042 鴨女(かもめ)が泣いた日 6
そのあと出発時間になっても上倉晴子はバスに戻ってこなかった。予定を狂わせたくなかった担任のセンセイは、後で迎えに来るから晴子を探して待機しろと村瀬鍾子と私に指示して次の見学場所に向かおうとした。
それだけでもかなりのクズだが、センセイは出発直前になって見学のお礼の挨拶を鍾子に頼んでいたのを思い出して鍾子を連れて行ってしまった。結局は私ひとりが置いて行かれたのだった。思い出したらまた腹が立ってきた。岩見久慈子め!
そして私は遊具の中に隠れていた晴子を見つけ出した。トルコアイスを買ってやったらようやく機嫌を直した。店員も悪いと思ったのか大盛りにしてくれたっけな。金はしっかり2人分取られたが。
その後に私と晴子はそのままバスを待っていたのだが、しびれを切らせた晴子は歩いて帰ると言い出した。こうなると言っても聞かないのは分かっていたしどうせ途中で飽きるだろうとたかをくくっていたのだが、途中の坂で転んで晴子が歩けなくなってしまった。本当に昔からトラブルメーカーだったな。
それで私は近くの家まで晴子をおぶっていって薬をもらい、タクシーを呼んでもらって家まで帰ったのだった。




