は落ちた。それでも幼なじみを盾にしてどうにか鍾子の隣は確保できたようだがな。
晴子はずっと私との距離感を掴めないままだった。面と向かって話して事故のことを蒸し返されたくなかったのもあるだろう。だから私からも彼女に近づくことはなかった。
それでも生来のいじめられ体質を発揮してか、中学でも私はイジメの的になった。それに乗っかって晴子も私に絡んでくるようになった。そして今に至る。




